あらすじ
「田代組を知らないか…?」。10年前に潰れた暴力団のことを聞き回る謎めいた青年の雪人。朴訥な秋田弁を話す田舎者の彼は、一体何を企んでいるのか。雪人の登場が欲望の街・新宿に波乱を巻き起こす…!『新宿鮫』シリーズのベストセラー作家・大沢在昌の傑作小説「北の狩人」を、実力派作家・もんでんあきこが完全漫画化!超強力タッグが描く本格ハードボイルドが、新宿に新たなヒーローを誕生させた!!
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ケイサツファンタジー
警察官の知人が、この作品を途中まで読み、激怒して離脱していました。
私は「ファンタジー」として、満点をつけさせていただきます。
過去の殺人事件の真実をつきとめるため!とはいえ「私怨」も絡んでの、主人公の行動の契機。
迷惑をかけてはならないと、地元の県警に「辞表」を出して、上京するが、温情ある上司がそれを「預かり」にして、休職扱いにしてあげ
る。
当然「捜査活動」などできないはずが、なぜか、警視庁の「人情刑事」の協力を得て、事実上、警察権を要所要所で使いな
がら、行動を続けていく。
序盤で登場する、ぼったくりキャッチのアルバイトの少女
この少女、別に、暴力団に監禁強迫され、嫌々やらされているわけでもなく「お小遣い稼ぎ」として、カモが百万近くの領収書を見せられ、
払えないと言うと殴られ蹴られるのを見て、それを笑いながらに後にし、遊ぶために街にきえていく…
第1話で、主人公も、このアバズレちゃんにひっかかる。が、驚異的な戦闘能力で、ヤクザを撃退する。
そのあまりの強さに、アバズレちゃんが惚れてしまい、主人公もまんざらでもなく、なんと、男女の愛撫行為ありで、行動をともにする。
通常、休暇中とはいえ、これだけの「悪行」を目の当たりにすれば、少年院送致が相当として、それこそ仲間の刑事に引き渡すべきと思う
が「いつか故郷の情景を見せたい」などと甘い言葉をささやいてからの接吻… 警察官の友人は、ここで本を引き裂いたそうです。
仮に、こんな逃避行的な捜査活動をすれば、早々に、女子を人質にとられ、二人で仲良く東京湾行き…と思いますが、
さて、ここから、どうなるか。警視総監とヤクザの大親分が、実はいとこ同士のふたりのおじさんだった、とか、ウルトラ展開があるのかも
しれません。
なお、主人公は、ある地方の出身で、この世代としてはありえないほどに方言を話しますが。
出身者によると「ほぼ9割あってる。でも、広島の若者が「わて」なんて言わないよね。」とのことでした。
怒っちゃ、負けです。ファンタジーとして、読み進めましょう。