【感想・ネタバレ】改訂 雨月物語 現代語訳付きのレビュー

あらすじ

巷に跋扈する異界の者たちを呼び寄せる深い闇の世界を、卓抜した筆致で描ききった短篇怪異小説集。秋成壮年の傑作。崇徳院が眠る白峯の御陵を訪ねた西行の前に現れたのは――(「白峯」)ほか、全九編を収載。

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Posted by ブクログ

1冊全部読めて無いのですが、非常に面白かった。
情緒がすごい
和歌めっちゃ詠んできます
短編なので読みやすいのもgood!

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2020年11月04日

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初めて読んだのは10年ほど前で、今回読み返すのは恐らく3回目。古文に精通しているわけではないが、幻想的な世界観、流麗な文章には惹きつけられるものがある。現代語訳も世界観を守りつつわかりやすい。訳者あとがきも味があってよい。

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2020年01月05日

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江戸時代に出版された、怖い話・不思議な話の短編集。
9話すべての現代語訳が前半にあり、各話の最初にテンポがよくて短いあらすじが紹介されています。原文もちゃんと後半に収められていて、この構成がとてもいいです。さらっとしたあらすじのあとで物語を読んで内容を楽しんで、それから読む原文は、筋が分かっているだけに内容がすんなり入ってきながら古文の響きやリズムを楽しめます。
他の出版社のバージョンは読んでいないですが、ソフィア文庫おすすめです。

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2016年05月11日

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日本の心霊、怪奇ものの先駆けと一般的に言われているけど、ちょっと違うと思う。あえて表現するなら「感動的奇談」かな。とにかく怖いけど楽しい。

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2015年12月27日

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ネタバレ

私が読んだのは、『日本の文学 古典編 雨月物語 42』ほるぷ出版であり、角川ソフィア文庫ではない。しかし、ほるぷ出版の方は登録しようにも、見つからなかったので代わりにこちらで登録した。
 
上田秋成によって、1776年(安永5年)に刊行された、怪異小説であるが、「白峰」「菊花の約」「浅茅が宿」「夢応の鯉魚」「仏法僧」「吉備津の釜」「蛇性の釜」「青頭巾」「貧富論」と、確かにどれも不気味な話であった。

私のお気に入りは「青頭巾」で、日本の昔話独特のおどろおどろしさを感じることができ、また、何かに固執し続ける人間の執念のすごさを感じることができる。

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2015年01月11日

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平野啓一郎の『一月物語』(タイトルが本書のパロディ)つながりで読んだ。
短編集。各話にオバケやモノノケが登場する。現代語訳は不自然なところがない。

「義を尽くさない軽薄な人とは交わるな」「妻を大切にすべし」「浮気をするな」「美しい女に溺れるな」「仏道をはずれるな」「根拠なくお金をさげすむな」などのわかりやすい教訓が各話に込められている。

蛇の化身の美女が登場する「蛇性の婬」が好きだ。
心のどこかでは罠と知りつつ美女に惹かれ恋に溺れるのは哀しい男の性である。

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2013年07月22日

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原文→現代語訳→原文で一巻ずつ、丁寧に読み進めたいな…そんなトキメキを最初の『白峯』ですでに感じていました。美しく深く、でもギョッとするような中に軽やかな感じが入り混じり、久しぶりにイマジネーションを刺激された。どのお話も良いけど『菊花の約』は特に印象深い。命を捨て信義を守る。私には眩しい。現代でも、私でも、できるはず。何を大切にし何を選ぶか、自分で決められる。他人に笑われるとしても…きっと…

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2013年06月01日

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端正な和漢混交文。迫真の情景描写。全編にあふれる人間の愚かさや情への慈しみを込めたまなざし。日本発の怪奇小説の元祖という枠を超えた、奇跡の古典。このような書物を原語で読み味わえることの幸せ。

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2009年10月04日

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親の財産を食いつぶした男がいた。素直で心優しい妻と暮らしていた。ある日、男は「俺は京に出て商売で成功するのだ」と言って家から出ていった。その後、男は京都での暮らしはじめ、1年、2年と経っていった。男は「妻はもう死んでいるだろう」と考え始めていた。7年経ったある日、男は妻の元に帰ることにした。妻は生きており、痩せ衰えた姿になっていた。妻は男の帰りを喜んだ。翌朝、男が起きると、妻の姿はどこにもなかった。家も荒れ果てた姿に変わっていた。浅茅が宿。千葉県

和歌山(紀の国)に若い男がいた。大雨の日、絶世の美女に出会い、一目ぼれ。家に帰った男は女の夢を見て、夢の中で女と交わる。次の日、女の家に行くと、夢で見た家と同じだった。男は”あの美女は化物ではないか”と疑いつつも夫婦になり、現実の世界でも交わる。ある日、旅行先で一人の老人があらわれ、美女の正体は蛇であると見破る。美女だった蛇は姿を消す。若い男がその後、別の女を妻にしたことを知った蛇は、男の妻に憑りついて殺してしまう。蛇性の婬。

貧福論。金は本来倫理とは関係ない。経済は国家の基本である。富める者は必ず心がねじけている、富める者の多くは愚者である、というのは間違い。孟子の言うように、一定の生業・財産のないものは定まった善心もない。

春の夜の闇。妖しくも美しい。

上田秋成『雨月物語』1776 読本
※溝口健二。映画、雨月物語。

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京の水で顔を洗うと、色白になるって話だぜ。十返舎一九『東海道中膝栗毛』1802
〇弥次郎兵衛。50歳。軽薄。教養はある。絵を描く。神田八町堀に住んでいる。喜多八と江戸から東海道を通って伊勢神宮、京都、大坂を旅する。
〇喜多八。30歳。奉公先で女主人を口説いて解雇される。弥次郎兵衛の家に居候中。巡礼中の若い娘に夜這いをかけようとしたら、間違えてヨボヨボの婆さんの部屋に入ってしまう。

賢い者、愚な者。邪しまな者、正しい者。貧しい者、豊かな者。貴い者、賤しい者。だれも風呂に入るときは裸になり、産まれたときのように自然の姿になる。欲垢と梵悩を洗い清めれば、旦那も下男もどれがどれやら見分けがつかない。式亭三馬『浮世風呂』1809

滝沢馬琴『南総里見八犬伝』1814

※化政文化

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2025年05月03日

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現代語訳と原文、解説がセットになってるので、おても読みやすかった。原文と比較すると、現代語訳ではかなり文章を補ってくれてるのが分かる。

内容も、全体的には怪奇寄りだけど、全編パターンが違うので飽きない。1篇が短いのも◎。

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2020年11月30日

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安永5年(1776年)刊行、江戸時代中期の不思議短編九編現代訳版。讃岐に流された崇徳院天皇の怨霊、映画「雨月物語」の基になった浅茅が宿。能の演目道成寺にも登場「蛇性の婬」。栃木大平山大中寺を舞台人間の肉を食う坊主「青頭巾」など。ホラー要素よりも当時のもののけ感をファンタジー的に読めました。

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2020年11月26日

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内田樹さんが、たしか村上春樹さんの書評??書いてるのを読んだときに、

雨月物語の吉備津の釜との関連を挙げていた気がして、それで気になって読んでみた。

もともと小学校の時に読んだことがあって(もちろん小学生用に訳されているやつね。)読んだ気になってたんだけど、まぁ年月を経て読んでみるとまた違った見え方がして面白いというか。


多分、小学生の頃は「ちょっと怖い怪談昔話」くらいに読んでいたと思う。もっと子供を怖がらせる手法にとんだ現代の怪談話はもっとたくさんあったから、雨月物語が特別怖い話なわけではなかった。


今読んでみるとどうだろう。村上春樹になぞらえて考えながら読んだのもあるかもしれないけど、

「あっちの世界」と「こっちの世界」のつながりが曖昧で、それをふと超えてしまった日常の話、というようにとらえたって感じかなぁ。

最近、思うのよね。そんなに「あっち」も「こっち」も隔てのあるものではないと。それは「死」を軽く考えてるとか、そういうわけじゃなくって、やっぱり「こっち」で生きてる人が、「あっち」に行ってしまうことは大きなことで、どんなに灯が潰えてしまいそうでも、そこに足を踏み入れそうになっている人に、簡単に行ってほしくはない。二度と「こちらの姿」では会えないというのは、大きなこと。

ただ、「あっち」も「こっち」も、分断された世界なんかじゃなくて、ふと踏み入れられるような身近さを、近頃感じる。

だから、「そういう話には慣れているの」という意味じゃなくて、もっと自然に「そういうこともあるわよね」という感じで、このお話を読んだ気がしました。

とりわけ夜。「あっち」と「こっち」が混ざり合って、この世ならざるものがふとそばにいると感じるあの感覚。

私は、幽霊的な意味で金縛りを信じてはいないのだけど、小さいころからよく金縛りにはあっていて、あれは脳が目覚めてるのに、体が眠っている感覚だから、無理やり体を動かそうとすると元に戻ったりとか、そういうのは普通にあったのよね。あの感覚「トレインスポッティング」で、確か主人公が薬でトリップするときに、ベッドに沈んでくようなシーンがあったんだけど、あれに似てる。ただあのまどろみの中で、普段とは違う金縛りの感覚で、おなかから太ももあたりがずしって重くなって、何か視線のようなものを感じる時とか、耳鳴りがするときとか、「あ、これは目を開けちゃダメなやつだ」とか、思う時があったのを思い出す(今もないわけではないけれど)。

幽霊とか見たことないし、そのくせ嘘だってわかっていても、怪談話とか大嫌いだし、「世にも奇妙な物語」とか未だにトラウマの人間だし、「幽霊が見える」という知り合いがあんまりに胡散臭いので、「そういうのって自分の見えたものを都合のよいように合理化する一種の思い込みだよ」とか思う人間なのだけれど、

「見えないけどいる」という感覚や「その人を離れて場所に残る思いの強さ(私は多分これを幽霊と呼んでると思う)」は、信じてる。

あら。オカルトみたいなレビューだな。

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2017年03月21日

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鬼灯の冷徹で雨月物語に触れていたので手に取ってみたけど、吉備津の釜以外知らなかったです。
むしろ吉備津の釜が雨月物語の一つだということも知らなかった。
現代語訳は前半に、後半は古文形式。とはいえ前半の現代語訳もなんだか怪しいのがチラホラ。だいぶん、て大分のことですよね?
それでも面白いです。
全般的にお坊さんは強いってことでしょうか。神道より仏教信仰が盛んだったという解釈でいいのかな?

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2014年12月08日

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教科書にも取り立てて大きく書かれることはあまりない作品だが、タイトルの美しさには前々から惹かれており、やっと読むことができた。「浅茅が宿」「夢応の鯉魚」「蛇性の淫」が印象的。訳文のみを読んだが、自然な訳で大変読みやすかった。しかし、あの世界観と雰囲気を保ったままいきなり出てくる「メートル」表記には一瞬真顔にならざるを得ない。

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2014年06月02日

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崇徳院と豊臣秀次が好きで興味を持って読んでみました。
個人的には「白峯」と「菊花の約」が好きです。
解説は色々と難しかったので細かいことは気にしないww

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2013年02月18日

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前半に現代文(冒頭で簡潔にあらすじを紹介してある)、後半に原文、というかたちで収録されている。

現代語の方がすらすら読めるだろうが、やはりどうしても原文のもつ不気味さ、妖艶さは劣ってしまう。
したがって、まず最初はぜひとも原文で読むことをおすすめしたい。

『源氏物語』など平安時代の作品を原文で読むことと較べれば、この『雨月物語』は圧倒的に読みやすい。
しかも脚注がかなり詳しいので、おそらくさほどの困難を感じずとも原文で読めるのではないかと思う。
また、そのように読みながら意味が取りにくいような箇所だけ、前に載っている現代語訳を参照されると良いだろう。

全九作品のうち、

不気味といえば「吉備津の釜」
そこに妖艶さを加えるなら「蛇性の淫」
切ないのは「菊花の約」
そこに不気味さを加えたら「青頭巾」

この四作品はとりわけ面白かった。
「菊花の約」なんかはベタな話なのに、思わずほろり。

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2012年05月12日

Posted by ブクログ

(現代語訳しか読んでませんが)原文、注釈、現代語訳と揃っていて、何より原文と現代語訳がそれぞれ独立しているのが読みやすくていいですね。他にも代表的な古典作品がこのシリーズで出ているみたいなので、また読んでみたい。一口で言えば怪談物なのだけれど、なかなか面白い。特に「貧福論」などは金が好きで何が悪い!という態度に妙に斬新味を感じてしまった。

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2011年07月17日

Posted by ブクログ

高校の国語の先生に、「読みやすくて面白い古文を教えて下さい」と聞いたら勧めてくれたのがこれ。
しばらくいろいろな所で本を探していたけれど、結局現代語訳を手に取ってしまいました・・・。
怪奇小説、なんだけど、綺麗な印象。

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2010年02月03日

Posted by ブクログ

現代語訳版を読み終わりました。
色々な昔話が読めて、興味深かったです。
妖怪が出てきたり、人の欲の深さなどをテーマにした話が、普段読んでいるジャンルとは全く違うので新鮮な気持ちで読めました。

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2023年01月09日

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前々から気になってた本。やっと読めた。 もっと恐ろしい話かと思ってたけど、現代訳で読むとそうでもないなあ。ところで菊花の約って雨月物語だったのか

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2017年12月25日

Posted by ブクログ

溝口健二の映画でしか知らなかった物語。
映画では描かれなかった7編も興味深く読むことができる。全編、怪異小説とは言っても恐怖より悲しみを感じる。
原文と現代語訳の両方が楽しめる良書。

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2017年08月10日

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怪異小説というべきか。短編で読みやすい。特に印象に残ったのが、蛇性の淫。
美人に化けた蛇に気に入られてしまった男が付きまとわれてしまうお話。しかも和歌山の道成寺には蛇が塚があるようです。

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2015年09月09日

Posted by ブクログ

巷に跋扈する異界の者たちを呼び寄せる深い闇の世界を、卓越した筆致をもって描ききった秋成の本格怪異小説の数々。
崇徳院が眠る白峯の御陵を訪ねた西行法師の前に現れたその人は(白峯)。
男同士の真の友情は互いの危機において試された(菊花の約)。
戦乱の世に7年もの間、家を留守にした男が故郷に帰って見たものは(浅茅が宿)。
男が出会った世にも美しい女の正体は蛇であった(蛇性の婬)など、珠玉の全九編。

貴志さんの『ISOLA』を読み、雨月物語の中の『吉備津の釜』が気になり読んでみました。

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2011年09月08日

Posted by ブクログ

吉備津の釜は怖い^q^
蛇性の婬は個人的に好きです。
異類婚姻譚の一つですが真女児がいじらしくていい。結婚してくれ

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2011年03月01日

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短編集。ホラーを読むのであればまずコレから。上田秋成の雨月物語です。現代語訳本はいくつか出ているようですが、これが一番わかりやすいかなぁと。幽霊や妖怪の話もありますが、人の二面性、そして多重人格性についても描かれており、高い文学性によって現代においてもその恐怖は決して古臭さを感じさせないでしょう。特に物語の中に登場する女性、「磯良(いそら)」の恐ろしさは現代にも通じるものとされ、作家・貴志祐介は「十三番目の人格(ペルソナ)」という小説のサブタイトルとして「ISOLA」の名前を使っています。純粋に文学としておもしろいので、是非。

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2009年10月04日

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