あらすじ
メイドと主人、主従関係の在るべき姿とは、人を尊敬し信頼を得るということ……『エマ』の森薫が描く13歳のメイド、シャーリー・メディスンを主人公にした珠玉の5編のみならず、「僕とネリーとある日の午後」「メアリ・バンクス」も収録!
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穏やかな時間
1話目のお話の、ざっくばらんなベネットが好き。
階級社会って、人が生まれた頃から洗脳していかないと、メイドや執事はなぜ自分は同じヒトなのに生活の面倒を見なきゃいけない側なのか、と疑問に思いそう。
古い異国の雰囲気が漂ってます
お手伝さんとかメイドの話ってはずれがなさそうな・・・こちらもその通り。シャーリーよりも女主人のベネットさんが素敵で魅力的。おおらかで
固定観念にとらわれなくて・・13歳の子を雇うなんて普通は??だけど二人のコンビはいい具合に展開していきます。あーこれもベネットさんの
キャラのおかげだよね。紅茶をいれるすがたなんてプロフェッショナルみたい。食事もおいしそう。暖炉の前物思いにふけるお顔が何とも哀愁が漂って好きです。異国の文化、情緒が味わえるストーリーです。
Posted by ブクログ
エマ以外にあったメイドもの セリフがなくても漫画で雰囲気感じさせる。
最近、ごちゃごちゃ込み入った作り込み漫画で疲れ気味だったので。これ清涼剤的にいい。可愛い。
Posted by ブクログ
20世紀初頭のイギリスの風俗もメイドにも特に興味がないのだけど、13歳で身寄りがないが仕事はなんでもこなす主人公のメイドのシャーリーと女主人ベネットの、お互いの心に深く入り込まない優しい気遣いの関係性が醸し出す、何とも言えないたおやかで優しい時間の流れに思わず引き込まれる。100パー作者が趣味で描いているとしか思えない世界観だがとても共感できた。
Posted by ブクログ
『エマ』の作者のメイド物。よく読むと、あの時代の背景が透けているのが分かる。女性の一人暮らしの大変さとか、下層階級において職がそもそも少ないとか、メイドというものがどういう意味を持ち、雇うという事が何を意味するのか等。なお、『シャーリー』は何故か『孤独のグルメ』の井之頭五郎とセットで語られる場所があり、私はそっち経由で知った。
Posted by ブクログ
【美しさとはなにを指すのか】
大変失礼だが垢抜けない表紙に惹かれて購入した。漫画好きな友人から名前を聞いていたのも手伝って珍しく漫画を読んでいる。
絵というのはとても怖いものだ。小説のように細かな決まりがないゆえ、白い紙の上に自分で世界を映し出さなければならない。答えなどない。自分が納得出来なければ、どんなに正確で忠実に描かれていても、ゴミ箱へ行く世界。
洋服に描かれた1本に込められた本気。丁寧ではない絵の中に残された線。なにか惹かれるものがあった。人の死なないお話は優しくて、好きだ。