あらすじ
日本語は現場で起きている――言葉が生まれた土地におもむいて、探偵気分で語源の謎を調査・推理・解決。いざ、うんちくや雑学でおわらせない、日本語の奥深さにふれる旅へ。
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Posted by ブクログ
先日、たまたまスイッチONと同時に、NHKの論点というお堅い番組が映って、著者の放送作家である、わぐりたかし、が自著を紹介するという趣向で始まったので、つい興味を惹かれて見てしまいました。言葉の語源がどこかの地域・場所に特定されるということに絶大な興味を抱いてしまいました。
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語源を求めて全国の旅。面白い。ただ、確かな裏付けに弱いかなというのもある。「つつがなく」はツツガムシではないよなあ。聖徳太子が「恙なしや」と使った時点では、ツツガムシの文献はないそうなので。もののけ姫に出てくる「たたら」のふいごを「地蹈鞴」(じたたら)と言い、悔しがる時の動作とその地蹈鞴を踏む動作が似ていることから「地団太を踏む」という言葉ができたというのは説得力がある。
急がば回れ のろま うやむや やばい どたんば くだらない へなちょこ ごたごた 二の舞 火ぶたを切る どろぼう ごり押し あいづちを打つ らちがあかない あとの祭り 縁の下の力持ち ひとりずもう うだつが上がらない うんともすんとも チンタラ 大黒柱 醍醐味 もとのもくあみ 関の山 あこぎ お払い箱
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「九十九」は、「あと1つ『つく』と、『も』(百)になる」から「つくも」と読む……そんなことを何かの本で読んで感動しまくっている、その程度の僕よりもはるか上を行く「語源狩り旅行記」がこの本だ。
皆さん、「ゴリ押し」って、単に「『ゴリ』と音が鳴るほど無理な押し方をする」くらいに考えてません? ほな、なんで「ズリ押し」でも「ギリ押し」でもなくて「ゴリ押し」になったのか。そして、「ゴリ押し」を使い始めた場所が日本のどこかにあるはずだ……と、著者のわぐりたかしさんはそれに対して常にアンテナを張っている。辞書に「××県○○町の□□釣りが起源」と書いてあったとしたら、それを確認すべく、その○○町まで旅に出る。そこで更に地元の人を捕まえて話を聴き、(「ゴリ押し」の場合)ゴリ釣りを試み、(川魚の)ゴリ料理を味わうところまでやってしまう。そこまですることが、自ら「語源ハンター」を名乗る所以なのだ。
この本で取り上げているのは日本全国で25か所(25語)以上。この本を読んだあと僕は、普段の生活で「あー、こら『手に負えん』わー」とか「こいつは今回は『棚上げ』やな」とか口走ったあとに、「この『手』てどこの誰の手なんやろ?」「この棚て、いったいどこにあんねん、知りたいー!」などと考えてしまっていて、完全に「わぐりズム」の虜になっている。
あ、最初にどこでだれが「虜になった」んやー?
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月刊「プレイボーイ」に掲載されたインタビュー8編を本にしたもの。被取材者8人は、個性的で存在感のある一匹狼で起訴休職中の人、服役中の人も含まれる。雑誌に掲載されたものであるが、1編1編の分量が多く、著者が十分な準備に基づいて内容の深いインタビューをしており、興味深い内容に仕上がっている。必ずしも悪党とはいえない魅力的な人物の言う「金言」が詰まった著作といえる。
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本書で書かれている語源遺産は、
急がば回れ
ごたごた
らちがあかない
ひとりずもう
あこぎ
縁の下の力持ち
つつがなく
あとの祭り
どろぼう
関の山
うやむや
あいづちを打つ
もとのもくあみ
チンタラ
ごり押し
お払い箱
うだつが上がらない
うんともすんとも
火ぶたを切る
のろま
大黒柱・醍醐味
二の舞
地団駄を踏む
です。
語源ハンターの旅、相変わらず面白いです。
地元の人も、『語源ハンターの旅でやって来ました』と言われてそのまま信じるのもすごいと思います。僕だったら、『は?何ですか、ソレ?』と穿った見方をしそうです(笑)
僕の評価はAにます。
Posted by ブクログ
自称・語源ハンターが、様々な日本語の起源となった土地を訪ね、体験を交えながら調査する。これぞ民俗学研究の原点だろう。収録されているのは23の語源記で、全国いたる所へ東奔西走。最後の章が、奥出雲でのハンティングで、本のタイトルにもなっている。語源説はひとつではないのだけれど、地団駄の最有力説が「たたら」製鉄にあるとははじめて知った。
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故事成語の由来を紹介する本ではあるけど、それを紀行文にしているところが良い。
ルポルタージュとして楽しめるし、作者の広範囲な知識(雑学?)が散りばめられているので読んでて飽きない。
何より、旅行ガイドのような側面もあるのが楽しく、一章の量も手ごろで楽しみながら読めた。
連載された文章をまとめたようで、若干ダブるところもあるが、それにしても楽しく、続編期待。
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トーンが軽かったので大丈夫かなぁと最初に思ったものの、読み進めるうちにけっこうハマってしまった。元々この手の語源とか気になる方なので、テレビ番組を作る感覚でエンタテインメント性も取り入れつつまとめているところがまた秀逸。
もちろんすべてがそのものずばりでなかったり諸説あるのはやむをえないわけで、それでもなんとかまとめているあたり、他にもいろいろ知りたいと思わせます。
Posted by ブクログ
語源、地名って面白い!
だけど、市町村合併などで大事な歴史が失われつつある。郷土を愛するって何ですか?適当な理由つけて新しい地名つけても歴史の裏付けない以上、ムイミですよ。
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ことばが生まれたと言われる土地におもむいて、語源の謎に迫る旅行記。
あとがきも含めると、本書で取り上げられている言葉は28個。それぞれに語源があり、一つ一つのエピソードが面白い。ただ語源を調べた、という内容ではなく、現地に行くというスタイルが非常にユニークで自分もこのような旅をしてみたい気にさせてくれる。改めて日本語の奥深さに触れられると思う。「ごたごた」の語源探訪の話が個人的には一番へぇーと思った。
Posted by ブクログ
「語源ハンター」と自称する筆者が、普段何気なく使っている言葉にゆかりがある場所を求めて、ニッポン各地を東奔西走。「なるほど」と「へぇー」が詰まった旅行記である。
「語源が知りたい」と思うことはしばしばだが、自分の場合は、辞書やインターネットでさらさらっと調べて終わりにすることが多い。
本書の筆者はそれでは飽きたらず、様々な言葉がどのような風俗や習慣、伝説や逸話から生まれたのかを、実際にその「土地」に行って見聞きしている。
土地の人の話を聞き、伝統芸能や祭祀を見学し、遺跡や名勝を訪れ、そしてお楽しみ、名物を味わう。ディープな旅を通して、言葉が生まれた背景を知り、時には現在の使われ方が当初とは違ってきていることを発見したり、新たな説を発見したりする。筆者と一緒に言葉が産声を上げた現場に立ち会う気分が味わえる。
「語源」という取っ掛かりを通じて土地の人たちと交流が生まれるのも楽しい。筆者の人柄の賜物だろう。
語源を求めた20を超える旅。どれも興味深いが、個人的には「あいづちを打つ」「縁の下の力持ち」「つつがなく」「ひとりずもう」あたりが特におもしろかった。
テーマのある旅のおもしろさを余すところなく伝えている、楽しい1冊。
*新書なので、「もう少し突っ込んで知りたい!」と思う箇所もあるが、そう思ったら自分で旅に出ろ!ということかな(^^;)
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
語源現場主義にもとづいた“完全体感型・語源本”。
ことばが生まれたといわれている土地に実際におもむいて、探偵気分で語源の謎を調査・推理・解決!?。
[ 目次 ]
急がば回れ
ごたごた
らちがあかない
ひとりずもう
あこぎ
縁の下の力持ち
つつがなく
あとの祭り
どろぼう
関の山〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
けっこう面白かったです。ただ、あんまり有力じゃない説を取り上げていることも多く、最後にはこれこそ真の語源だ!という感じでまとめられていることが多かったのが気になりました。しょうがないのかな?
1つの言葉の分量とかもちょうどよく、なんとか飽きずに読むことができました。
Posted by ブクログ
語源遺産・・・ふだん日常会話の中で何気なく使っている言葉の「語源」にゆかりのある「場所は地域」・・・を訪ねて歩くと、辞書やインターネットで調べればすぐにわかる情報だけからは得られない何かがあって、やみつきになるものだそうな。
焼酎好きの自分には「チンタラ」が一番印象に残って、是非とも自分の目でも見ておいたくなりました。
また、最終話に本書のタイトルである、島根への旅ではテツが登場(P.305)。高校時代の同級生の名前を目にすることになって、何であんなやつがこういう書でとりあげられるほどに有名人になったんや?!と関係ないところで地団駄踏むことにもなった。
なお、語源遺産は国内だけで147箇所あって、本書で23話+あとがきにて3つ紹介。巻末には続編「太鼓判は山梨で押せ」の予告も。
(2009/7/17)
Posted by ブクログ
日本語の語源は面白いな。
語源を巡る旅も楽しそう。そうでなくても関市の街並みは観てみたいと思いました。
その土地の銘菓が紹介されていて、楽しめました。
Posted by ブクログ
「地団駄を踏む」「後の祭り」「どろぼう」などの語源を調べ、考察し、著者は縁の土地へ行く。人と触れ合い、地元ならではの情報や解釈に出会う。好奇心と行動力に溢れる著者の目線は優しい。文中には写真や図解もあって語源が理解しやすい。ただ、最後に提案される語源や解釈にはすぐには頷けないものもある。まあ、そういう考えもあるかもねと読むには面白い。
Posted by ブクログ
普段何気なく使っている言葉のなかに、色々な歴史を持ったものが多く、またその歴史が奥深いかって言うことが学べる本。放送作家さんらしいのかどうか分かりませんが、だじゃれをこめた、軽快な語り口調やオチとか楽しく学べます。
Posted by ブクログ
語源を実際の地を訪ねて体感するということ自体は非常におもしろい。
内容も思わず「へぇ」となる部分もちらほら。
しかし、それを上回って残念なのが、著者の調子だ。
読者を飽きさせないために、おもしろおかしく表現しようとしているのはわかるのだが、その切り口がものの見事にワンパターンで読む気をそがれる。
結局、後半は語源にまつわる部分を斜め読みする羽目になった。
続編がありそうだが、読まないだろう。
Posted by ブクログ
普段何気なく使っている言葉である、「急がば回れ」「うやむや」「ひとりずもう」などの語源を辿って、『語源ハンター』わぐり氏が日本中を巡る。面白いのだが、各章が紙面の関係で短いからか、まとめ方が割と適当な感じがしないでもない。
ただ、「お払い箱」「あこぎ」「つつがなく」など読んでいて思わず「ほーっ」と感心してしまうのであった。(ちょっとネタばれで申し訳ないが、「つつがなく」の「つつが」は、あの「ツツガムシ」の「つつが」であることをこの本で初めて知った。)
ページ数もそれなり(300頁)で、新書なので割と気楽に読めると思う。
日本語という世界の奥深さの一端が垣間見える(ちょっと大袈裟?)作品である。