あらすじ
IT化が進んだのに、かえって不便になった気がするのはなぜ? IT業界の構造的欠陥およびユーザ側の幻想にメスを入れ、使えるシステムを構築するためのノウハウを解説。
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Posted by ブクログ
軽妙な語り口でネタや比喩が多め。SEという生態がある意味的確に描かれている。システム開発はなぜ「不幸」をもたらす場合があるのか、「開発崩壊」はなぜ起きるのか、そのヒントになる。
ノンバーバルコミュニケーションも含めて、メッセージをしっかり伝え合うことが大切。「不幸」はきっとコミュニケーション不足から生まれる、というのが現場で働いているSEの実感。この本でもコミュニケーションの大切さが随所に描かれている。
第三部でユーザ側とSE側から同時進行でシステム開発がケーススタディで進むがコレはひどい。さすがに同じSEとして、ココまでは…と思いたい。優秀な人も一定数いるんだから、SEには。SEが全体的にひどいと思われないかが心配になるレベルの記述だった…。
SEからしたら、「まぁこんな人いるよね」というくらいで読めると良いのだろう。
Posted by ブクログ
サクッと読めて、なかなかおもしろかった。
内容は、ユーザ向けのIT業界解説本といった感じ。IT業界以外の人からすると信じられないようなことが書かれているが、当たらずとも遠からずなので恐ろしい。
特に、第3章のケーススタディは極端ではあるが、ありそうな話しなんだな。
筆者は大学の先生みたいだけど、文書は全然堅くなく、読みやすい。
同世代(てか3つ下)なので、暗黙知の部分に共通項があるのかもしれないが。
他にも著作物はあるようなので、読んでみるかな。
Posted by ブクログ
非常にありそうな話で既視感がすごかった。
同じ領域の人たちと仕事をしていれば基本的には大きな間違いは起こらないと感じるが、例でもあったような(極端だが)今川焼の個人商店向けにIT導入となると、まぁなんでもありのような、うまくコミュニケーションをとることもできないんだろうなーと。
とはいえ、そういう専門外の人にも説明ができることこそ必要だし、そんなになぁなぁな感じで仕事してたら競合に一瞬で抜かれてしまうんだろう。
この業界での営業は立ち位置が難しい、だからこそ技術的な面の理解が欠かせない、両方できるように、と思っていたが、本書では技術的役割と業務的役割に分かれていてうまく存在意義が表されていた。
情シス部門が顧客ではないため、ITの知識のみならず顧客の製品の知識も求められるため日々大変ではあるが、こんな感じで達観して面白おかしく仕事が出来たらなと思う。
Posted by ブクログ
うちのシステはなぜ使えない?→発注側(ユーザ)と開発側(特にSE)のコミュニケーション不足のせい。
なぜコミュニケーショ不足?→SEの実態が(ユーザに取って)分かりにくいから。
この問題を解決するため、SEがどういうものかユーザ向けに解説したのがこの本。SEの仕事の種類・システム開発の進め方が分かりやすく書かれている。小難しい解説ではなく、かなりくだけた文体。誇張もあるけど、強ち嘘でもない。
残念なのは、第一部でSEを「開発系」と「運用系」に分け「運用系にもっと光を」と書かれている割に、第二部(SEの仕事解説部分)では運用系の仕事に触れられていないこと。開発完了後の仕事についても解説して欲しかった・・・。