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Posted by ブクログ
明日は檜になろうとする意志の象徴「あすなろ」
秀才肌の少年は、高校でやや落ちこぼれ、長じては平凡な新聞記者に。といっても、放蕩息子にはならない。
彼を取り巻く男女の「あすなろ」たちとの交流。未亡人にときめき、大胆な女たちに翻弄されそうにもなるが、決して危うい愛は渡らず、妻帯し、戦地も生き抜く。
面白みのない人生なのかもしれないが、周囲にそそぐまなざしの暖かさに好感がもてる。
いまの私小説にはもはやない爽やかさ。
克己を説いた大学生のでてくる、第一話が好き。
見上げた樹に教わるように、昔は身近な年上に人生を学んだもの。だからこそ、大人になるのが怖いとは思わなかったあろう。
Posted by ブクログ
あすなろの木はUSJのクリスマスシーズンに飾られているクリスマスツリーの木。「明日なろう」と言うのが由来とされている。理想の自分と現実の自分との対比というか描写が面白い