あらすじ
騙されていると知りながらも、出張ホストに貢ぐ「りつ子」。男の都合に合わせ、ソープ嬢へと身を落としていく「茉莉」。中学生の男子生徒に密かな欲情を抱く養護教諭の「和美」。ありきたりの生活の中にある、小さな小さなくぼみ。わかっていて足を踏み入れるのか、気づかないうちに、穴が広がってすべり堕ちてしまうのか。一途に愛することの幸せ、そしてその代償。十人十色の愛のカタチを描く、傑作短編集。
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Posted by ブクログ
とてもよかった!ナツイチだからという理由で購入しましたがあたりでした。タイトルや装丁が地味なのがもったいない。10人の女たちの生きざまは、幸せであったり、不幸であったり。ここで終わるの?と思わせる終わり方に想像の余地があって、その空白にドラマを感じます。1人ネカマが混じっていることもおもしろい。好きな話は、依存症の女性の話と、旦那をたてるように教えられた高収入の女性の話。十人十色。どの話も印象的でした。唯川さんの作品は初読みでしたが、他の著書も読みたいと思います。
Posted by ブクログ
ありきたりな恋愛短編集かと思ったが、10作すべてしっかり人格があるというか、個性的というか。だから読みやすかったし、飽きなかった。
私が好きなのは、カウンセリングの話、拉致監禁の話、養護教諭の話、最後の話。恋愛小説ではあるんだけど、どこか危なっかしくてミステリ要素もあるな、と感じた。
Posted by ブクログ
確かに本人が幸せならそれでいい。小説では、主人公の一部分を切り取っているからそれでいいけど、現実の人生は死ぬまで続くから、堕ちた先は天とはならない。
Posted by ブクログ
10人の様々な事情を抱えた女たちの話。
ゾッとする話、考えさせられる話、スッキリする話、いろんなタイプの話がまとまっていて次はどんな結末なのかと考えるのが楽しかった。
比較的、ゾッとする話が多かった。茉莉、可世子、和美が好きな話だった。
茉莉のカウンセラーは、本当にカウンセラーとして成り立っているのだろうか。行ったことがないため、あのカウンセリングが正解かどうかはをわからないが、次の依存先を見つけた茉莉の狂気さにゾッとした。
可世子の話は、ふーさんはほぼ教祖だと思った。そんなふうには書かれていないし、本人たちもそう思っていないけど冷静に見ると一種の宗教団体に見えた。
和美の話は続きがすごく気になった。
Posted by ブクログ
面白かったです。堕ちていく十人の女性のそれぞれの顛末が、自分とは全く異なるとも思い切れなくて、でも共感とも違いますが薄ら寒かったです。一番好きだったのは汐里のお話でした。茉莉、加世子、和美のお話も狂っててよかった。薄ら寒いと言いながら、嫌いではないです。山内マリコさんの解説の、「たぶん本当の不幸は、自分自身の幸福がなんなのか考えもせず、もしくは押し殺して、他人のために誂えられたものさしで自分の人生を測ることだ」という言葉もとても腑に落ちました。
Posted by ブクログ
10人の様々な恋愛を描く短編集。
ホストに嵌まったり、男への依存、遠慮、欲情…誰もがふと考えたり経験したりしたことがあるような場面。
だから、余計に面白いのかもしれない。
2015.8.16
Posted by ブクログ
唯川さんは本当に、壊れた(又は壊れていく)女性を描くのが上手いなぁ。「りつ子」「茉莉」「黎子」は特に怖かったです。
でも、私が一番良いと思ったのは「汐里」。彼女が覚醒して、夫に「今すぐ出て行って」という場面にはスカッとしました。
Posted by ブクログ
10人の女性たちの短編集。
本当は☆2だったけど解説が素晴らしすぎて3にした。
著者には失礼だけど、この解説をまた読みたくてぽいにしなかったといってもいい。
「フィクションと実生活の関連づけが読書の本当の目的である」セアラ・フィールディング
小説を読むことで、人は自分でない誰かの人生を生き、そこから俯瞰で世界を見渡して、なにかを吸収することができる。
選択肢の多様化は幸福の多様化となって、現代女性をじわじわ苦しめる。
選択肢が増えたことで、女性の人生も、幸福のあり方も、複雑化しただけに思える。
たぶん本当の不幸は、自分自身の幸福がなんなのか考えもせず、もしくは押し殺して、他人のためにあつらえられたものさしで自分の人生を測ることだ。
Posted by ブクログ
「いたい」(ほぼ)女性たちの短編集.ややミステリ的要素も感じた.
共感はしないけど,怖いもの見たさで引き込まれる話が多かった.
が,唯川恵のよさは,読んでいて恥ずかしくなるほどの女心とドロドロ感だと思うのだけれど,短編集ではその面白さが十分でないままサラッと終わってしまい,ちょっと物足りなさを感じてしまった.
残念.