【感想・ネタバレ】千年ジュリエットのレビュー

あらすじ

文化祭の季節がやってきた! 吹奏楽部の元気少女チカと、残念系美少年のハルタも準備に忙しい毎日。そんな中、変わった風貌の美女が高校に現れる。しかも、ハルタとチカの憧れの先生と何やら親しげで……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ハルチカシリーズ第4巻。3巻で感じた、書きすぎない技術に増して、一人称視点の書き方が飛躍的に向上しているように読める(何様)。前巻でも片鱗は見せていたが、この巻では「私」がいつも「現在のチカちゃん」ではないため、いきなり出てくる「私」が誰だかよく考えながら読み進める必要がある。その上プロットツイストで時間、空間が飛び回るため読み応えが抜群に良い。
この巻で草壁先生の空白の年代が明らかになるかな、と思っていたのだが、スナフキンが出てきた程度で、まだまだ謎に包まれている。焦らし上手な上にオチが斜め上なので先を読まずにいられない良書。
巻末の「解説」にも書かれているように、「千年ジュリエット」のテーマは継承。戦争、政治、家族、継承。この巻の4遍は前作までとも被る社会問題が取り上げられている(これも継承?)。遺産相続+家庭崩壊+障害、引きこもり+部活相続、人種+血統+戦争、入院病棟+引きこもり+LGBTQ+。相変わらず、盛りだくさんすぎます。シリーズ物でここまで段々と良くなる小説が他に思い浮かばない。

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2017年04月11日

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ネタバレ

「エデンの谷」で草壁先生の過去編?と思ったら、あとは文化祭メインのスピンオフっぽかった。
「千年ジュリエット」はハルチカぽくない気がしたけど、こういう方が初野さんぽいような…?

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2019年04月06日

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ネタバレ

ハルチカシリーズ第4弾。大会が終わっての文化祭前後だけに絞った4つのお話。3巻がいまいちだったけど、今回はみんな面白かった。特に「決闘戯曲」。作中作といわれる作りだけど、その作中作が本当に面白い。これを演劇で見れたらほんとに面白いだろう。高校時代の演劇部を思い出す。やっぱ劇って面白いよな。あの頃のわが母校の劇をまた見たいものだ。「失踪ヘビーロッカー」も今思うとタイトルにも絡んでるんだな。優等生がハードロックをやっている、というシチュエーションにも好感が持てる。

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2018年09月17日

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ネタバレ

2018/8 7冊目(2018年通算120冊目)。これまでとは趣向を変え、第三者の視点から見た形で文化祭の物語が進んでいく。良かったのは「決闘戯曲」「千年ジュリエット」。「決闘戯曲」の方は、とても良くできていて「ハルチカ」シリーズではないと思えるほど。「千年ジュリエット」の語り手の正体についてはコロッと騙された。登場人物はいささか変な人たちが多いが、吹奏楽に青春をかける青春ものとしても、人の死なない日常ミステリーとしても面白い。残り2冊、読んでいきたいと思う。

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2018年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハルチカシリーズ、文化祭ネタ。

初っ端から女版スナフキンなる
珍妙なキャラをぶっこんでくる『エデンの谷』。

ヤンソン原作のムーミン好きとしては、
山辺さんが出てくる度に“スナフキンは~…”とか
“スナフキンが~…”と書かれるのはちょっといただけない…。
山辺さんのキャラ自体は好きなんですが。

ハルタは草壁先生に関することに対しては
ほんと豆腐メンタルですね。
チカちゃんには「発情期のメス猫」とか言うくせにw
がんばれ恋する美少年ww

片桐部長と芹澤さんの組み合わせもいいなぁ。
出てくる度ケンカしてるけど。笑



表紙のサックス奏者が短髪だったので
「あれ?」と思ったけど、マレン髪切ったんですね。
マレンは今回も終始イケメンでした。

圧倒的な存在感の日野原会長や、
演劇部部長の名越、看板女優マヤも相変わらず。

萩本兄弟、麻生さん、朝霧さん、
ブラックリスト十傑メンバーたちも元気そうでなにより。

『失踪ヘビーロッカー』で新たに登場する甲田さん、
十傑の一員だからどんな問題児かと思いきや普通にいい子だった。
いや、ちょっとズレてるいい子だった。笑

清春くんや他のアメ民の2年生たちは
次のコンクールメンバーに入るのかな?
弦バスとかパーカスで一緒に練習してたらかわいいな。



今回いちばん笑ったのは
『決闘戯曲』のブタの着ぐるみかもしれないw
チカちゃん考案の“トンカツ三銃士”も気になるww

笑ったあとに続くのは、
すこし物悲しい『千年ジュリエット』。

順調に仲間を増やしていく吹奏楽部とは逆に、
ひとりずつ仲間が減っていく“ジュリエットの秘書たち”。
その過程がつらかった。

他の3編のトリックや真相は途中でわかったけど、
これは最後まで気づけなかった…まさか男の娘だとは…。
朝霧さんと甲田さんどんまいだな。笑



次の表紙はだれだろう。
成島さんか芹澤さんあたりかな。

『惑星カロン』の単行本が今月?発売らしいので、
文庫化するのはまだまだ先ですね。気長に待ちます。

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2016年04月06日

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ネタバレ

穂村千夏
清水南高校二年生。廃部寸前の吹奏楽部で、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見るフルート奏者。春太との三角関係に悩んでいる。

上条春太
清水南高校二年生。千夏の幼なじみ。ホルン奏者。完璧な外見と明晰な頭脳を持つ。

草壁信二郎
清水南高校の音楽教師。吹奏楽部顧問。謎多き二十七歳。

片桐圭介
水南高校三年生。吹奏楽部部長。もうすぐ引退。

成島美代子
清水南高校二年生。中学時代に普門館の経験を持つオーボエ奏者。

マレン・セイ
清水南高校二年生。中国系アメリカ人。サックス奏者。

芹澤直子
清水南高校二年生。クラリネットのプロ奏者を目指す生徒。

檜山界雄
清水南高校一年生。芹澤の幼なじみ。打楽器奏者。あだ名はカイユ。

後藤朱里
清水南高校一年生。一年生部員を牽引する元気娘。バストロンボーン奏者。

日野原秀一
清水南高校三年生。生徒会長を務める。好きな言葉は天上天下唯我独尊。もうすぐ引退。

萩本肇
清水南高校三年生。発明部の部長。弟の卓は同校二年生。ふたりともブラックリスト十傑として生徒会執行部から執拗にマークされている。

甲田裕己
清水南高校三年生。アメリカ民謡クラブの部長。活動内容はハードロックとヘヴィメタル専門の演奏発表。ブラックリスト十傑の一人。

清春潤
清水南高校二年生。アメリカ民謡クラブ所属。甲田に苦労させられている。

名越俊也
清水南高校二年生。演劇部の部長。過去、マレンを取り合って吹奏楽部と即興劇勝負をしたことがある。ブラックリスト十傑の一人。

朝霧亨
清水南高校三年生。初恋研究会代表。地元に二代つづく興信所の、ひとり息子。ブラックリスト十傑の一人。

麻生美里
清水南高校二年生。地学研究会の部長。ヘルメットを被る美少女。カイユの復学と吹奏楽部入部に関与。ブラックリスト十傑の一人
山辺真琴
高名な音楽家、故・山辺富士彦の孫娘。全国を放浪中、草壁信二郎に呼び出される。彼女も、また、謎多き二十七歳。


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2023年10月10日

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ネタバレ

ハルチカシリーズ第四作。再読。
第四作とは書いてあるが、位置付けとしては番外編というか寄り道編というか。
大会を終え、間もなく三年生が引退するという秋。文化祭の直前から文化祭当日の二日間に起きたあれこれ。
顧問の草壁先生を良く知っているらしき演奏家の女性が持ち込んだ、楽器の鍵の行方の謎。
ヘビメタバンド部長のライブ直前の逃走。
演劇部が疲労する劇の未完の結末。
そして末期患者たちで作ったジュリエットの秘書掲示板と、彼女たちの知人の秘密。
ハルチカ、草壁先生の謎解きもあるが、そこは一歩引いて主役はバンドリーダーや演劇部や謎目いたトモちゃんに譲っている。
やはり清水南高校はある意味天才たちの集まりだし、純粋で良い子たちの集まりだ。
生徒会長・日野原が引退するのが寂しい。彼の後継者は大変だ。
また新しいメンバーか増えそうで、そして頼もしい大人も増えそうで楽しみ。
次も再読してみる。

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2017年05月20日

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ネタバレ

ハルチカシリーズ第4弾。

高校2年文化祭のお話。
前作「空想オルガン」と時系列が被っている短編もあり、違う視点、登場人物を主観とした物語なので「空想オルガン」では語られていない背景もチラッと垣間見れます。

吹奏楽部としてのお話は進まないのでワクワク感や盛り上がりには欠けるがハルチカファンには手に取って欲しい。

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2014年12月02日

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