【感想・ネタバレ】「言語技術」が日本のサッカーを変えるのレビュー

あらすじ

世界との差は判断力であり、その基盤は論理力や言語力だ!公認指導者ライセンスや、JFAアカデミー福島のエリートプログラムで始まった「ピッチの外」の画期的トレーニング。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

猪瀬直樹著『言葉の力』を読んで「言語技術」の存在を知り、三森ゆりか著『外国語を身につけるための日本語レッスン』で言語技術の具体的な技術を知り、その後に読みたくなったのがこの本だった。

本書では、「言語技術」を使ったサッカーのエリート教育の現場での具体的な事例が書かれている。その効果は、現在の男子サッカー日本代表やなでしこジャパンに現れつつあるように思う。


なぜ、言語技術で、サッカーが強くなるのか?
まず、数年前まで言われていた「決定力不足」の原因は何か?の問いから始めてみるといい。サッカーには、こうすればいいというような答えのないスポーツである。だから、ストライカーは、ゴール前で勇気がないとシュートが打てない。たくさんの選択支があるなかで、シュートを選択する勇気。自分の考えた方法が絶対にいいのだと言い切る勇気。それは、自分の考えを表現することに他ならないが、日本人にはその勇気がない。自分のいいと思った考えを表現しない。それは、サッカーだけではなく、日本中で見ることができる。

本書では、以下のように書く。「授業で質問を投げかけたとき、日本の子どもたちは、しーんと静まりかえる。(略)子どもたちは、なかなか「自分の考えを表現する」というリスクを冒そうとしません。」であると。

では、自分の考えを表現するには、何が必要なのかというと、「言語技術」なのである。答えがない中で、自分の考えた方法が良いということを、論理的に組み立てて、根拠をもって他人になっとくさせる技術だ。


本書では、ヨーロッパの国はなぜサッカーが強いのか?も明確に説明している。

「ヨーロッパサッカーでよく言われることばに「最初の3分と、残り3分を気をつけろ」というのがありますが、私自身も、その意味が最初はピンと来なかった。しかし、「ドーハの悲劇」を味わってからは、そのことばが生生しく迫ってきました。ヨーロッパのチームは、150年の歴史の中で、すばらしいことばをたくさん作ってきた。サッカーが強いのも、なるほどとうなずけます。」

ヨーロッパサッカーには、言葉の蓄積がある。だから、強いのであるという。先人の経験してきたことを、ことばとして残してきて、その言葉を扱う言語技術を幼いころから教えられ、残された言葉を、生かしているのだ。

そこで、日本でも言語技術を取り入れて、、、、。その詳細が本書に書かれている。結果は、現在の強い日本代表や、なでしこや海外で活躍する日本人選手、、、ではないだろうかと思った。

0
2012年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2012.01.16
日本のサッカーが上達するうえで、「言語技術」を重視する理由?
*苦境でもベンチを見ないヨーロッパのサッカーとの違い
*自分で状況を解釈し、仲間とコミュニケートし、次の行動を決定する力。
*「言語技術」=ロジカルコミュニケーション。
*状況把握→分析→論理的に組み立て→話す
*以心伝心(非ロジカルコミュニケーション)+「言語技術」

その他興味をひいたところ?
*トルシェは、良い視野を確保するために、もっと身体をこちらに向けろと指導した。小野伸二や中村俊輔といった優秀な選手たちに、良い視野を確保することを要求し、それを徹底させた。(略)・・・若い10代のうちにそうした能力を育てることができたからこそ、彼らは海外へ行けた。(P181)

個人スポーツの場合はどうなんだろう?

0
2012年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「サッカー」というよりは「言語技術」と言う部分が気になり手にした本。特に「再話」の授業の部分など、興味深かった。
「サッカー」にかかわる人にはぜひ読んでほしいと思った。そして、このような教育を受けた子供たちがどんな風なサッカープレーヤーになっていくのか・・・?!およそスポーツには興味のない人間だが、そこのところだけ今後も注目していきたいと思う。

0
2013年04月16日

「スポーツ・アウトドア」ランキング