【感想・ネタバレ】韓国現代史 大統領たちの栄光と蹉跌のレビュー

あらすじ

一九四八年、日本の植民地から米国の占領を経て、建国した大韓民国。六〇年の間に、独裁国家から民主国家、途上国から先進国へと大きく変貌した。本書は、歴代大統領の「眼」と「体験」を通し、激変した韓国を描くものである。「建国の父」李承晩、軍事クーデタで政権を奪った朴正煕、民主化に大きな役割を果たした金泳三、金大中、そして「ポスト民主化」時代の盧武鉉、李明博。大統領たちの証言で織りなす現代史の意欲作。

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Posted by ブクログ

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人物に焦点を当てることで、激動で複雑な韓国戦後史をよく理解できる。筆者の力に感服する。
こうしたことを理解しておかないと隣人理解などできやしない。

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2019年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【72冊目】最近、自分の中で遅ればせながら韓流ブームが来たので読んでみました。「解放」後の歴代大統領の視点を通じて学ぶ韓国史。

非常に興味深かった。
最初は、個々人ごとに章立てするのではなく、年代ごとに章立てして個々の大統領を並行して取り上げていく書き方は分かりづらそうだなって思ったけど、これが結構良かった。大統領の並べ方も前後とつながりのある合理的な並べ方で、この章立ては成功だと思う。

ただ、なにより、この本が面白かったのは。韓国現代史という観察対象の面白さによるところが大きい。
「韓国は最近まで政情不安定な国で、今では韓流ブームとか言っているのが信じられない」とはここ最近の韓国しか知らなかった僕に対する母の言葉だけど、本当にそうだった。大統領が暗殺されたり、デモが頻発したり・・・。

単純に読みものとしての面白さがある。たとえば、北朝鮮軍が攻め込んできた時に大統領が国民を置き去りにして逃げ出すシーン。そして、それに続く「釜山政治波動」。ここなんかは、かなりお気に入り。
それと、現代の韓国は「改革の神話」と「経済成長の神話」にとらわれているっていう分析も興味深い。これなんかは、現代日本はちょっと前に捨て去った神話だけど、結局どこの国も同じようなもんなのね

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2012年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作は韓国政治を専門とする木村先生が、韓国の現代史を概説した一冊となる。新書という形式を取っている上にページ数もそれほど多くないため、自分のように韓国史の知識がほとんどない人間でもスラスラと読むことが出来るというの素晴らしい。薄い知識を目一杯引き伸ばしてこの量になったのではなく、豊富な知識の中から読者に向けて適切に切り出したということがよくわかる構成となっている。

本書の構成がユニークなのは、それぞれの歴史的な出来事に対して、歴代の大統領がどのようにその事件と向かい合ったのか・・ということをまとめて一つの章としていることだ。(今はそういう言い方をしないのかもしれないが・・)歴史を書く時には、編年体か紀伝体のどちらかと考えているような人間にとっては、ちょうど歴史を輪切りするようなこのアプローチはかなり興味深かった。

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2022年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
一九四八年、日本の植民地から米国の占領を経て、建国した大韓民国。
六〇年の間に、独裁国家から民主国家、途上国から先進国へと大きく変貌した。
本書は、歴代大統領の「眼」と「体験」を通し、激変した韓国を描くものである。
「建国の父」李承晩、軍事クーデタで政権を奪った朴正煕、民主化に大きな役割を果たした金泳三、金大中、そして「ポスト民主化」時代の盧武鉉、李明博。
大統領たちの証言で織りなす現代史の意欲作。

[ 目次 ]
序章 それぞれの「暑い夏」
第1章 大韓民国建国―一九四五~四九年
第2章 朝鮮戦争勃発―一九五〇~五三年
第3章 四月革命への道―一九五四~六〇年
第4章 五・一六軍事クーデタ―一九六一~六三年
第5章 日韓国交正常化―一九六四~七〇年
第6章 維新クーデタ―一九七一~七二年
第7章 朴正煕暗殺―一九七三~七九年
第8章 「新軍部」による支配―一九八〇~八六年
第9章 「第六共和国」の興亡―一九八七~二〇〇二年
終章 「レイムダック現象」の韓国政治―二〇〇二年~

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2011年04月01日

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