【感想・ネタバレ】空飛ぶタイヤ(上)のレビュー

あらすじ

走行中の大型トレーラーが脱輪し、はずれたタイヤが歩道を歩く若い母親と子を直撃した。トレーラーの製造元ホープ自動車は、トレーラーを所有する赤松運送の整備不良が原因と主張するが、社長の赤松は到底納得できない。独自に真相に迫ろうとする赤松を阻む、大企業の論理に。会社の経営は混迷を極め、家族からも孤立し、絶望のどん底に堕ちた赤松に、週刊誌記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

上下巻読んでの感想。三菱ふそうのリコール隠しをモデルにした社会派経済小説。ある日神奈川県の運送会社が運転していた大型トレーラーのタイヤが外れ、母子3人に突撃、死亡させてしまうという痛ましい事故が起きた。当初、原因は運送会社の整備不良とされたが、実際は自動車メーカーのリコール隠しだった。巨大な大手自動車メーカーと銀行の理不尽に中小運送会社の社長が挑む。池井戸潤らしい痛快な展開である一方、これのモデルとなった事件が本当に起きていることを知りいたたまれない気持ちになった。

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2024年04月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

理不尽な大企業や銀行に対して必死に争おうとする中小企業の闘いと善戦虚しく押し寄せてくる現実が表されていて素晴らしいと思います

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤からタイヤが飛び人が死ぬ。
逆境から始まり、少しずつ本当に少しずつ追い風を吹かせ、最後には大逆転!
池井戸さんの書く作品の爽快感が大好きだが、この作品は逆転までがとても長い。ただ、複数の視点からそれぞれの戦いを描くので、長くても飽きがこない。
それぞれの置かれた場所で、各々が本音と建前を繰り広げ、最後に勝つのは1番正直で真っ直ぐな主人公。現実もこうであって欲しいなと思う。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三菱自動車リコール隠し事件をヒントにしたエンタメ小説。事件解明の進展と複数の場所で起こる人間ドラマを巧みに構成、テンポよく読めて面白い。
作者はビジネス界隈の世情に詳しいのだろう、ストーリーの骨子はなるほどありそうというリアリティを持っている。

ただ、悪役があからさまに悪役として描写されたりといった定型的な勧善懲悪パターンを小説で読むのはちょっと鬱陶しいし、リアリティを損なってしまう。エンタメに振り切るには有効な手であるけれど、これなら漫画で読みたいかなーと思ったのだった。

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2024年12月15日

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