あらすじ
いまの仕事だけで満足できる?
外資系金融機関で働いていた26歳の著者は、ある出来事をきっかけに、同世代の仲間を募って風変わりな組織を立ち上げる。目的は、みんなの空き時間を集めて貧困をなくすこと。 取り組むテーマに選んだのは、児童養護施設を通じて知った、日本社会を蝕む「子どもの貧困」問題だった―― リアルな体験を踏まえて身近に潜む「機会の不平等」を明らかにし、一人ひとりにできることを問う一冊。世の中は、一人の英雄によってではなく、みんなが少しずつ変わることで変化する。 ※この本から得られた印税収入については、税金を除いた全額が児童養護施設「筑波愛児園」に寄付されます。
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慎さんの本であり、まさに表題の内容を実践している素晴らしい一冊だと思った。
PEファンドに勤めながらこのような取り組みをしていると言うだけでも敬服するのだが、加えて一冊の書籍にまとめてしまうと言うところが本当に優秀な人なんだと改めて思った。
具体的な書籍の内容についても、今日現在においてもデータの内容以外は陳腐化することなく参考になるものだと思った。児童養護という言葉は知っていたが、実際自分の近くにそのような施設があるのか、またなんらかのサポートが出来るののかを知りたくなった
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面白かった。そもそも、誰かを助けるって人は、助ける余裕がないとね、っと、最近、「助けてもらう方が良いのでは?」と思われる支援系の人に多く出会った後で、読んで、すっきり感。でも、「今の仕事だけ」というよりも「今の仕事に」満足しない理由って何?
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慎さんの本は「15歳からのファイナンス理論入門」始め何冊か読んでいます。
たまたま子供の貧困問題に興味を持っていたところ、慎さんがパートタイムでのNPO活動を通じてこの問題に取り組んでいるということを知りました。
慎さんが本文で述べているように、まずは関心を持ち、小さいことから始めようと思います。
Posted by ブクログ
投資の仕事をしていて経済に強いビジネスマンが、自分のプロフェッショナルを生かして児童養護施設へ貢献する実話。
内容がぼかしすぎず、活動していく過程や筆者の心の動きがクリアに書かれている。落ち着いた、でも情熱が伝わる文章だ。普段の仕事ぶりが伝わってくる。
自分のプロフェッショナル、さてどう生かすか。どうせやるなら自分の職業を生かしたい。
彼の話を読みながら、自分のこれからのことに考えが移り、また本に戻るといった感じで読んでいる。
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著者が子どもの貧困について関心をもち、実際にアクションを起こして世の中を変えていこうとする話。
子どもの貧困に関する事実などについてはすでに知っていることが多かったが、専門家ではないのに分かりやすくまとめられていた。
そして児童養護施設を訪問し、住み込みまでしてしまう行動力はすごい。真の問題を探るために、現場を知るというのは重要だが、なかなかできることではない。外からではあるけれども、他人事と済ませるのではなく、きちんと向き合おうとしている。自分も寄付だけでなくもっと行動できることがあるのではないか。
今後心にとめておきたいこと。
「自己肯定感は日ごろのちょっとしたことの積み重ね」
「社会の一つの役割は、人の運命が紙の偶然に翻弄されることを防ぐことにある」
折しも、「児童養護施設で暮らせる期間 22歳まで延長へ」というニュースが入ってきた。喜ばしいニュース。
購入してそのままになっていた「貧困の終焉」を読んでみたい。世の中を変えるのは2.4%の力でいいという。よく言われる「一人ひとりが」という文言を数字で表すとこういうことだろうか。
Posted by ブクログ
仕事で児童養護施設関係の知識を入れなおさないといけなかったため、読み返した。
ビジネスパーソンが社会課題に関わることがタイトルになっているが、児童養護施設の状況や統計的情報を理解する上でも役立った。
仕事で必要な知識について個人用メモ。
・普通学校が特別支援学校かで進路を迷った時について。特別支援学校に行くことのメリットは自己肯定感をはぐくむための成功体験が積むことができる。一方デメリットとして、将来の仕事が決まってしまう。普通学校に行くことのメリットはその反対。劣等感を感じ続けるかもしれない一方で、将来の選択肢は広く残せる。
・そういう子がヤンキー風になるのも、勉強やスポーツなどで劣っている子どもが居場所を得るための手段だったりする
・学童6人に対して職員1人が採用されるが、多くの場合職員は交代制で仕事をしているため、一回に見る子どもの数は平均10人。
・児童養護施設にいる子どもの、23.4%が心身障害を抱えている。その内訳としては、知的障害が最も多く1/3を占める。
・子どもたちの逆境を乗り越えたときの強さ。
・OECDによれば日本の家族・子ども向け支出は、高齢者支出と1:11。(正確に理解していなかったため、改めてメモ)
・施設職員の精神的な負担。1:結果の不明確さ、2:罪悪感、3:無力感
あと印象に残ったフレーズをメモ。
「死ぬほどの貧困を除くと、開発途上国における貧困お国内の貧困のどちらがより深刻なのか、僕には判断できなかった。マイクロファイナンスの活動と関連してカンボジアの農村に泊めてもらったことがある。ガスも電気も水道もない生活だったけれども、そこには家族や村人たちのつながりがあり、笑いがあり、日々の楽しみがあった。それに比べて国内の貧困にはもっと陰鬱な印象を持っていた。もちろん、餓死になるリスクは国内の方が低いのだろうけれど、本当にどちらがより幸せなのかは分からなかった。」
「自力で逆境を乗り越えてきたと考えている人は、自身の自己肯定感とそれに基づく「努力できる才能」について、誤解していることがあるかもしれない。苦労して何かを成し遂げた人は、その拝見にある不断の努力を自らの精神力の賜物と考えることが多い。でも、それは正しくない、努力できる強い心は、自分自身の気質や自己決定だけでなく、自分以外のだれかとともに過ごす日々によってはぐくまれるものだ」
「この技術革新とグローバル化は止まらないし、止めるべきでもないということだ。低所得に落ち込む先進国の人々がいる一方で、新たなチャンスを与えられ、貧しさから立ち上がって豊かな生活を手にすることができる開発途上国の人々がいる・・・重要なことは、グローバル化を止めようとすることではなく、グローバル化の結果貧困に陥ってしまう可能性がある人々に対し、どのような社会保障を提供していくのか、という点にある」
Posted by ブクログ
僕自身がボランティアで参加しているNPOの代表の著書です。活動を通して知った事は、世の中にとって良いと自分が思った事を発信し続ける事で、そのアイデアが的を得たものであれば、共感の輪が少しずつ広がっていくという物です。
社会養護に興味がある人にはもちろん、日本をとりまく貧困の問題や、広く社会問題に取り組みたいと思っている方まで、是非手にって貰いたい本です。
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刺激になる本だった。LIPの思いが伝わってきた。そして、施設の現状をわかりやすく書いてて、後輩たちにぜひ読んで欲しいなと思った。自分たちができることについてまたしっかり考える必要あるんじゃないかな?そして、他の施設に関わる団体にも興味が湧いた。
Posted by ブクログ
酒井穣氏がおすすめしていた本で、いつか読もうと積読になっていました。
非常に考えさせられる一冊でした。
・児童養護施設の現状の過酷さ。
・日本における貧困(貧困の再生産、スパイラル化)
・社会人が社会をかえるためにパートタイマーとして参加することの意義
パートタイマーとして参加する具体的な方法論がもっと知りたいところでしたが、そのあたりはまだ著者も模索中なのかな、と。
とはいえ、読み応えのある一冊でした。
これからの自分の生き方を、改めて考えさせられました。
Posted by ブクログ
意外かもしれませんが、この本を読む時には手袋をしなくてはなりません。 著者の熱い思いに火傷します! 熱意をもって挑む姿勢に、心が震えて一気に読みすすめました。
内容の柱は自分が今まで悶々と考えてきた内容とほぼ一致。 意気込みの部分。子供への思いや社会の役割についての部分などが。 同じように考えている人が存在することに喜びを感じました~~ でも同時に、行動力とかいろいろなものに嫉妬しました。 行動って大切!!
子供に興味がある人、社会的な暴力に断固反対の人、日本変えたろやないかいって思っている人、優しさは兼ね備えているけど熱意に着火されていない人。 読んでみ!!
なんで児童養護施設を始めとした「子供をまもる仕組み」が弱いのか。
なんでこう言う実情を、知らない大人がいるんでしょう。
知らないままでは、いちゃいけない現実を、本を通して覗くことになります。
でも、氷山の一角・・・の、表面でしょう。
そんな説明しづらく、お金のこととか文章じゃ表現しきれないことを、本業の数字を活かしてデータに現し、根拠論文なんかも引っ張って説明してくれている部分は、非常に勉強になりました。
引用している偉人の本も、孫引きじゃなきけど、読みたくなる!
医療・福祉・教育に関わる職種だけではなく、どんな業種も社会を変えることができます。 その思い、一緒に共感しませんか??
Posted by ブクログ
自分なりのアンテナでひっかかった部分を。
「行動のないところには何の変化もないし、行動を何もせずに現状を批判するのは虚しい。本当に世の中をよりよい場所にしたいのなら、自分自身を見つめなおして、まず自分自身から、次に自分の身のまわりから変化を起こすことだ。一人の行動はそれきりで終わらないようにすることができる。一人の行動を見た10人が新しく行動を始める場合がある。だから、自分の行動がもたらすインパクトが小さいとはじめからあきらめずに、行動を起こすとよいと思う。」
「当たり前のことかもしれないが、本業を持っている人は、本業でしかるべき成果をあげてから他人のための活動を始めるべきだと思う。自分のことをちゃんとできてこそ、他人のための活動ができるというものだ。 それに、まっとうにお金を稼ぐこともまた重要な社会貢献だ。」
「言い出したら、一人になっても続ける: 僕が何があっても守ろうと思っていること。それは、『成功するまでは、最後の一人になるまでこの活動を続ける』と宣言し、態度で示すことだ。」
「パートタイムの活動であっても、世界をよりよいものにできる。情報技術が進歩し続けている現代においては、その可能性は飛躍的に高まっている。もちろん難しさもあるけれど、パートタイムゆえの強みはあるはずだし、僕たちはその強みを最大限に活かした活動をしようとしている。」
Posted by ブクログ
タイトルから想像するのとは違い、
児童養護施設の直面する現実について、著者の施設での実体験と統計等の客観的な情報の両面から語られる、興味深い内容だった。
10年前の著作なので社会状況や制度等は変わっている(良くなっていると良いが…)とは思うが、一読の価値はあると思う。
福祉や保育に直接従事していない普通の人、かつ優秀なビジネスパーソンだからこのような本が書けたのではないか。
自分も会社勤めをしながら、何か社会にできることはないかと手に取った一冊だったが、良い意味で、それはとても難しく甘い考えだったのかなと思った。
まずは知る、そして周囲とそういう話をする、何かしら関わりを持つことから始めたい。
Posted by ブクログ
内容は熱く、日本のあまり知られていない実態をわかりやすくストーリーとしていて、読んでいて面白かった。出版から10年近く経つが、事態はコロナ禍でより深刻化しているのかもしれない。
自分も何かをしなければという思いにさせてくれる一冊ではあるが、著者の自分たちのできることという落とし込みはかなり対象を絞っている感じがあり、現実的な一方、いざ自分が何かを一から立ち上げてとなるとかなりハードルが高いと感じさせる内容な気がする。
Posted by ブクログ
「児童養護施設でボランティア・実習をするんですが
事前学習として何を読んだらいいですか?」
と聞かれたら、この本をおススメする。
第2部「分析」を読めば、
児童養護施設に入所するに至ってしまう社会状況、
虐待をうけた児童の特徴や
児童養護施設の運営や職員の奮闘について
平易な言葉で書かれている。
また、児童養護施設「内部」の描写だけではなく、
「外部」状況と上述の問題との関係性についての
説明・分析も詳しい。
そして、他の人の感想・レビュー・書評に
児童養護施設の現状を知るための良本である
といった趣旨の記載が多いことも、
おススメできる理由である。
・・・・
『働きながら、社会を変える。』
自分も挑戦したくなった。
Posted by ブクログ
パートタイムでの組織の作り方での「言い出したら一人でも続ける」は池間さんと同じコミットメント!
自分のためにやっていることをまな
自己肯定感や、周りの環境の大切さを学び、感謝の気持ちを強めましたo(^▽^)o
現場のことは現場の人しかわからない!
わかった気にならず、フットワーク軽く!
五体満足な自分を含めた人たちこそがさらなる研磨をできるような環境や力をつけていくために努力します!
Posted by ブクログ
カテゴリの分類に少し迷った。というのも本書には二つのテーマがあって、一つはタイトルにある通り「働きながら」パートタイムで社会を変えることの可能性、もう一つは彼らの活動の具体的な内容。その内容が児童福祉に関するものなので、福祉にカテゴライズしたけれども、社会学的側面があるのは本書の特徴だと思う。
まず、児童養護施設の現状が私が認識していたものとかけ離れていて驚いた。もっと余裕があるものだと思っていたが、経済的、物理的人員などが足りないのが現状のようだ。
また、子供たちに関わる場合、その継続性がとても重要だ。確かに信頼関係を考えるとそれは子供でなくとも、大人でも一定の時間継続的に関わることがなければ、その確立は難しい。
著者は、実際に施設に住み込みをして、職員と同じような体験をした。体力的、精神的にとてもきついものだという。
素人には簡単に務まらない仕事である。当初は子供のメンタルケアなど、直接的な支援を考えていたようだが、職員の一朝一夕にはできないという言葉に、専門的な知識を持った人でなければできない仕事だということに気付き、別の方向からの支援を模索した。
その結果、たどり着いたのは経済的支援である。
施設を新しくする費用が集められれば、職員の数を増やすことができ、なおかつ職員の人件費を国が負担してくれるという制度がある。それを具体的な数字で計算すると、一万二千円の寄付が十万円のインパクトをもたらすのだそう。さすがは金融のプロである。
自分の得意分野を活かしながら社会を変えられたらそれはとても素晴らしいことだと思う。
なお、彼らの団体Living in Peaceは、フルタイムで仕事を持つ人たちで形成されている。本業をおろそかにしないことを条件に、パートタイムで団体の活動を行っている。著者が、目標にしていることの一つは、パートタイムでも立派に社会貢献ができるというロールモデルになることだ。本業で賃金を稼ぐことにより、パートタイムで経済的観念に縛られることなく活動できるのは重要なことのように思う。
社会のために何かしたいという思いがあったが、本書を読んでまずはできることから始めてみたいと思った。
Posted by ブクログ
最近は、某ドラマもあって注目されている児童養護施設だけれども多くの人はその実態については知らないことばかりだと思うし、自分もそうでした。
それぞれいろいろな関わり方があると思うけど、やはりまずは現実を知ることが第一歩で、それを踏まえた上で、それぞれができること、得意なことをすることが必要なんだなと。
もっといろんな人が関わることで、良くなることもきっとあるんだろうな。
良いタイミングで出会うことができて良かった本。
Posted by ブクログ
社会起業の方法の本かと思い買いましたが、児童養護施設の支援ボランティアの話が中心でした。しかし施設の実態は衝撃的で、実体験に基づいたお話は非常に説得力がありました。
素人ボランティアがあれこれ口を出すよりも、本来の専門分野で貢献したり、お金を出したりする方が子供たちの役に立つようだと感じました。
とても大切なことが論理的かつ実体験に基づいて書かれているので、ぜひ多くの人に読んで欲しいです。
Posted by ブクログ
こういう本を読んで、よし俺も!と思ってもなかなかまねできるもんじゃない。別に真似しなくてもいいし。
作者の「社会を変えたい」という視線の先が弱者に向いているところに、非常に共感を覚えるし、若い人がそういうことに真剣に取り組んでいることがとても素晴らしいと思う。
つまり、24時間死ぬまで働け、とかグローバルに勝つためには年収100万でも我慢しろ、とか、そういう世の中を是としてほしくない、と思って具体的なアクションを起こしてくれたら、それは素晴らしいことだ。
Posted by ブクログ
現在、児童養護施設の就労支援をしているNPOのボランティアに参加しており、児童養護の基本的な知識などを学ぶために本書をとった。
教育機関に勤務する中で、日本の高等教育の窮状について叫ばれているものを見聞きするが、満ち足りた環境の中で、最善手を目指しているものであると感じていた。半ばそのようなある種、鼻につく「高尚な」議論やその論者へ反発するように児童養護という世界に目を向けた。
社会における本当の窮状は教育という基本的な権利の枠内にたどり着けない人たちのところにあるのだということが再認識できた。私も著者のように働きながら社会をかえるひとりとなりたいと強く願う。
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マザーテレサ
憎しみの反対は無関心。
エルネスト・チェ・ゲバラ
世界のどこかで何か不正が犯されたならば、いつでも強く感ずるようになりなさい。それが革命家の最上の特質なのです。
キング牧師
黒人問題ではない。白人問題なのです。
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こんな人も、世の中にいるんだと、感心。福祉への関わりはその専門家のみに任せるのではなく、色々なジャンルの専門家との関わりが良い関係を築く例を見た。とかく閉塞しがちな分野なだけに、新たなアプローチを見て新鮮に感じた。
Posted by ブクログ
プロボノ論などの一般的な話ではなく、児童養護施設への寄付の仕組みや途上国のマイクロファイナンスを手掛けるパートタイムのNPO「Living In Peace」の話。施設やそこにいかざるを得なかった子供たちを取り巻く実態もさることながら、パートタイムメンバーだけで運営されるNPOがインパクトを与える仕事をすることこそが社会を変えて行くんだという信念に共感した。
•極度の貧困を終わらせるために必要な年間支出は先進国の人々の所得の2.4%
•1週間のうち平日の夜と週末の1日を使って社会に貢献する人がいれば、1週間のうち10%強をその活動に使うことになる
•世の中の5分の1の人がそういう活動をすると、世界は変わる
目標へのアプローチとして「所得の2.4%」だけを見据えるのではなく、その所得を稼ぎ出すビジネスパーソンの時間に着目したことに感銘。
手触りを感じられるレベルにまで目標を引き下ろすことができれば、やれることはたくさん見えてくるんだと思った。
Posted by ブクログ
駆け出しのビジネスパーソンとして自己成長を目指しながら、社会を良くしようという活動をパートタイム組織で実現しようとしている著者の活動・行動録と考え方・分析内容がまとまった一風変わった書籍。
確かに、自分の人生は所属している会社だけで決まるものではないし、生きている間、起きている時間を使って、何をやるかが大切なんだ。色々考える前に、目の前の取り組むべきテーマに集中すればいいんだよな。現場を見て、最初から高く飛ぼうとせず、走りながら考える、という著者が提唱するとおりにやってみよう。
最後にパートタイム組織の作り方が記載されており、普段の仕事においても参考になる。
①存在意義を見出す。
②走りながら考える。
③多様な仲間を集める。
④コアメンバーを増やす。
⑤すべての仲間を大切にする。
⑥言い出したら一人になっても続ける。
Posted by ブクログ
働きながらでも世の中を変えられる、
ことの実証として書かれている。
養護施設?に入った子供達の支援NPOとしての活動が記載されている。
活動についてのHowToよりも児童の虐待や施設運営の実態についてが多くを占めており、本書のタイトルから期待していたこととは重点ポイントがことなるよう。
Posted by ブクログ
コアメッセージは、あくまで本業でのスキル・経験を活かしながら、社会貢献をしよう。社会貢献活動それ自体には、縁遠いと思っていたけれど、オール・オア・ナンではない筆者の考えに共感。
Posted by ブクログ
過去を変えることはできない。
それは時間の流れの彼方に鎮座しつづける。
僕たちが過去に対してできることは、意義を付与することだけだ。
なんらかの苦しい思い出からつくられてしまった心の傷だって、
やり方によっては、よい方向に導くことができるかもしれない。
嫌な自分を変えようという思いが、何らかの善行に人を駆りたて、その行動が成功体験につながる可能性がある。
もちろん、「他人からよく思われたい」という動機だけで何らかの行いを続けるのには限界がある。
が、入口としてそういった気持ちを抱くことは、否定しなくてもよいと思う。
それに、心に傷を持っている人は、同じような境遇にある人の苦しみを理解することができる。
人間は、自分の経験の延長線上でしか、他人のことを理解できないのかもしれない。
(中略)
児童養護施設にいる子どもたちは、他人の心の痛みをよりよく理解できると思う。
そして、それがいつか、かけがえのない財産となる日がくるかもしれない。
茨木のり子さんの詩「汲む」を思いだす。
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱い「アンテナ」が隠されている
きっと・・・。
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慎泰俊さんの著書
『働きながら社会を変える ビジネスパーソン 「子どもの貧困」に挑む』(英治出版)を読みました。
この本は、著者の慎さんが、本業とは別に、児童養護施設の子どもたちを支援する活動を始めることになった経緯、児童養護施設の子どもたちが抱えていること、施設を取り巻く環境や課題などをまとめています。
私の心にとまったのは、上記の箇所でしたが、
茨木のり子さんの「汲む」という詩は、いいですね(*^_^*)
震える弱い『アンテナ』
とは、何でしょう?
心の弱さ、心の中にある痛み、心に負った傷
それらを感じとる能力 かな・・・。
心に痛みを感じること
心に傷を負うこと
それらは辛い経験ですが、
その後の人生において「いい仕事」の「核」となる可能性もある。
そう信じたい。と思います。