【感想・ネタバレ】野火のレビュー

あらすじ

敗北が決定的となったフィリッピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……。平凡な一人の中年男の異常な戦争体験をもとにして、彼がなぜ人肉嗜食に踏み切れなかったかをたどる戦争文学の代表的名作である。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

とてつもなく読後感が重いです。

前半はなかなか読み進められませんでした。
しかし、「飢者と狂者」から一気に引き込まれ、怒涛の勢いで読破。

「帰りたい。帰らしてくれ」
「俺が死んだら、ここを食べてもいいよ」

臨終間際の言葉が私にも深く突き刺さりました。

主人公の、右手を抑える左手も。
想像することしかできませんが、極限状態になった人間はこうなのかと、重く感じられました。

南方に出征して飢餓のため帰らぬ人となった私の祖父を思いながら、読み進めました。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

綺麗事じゃ済まない世界があって、仲間から俺が死んだら遺体を食べていいよって言われる壮絶な状況がひしひしと伝わってきた。人を食べるか食べないかで思い悩むって、そんなむごいことある?と。一度はその場を離れるが、思い悩んで再びその彼の元に戻った時には既に腐敗が進みとても食べられる肉体ではなくなっていた。仲間を食べさせないという神の愛だと主人公は思う。結果、直接書かれてはいないけど、主人公は人の肉を食べていると思う。でもそれは自分が撃ったものではなく、永松という男が撃った物ばかりだった。でも永松のことも責められないとも思う、生き抜くために必死だったのだから。想像力豊かな人ほどグロテスクに感じる描写はあるけど、私は戦争を知らない世代には是非読んで欲しいと思う小説だった。主人公は生き残ったけど、精神を病んでしまって食べ物も受け付けない体に。色々考えさせられる小説だった。間違いなく気は重くなる。

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2025年03月08日

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