あらすじ
船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツの最期の言葉と、そこでマーロウが発見した真実とは? 著者自身の強烈なコンゴ体験をもとにアフリカの奥地への苛烈な旅を描き、文明社会の価値観を問うた20世紀最大の問題作を、リーダブルな新訳で!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
いろいろな解釈を取れる作品は
どうしても評価が明確に分かれてしまいます。
それは、この作品のラストです。
この作品の鍵の人物となるクルツは
結局のところ熱病(?)で命を落とすことと
なってしまいます。
そしてその後に、婚約者にあうこととなるのですが…
これ、すべてを打ち明けられないでしょ。
もしもそれを打ち明ければマーロウにも
危険が及んだかもしれませんしね。
どこか見えぬ霧が漂っていたり
黒いものがあったりする感覚が
気持ち悪くもありました。
Posted by ブクログ
本国イギリスの影響が及ばない植民地時代のコンゴにおいて独自の権力を築き上げたクルツという男がいた。マーロウは彼を救出に向かう。クルツは最後に死にかけた状態で物語に現れるのみで、それまでの周囲の人間から彼を噂を聞くのみである。それでもこのクルツという人物の特異性やカリスマをうかがい知ることができるが、それをマーロウの目を通して見ることはできない。文明社会から隔絶された未開のジャングルで独自の地位を築き上げたクルツの人生を間接的に外側から描写する。