あらすじ
世界最大の文学は未完だった。もし「第二の小説」がありえたら、ドストエフスキーは何をそこに描いたか? 作家の精神と思想をたどり、空想する、新しい文学の試みである。
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Posted by ブクログ
ベストセラーのカラマーゾフの5冊が読み終わりましたが、まだまだ楽しみが残っていました。訳者だった亀山氏がその続編を空想するという何とも素晴らしいファンタスティックな本を用意してくれたのです。カラマーゾフの中に隠された謎の数々、そして妻アンナ他に語った言葉、他作品の中のヒント、そしてドストエフスキー自身の生涯、ロシアを騒がせた事件・思想家たち。それらを組み合わせ、大胆な推理になりますが、実に説得力に富む粗筋が展開しています。あまり解き明かすのも野暮ではありますが、アリョーシャとコーリャそしてリーザの3人が中心に展開し、皇帝暗殺事件へつながっていくのです、その中でアリョーシャは一体どのような役割を果たすのか? むしろコーリャが中心的な位置を占めることは確実な模様です。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
未完に終わった大長編の新訳から浮かび上がった驚くべき「続編」の可能性。
ドストエフスキー最晩年の思想がいま、蘇る。
[ 目次 ]
第1章 作者の死、残された小説(残された手がかり 空想のための九つの条件 友人、妻……同時代人の証言)
第2章 皇帝を殺すのは誰か(序文にすべての秘密がある 「始まる物語」の主人公たち 思想の未来)
第3章 託される自伝層(年代設定とタイトル アリョーシャはどんな人間か テロルと『カラマーゾフの兄弟』と検閲)
第4章 「第二の小説」における性と信仰(リーザと異端派 「第二の小説」のプロットを空想する 影の主役、真の主役)
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