あらすじ
もっと仕事は数字で考えなきゃ! 黒字社員の言葉 赤字社員の発想 (あさ出版電子書籍)
◆著者のコメント
何気ない会話や仕事ぶりを見ただけで、「黒字社員」か「赤字社員」かがわかる。
黒字社員とは、会社の利益を増やす人。
逆に、赤字社員とは会社の利益を減らす人だ。
営業成績を聞いたわけではない。
学歴や役職を聞いたわけでも、マーケティングや会計などの難しい話をしたわけでもない。
初対面で、ほんの数分、お互いの仕事の話をしたり、1回メールのやり取りをしたり、営業のトークに少しつきあったりしただけだ。
ただそれだけで、その人が黒字社員か、それとも赤字社員かがわかってしまう。
では、何気ない会話や仕事ぶりに表れてしまう、赤字社員と黒字社員の違いとは一体何か?
それは、「数字」だ。
ビジネスの世界では、数字をうまく使いこなす人だけが評価される。
だから、あなたにも仕事の成果を数字で考えられるようになっていただきたい。
では、あなたが会社からより高い評価を得るには、どんな数字を意識すべきなのか?
それは、会社の利益につながる、次の5つの数字だ。
・1 売上
・2 コスト
・3 (仕事の)生産性
・4 資金繰り
・5 隠れコスト
本書は、この5つの数字を自在に使いこなせるようになる「黒字コトバ」を紹介するものである。「黒字コトバ」とは、私がこれまでにビジネスの現場で耳にしたものや、人から伝え聞いた言葉のうち、「儲け」の本質をうまく表した名言のことだ。
これらの名言が、あなたの数字のセンスを磨く助けとなることを信じている。
◆著者 香川晋平
公認会計士・税理士、関西大学非常勤講師
カラーコピー1枚のミスでも反省できる社員を育てる「スパルタ会計」の伝承者。
大手監査法人在籍時から、自費でビジネススクールに通い、30歳でリフォームの株式会社オンテックスに入社。「従業員1人当たりの会計データ」を導入し、従業員の生産性を向上。入社後、わずか90日で経営管理本部取締役に就任、在任2年は累計利益は業種別ダントツNo.1となった。
その後、5期連続50%超増収のベンチャー企業や、従業員平均年収1000万円超の少数精鋭企業などの会計顧問をし、数社の非常勤役員も務める。また、大学で会計数値を使って「会社が従業員に期待する成績」を解説し、学生の仕事に対する意識改革に努める。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【総論】
時間の都合で第5章は流し読みになってしまったが、かなり(おっと、「かなり君」になってしまう)、もとい、コストに関して大きく見方を変えた一冊。
【読書方法】
目についた言葉をノートに書き、即座に具体的事例が思いついたら合わせて書き記すような形で読み進めていった。
【所感】
最初に出てくるのは「売上=(商品単価×アイテム数)×(新規客+リピーター)」という単純な方程式である。ここで、商品単価×アイテム数=客単価、新規客+リピーター=客数であるから、客単価を上げずに売り上げを伸ばすには、客数の増加、それも一定数が見込めるリピーターより新規客を増やす必要があると読み取れる。
ところが、そのあとに「新規客へのコストはリピーターへのそれの5倍以上」とあり、従来言われている「リピーターにこそ手厚いサービスを」という原則を思い知らされる。
また、自分も陥りやすいミスではあるが、相手に商品やサービス(まとめて「対象」と定義する)を紹介するときは、誰がどんな場面でその「対象」を必要とするのか、いわば「メリット」を伝えなければならない。誰もその対象のウンチクなど求めてはいない。
それと「じんざい」に関する話が興味深かった。「じんざい」には「人財」や「人材」はもちろんのこと、「人在」や「人罪」も存在する。会社の利益貢献や周囲への影響を考えると、「人財」や「人材」は黒字社員、「人在」や「人罪」は赤字社員となる。
さらに厄介なのは「デキるつもり」の社員と「ウイルスマン」の存在である。前者は、自分の実力を勘違いし、すべて自分が正しいと思っていて、ミスを人のせいにしたり、自分への批判に逆ギレする社員、後者は客や同僚の悪口を言う社員である。残念ながら、弊社にはどちらも存在しているので、この記述には大きく頷かざるを得なかった。
以下、箇条書きにて。
・人の話を聞くときは、インプットよりアウトプットを意識せよ。つまり、言われたことはすぐに実践せよということ。
・逆にデキる人間に追いつきたければ、その人の口癖や書類の書き方などの「アウトプット」を真似するよりも、その人がどのように情報を「インプット」しているかをしっかりと見つめることが大事。
・利益よりもお金の流れ(キャッシュフロー)。入金の事実を必ず確認すること。
・「守破離」の重要性。特に「守」は仕事の基本作法、礼法、技法といった「基礎基本」を確実にすることが求められており、自分流にアレンジする「破」、さらにステップアップした「離」に進化させるためには必要不可欠である。
・経常利益率が5%の場合、残業代5万円は100万円以上の売り上げに相当する。
・人を動かすには、盗人にも五分の理を認め、重要性を持たせ、人の立場に身を置くことが必要である(デール・カーネギー「人を動かす」より)
続きは、5章を読み終えた後に。
Posted by ブクログ
黒字発想と赤字発想。
なんとなくがんばるのではなく、数字で考えてがんばる。
間接部門や経理だけが数字を意識するのではなく、全員が数字で考える組織が強い組織になる。
Posted by ブクログ
著者は公認会計士。数字の使い方から見る、仕事のデキる人(黒字社員)と出来ない人(赤字社員)の考え方のお話。前半は売上に対する考え方とか、会計に寄っているけれど、後半はそうでもなくて、会議の仕方とかビジネス全般の考え方の話へ。ひとつの教えが2〜3ページでまとまっているので、とても読みやすい。仕事始めたばかりの人に良いかも。どれも若いうちに身につけておきたい考え方。
売上目標や在庫コストの考え方の復習にもなったけれど、隠れコストの話が面白かった。判断が遅かったり、会議に出ても発言しなかったり、それは周囲の人の時間をムダにしていることで、イコール会社の利益を減らしている。定時で帰って成果を出す、コストパフォーマンスの良い人は、『ながら仕事』を常にしている。どれも、そうすることがいいんだろうなぁとぼんやり思ってはいたけれど、利益に直結すると考えたことがなかった。私も含め、まだまだ時間はコストだということを本当に意識している人って少ないのかもしれない。気を引き締めよう。
Posted by ブクログ
①コストを削減する方法は?
・利益を生み出さないものを排除する
・変動費と固定費のコントロール
②利益を増やす方法は?
・既存顧客を大切にする
・強みに集中する
③気づき
・お客は高級品を買って、何のメリットがあるかを考えている
・既存の客に追加を聞く
・ラインナップは3つ用意
・マーケティング AIDMA 注意⇒関心⇒欲求⇒記憶⇒行動
・AMTUL 認知⇒記憶⇒試用⇒使用⇒固定客
Posted by ブクログ
表面的なことに騙されないために数値化して思考しよう、というライフハック的な考えの本。
「酒のウンチクはどうでもよく、誰にどんな場面でお勧めの商品かが重要」
→やはりこういう考えにヒットする。
「それは無料でできないか?」
→基本的な思考の癖の一つして身につけておきたい。
「不要な業務を捨てるECRSの法則」
E:eliminate(排除)
C:combine(結合)
R:rearrange(順番の入れ替え)
S:simplify(単純化)