あらすじ
批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』に議論を絞った。
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Posted by ブクログ
私は批評理論を勉強したかったわけではなく、「フランケンシュタイン」を読んだことがあったことからこの本に興味を持ち、読んでみた。
この本は内容が第一部と第二部に分かれ、第一部には小説技法について、第二部には批評理論について、具体的な例を挙げて書かれている。私は技法とか理論の名前を覚えたかったわけではないので覚えられなかったけれど、読んでいて面白い箇所があった。
例えば、「信頼できない語り手」のところ。
小説は全て誰かしらが語り手になっている。その語りから読み取れる口調とか価値観で、語り手が信用できるか(内容を事実と受け取って良いのか)どうか、読者は判断する。
語り手の信用できなさも利用する。これは私にとっては新しい発見だった。語られていることを読者が鵜呑みにしないか、試しているみたいで面白いと思った。
また私は世界は個人個人の主観でできていることを思い出した。人は事実を歪めるもので、歪めない人はいない。
「フランケンシュタイン」の著者の夫が書いた評論では、3種類の読者が設定されているらしい。恋愛小説にしか反応しない低級な読者、恋愛以外の感情にも共鳴できる読者、そして、頭で考えることによって真の共感を得ることのできる高度な読者。高度な読者はこの作品を理解できるだろうということ。
やっぱり、読者は試されているんだと思った。
自分も「高度な読者」を目指したい、と言ったら烏滸がましい感じがするが、今後読書の経験を重ねていき、「共感を得られる読者」に近づきたいと思った。
Posted by ブクログ
『小説をより深く理解し、より楽しむための視点』
小説のしくみを示した【小説技法篇】、読み方を説いた【批評理論篇】に分けて、『フランケンシュタイン』を様々な視点から徹底的に解剖。うん、『フランケンシュタイン』をじっくりと読み返してみよう…
Posted by ブクログ
【小説技法篇】と【批評理論篇】の2部構成
小説技法篇は、意識していたものから普段気にしていないものまで様々な技法をもとに『フランケンシュタイン』を分析する
批評理論篇は、精神分析批評やジェンダー批評、マルクス主義批評など多くの切り口から『フランケンシュタイン』を解釈する
SFの先駆的作品なだけあって『フランケンシュタイン』はすごい
あと、メアリ・シェリーの家族すごい