あらすじ
歯車が狂ったのはどこからだったろう。就職して三年目に先輩に失敗を押しつけられた、あの時だ。皆と同じようにやってきたつもりだった。結婚して子供もいるはずだった。なのに今の私は、常識さえ捨てれば、働かなくとも暮らしていけると知っている。純真でもなく、賢くも善良でもない。自分のしたことはいつか自分に返ってくるのかもしれない。でも……。心に問題を抱えた寂しがり屋たちが、懸命に生きるさまを綴った短篇集!
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Posted by ブクログ
古い本なので時代設定も懐かしい。留守電、ポケベル久しぶりに聞いた単語だ。30年くらい前の日本ってこんなに平和で呑気な時代だった事に驚く。1話目のブラックティー、山手線をぐるぐる周り忘れ物の中で現金だけ取り生活するってすごい、でも羨ましいところもある。短編集なのでサラッと読める、山本文緒らしい文章。
Posted by ブクログ
山本文緒「ブラック・ティー」、1997.12発行。テーマと展開が新鮮で味わい深い10話。ベスト3は「ブラック・ティー」「百年の恋」「ニワトリ」。面白いのは「寿」「ママ・ドント・クライ」「夏風邪」。いただけないのは「少女趣味」「誘拐犯」「留守番電話」。「水商売」は面白くなかったです。
Posted by ブクログ
軽犯罪短編集。サクッと読める短さで良かった。
法を犯したって捕まらなければ、見つからなければ前科はつかないし世の中にはいっぱいいる。
あっという間に読めて楽しかった。短いからかどれもさっぱり淡々としている。
運悪く罪が重くなることもあるし話によっては主人公がすごく可哀想に思った。
特に誘拐の話は辛い内容だったな。DVも気味が悪かった。
好きなのはタイトルのブラックティーとニワトリかな。日常に馴染んでる感じがリアルだった。借りパクする人多いし。信頼簡単に失くすからやらないように気をつけよう