あらすじ
細川忠興(ただおき)の嫡子与一郎は秀吉の仲立ちで前田利家の七女千世を娶った。睦まじい夫婦ぶりも束の間、秀吉の死後家康から前田家との縁切りを迫られる。姑の玉も石田三成が人質にとろうとするのを拒んで自害し、追い詰められた千世は屋敷を逃れて落魄(らくはく)の身に……。関ヶ原の思わぬ実像を描き出した傑作歴史小説。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
本作の与一郎のような、大名家の嫡子ともなれば「何処までも公人」という存在であることを求められたかもしれない。「公人」として「公人」たる妻―他の有力な大名家の娘―を娶った筈だったが…二人は互いに「私人」として、仲睦まじい夫婦となって行ったことで、“波紋”が起こってしまう…色々と「読みどころ」の多い作品で愉しかった…