あらすじ
普段の帰り道、見慣れた職場、親しい友達。“それ”はあなたの日常に身を潜めて待っている。突然会社に来なくなった同期の行方、あり得ない死に方をしたパパ活相手、タワマンで起きる常識外の現象、現実を侵食する存在しないはずの子供の遊び、大好きな先輩に隠された猛毒、同級生が死んだ後に学校で出回った人魂の噂。ホラー小説界を牽引する新たな才能たちが贈る恐怖のアンソロジー。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現代社会+嫌ミス+ホラーみたいな感じで最悪の読後感が味わえて最高でした。どの作品も面白くて怖くて粒揃いです。最後の梨さんの作品だけはちょっと毛色が違うけど、それがまた一粒の清涼剤としてよく機能していると思います。この夏に読むべきホラー。
Posted by ブクログ
2026.08.09
感想ってなんだ?と考えてしまった。この本はひとこと、本当におもしろかった。
ホラーにも心霊系、民俗系、スピ系いろいろあるけれど、そのどこにも属さない怖い物語たち。
なるほど、だから「その他の危険」なのか。
人の闇、社会の闇、言葉の裏、言葉の毒、気持ちの毒、確かに危険がいっぱい。湿度や粘性ではないこんなホラーもあるのかと、今までとは違う怖さを感じた。
新しいなと思ったのは梨さんの『ブルーライト』。怖いというより心がわさわさするような、悲しくて寂しい、泣き笑いの物語。このお話、好き。
Posted by ブクログ
新進気鋭のホラー作家たちによるアンソロジー、こういうアンソロジーってバラエティに富めば富むほどに、個々の評価はばらけてしまって、ひとつふたつくらい『私向きじゃないなー』というものがあるのだけれども、この本のそれはおしなべて私の趣味に合致していて、大変読みやすかった。
数冊の本を平行読みすることが多いのは、読んでいるうちにこごってしまうことが最近は増えたからなんだけれども、この本はそのこごった時の息づきに大変よかった。ひとつひとつが長すぎなくて、読みやすい文体と舞台設定が日常と地続きであることも理由のひとつなのだろうと思う。
6作が収録されているが、一番気に入っているのは新名智さんの『まぎれ鬼』だ。現代、否、昔から情報を取り入れて現実を把握する生き物である人間は、取り込んだ情報に対する精査については意外と無頓着で、その結果として実際と現実と理解に齟齬が生じがちだ。この話は、そのあたりをクローズアップしており、その展開も実に淡々としていて湿り気が薄い。その湿度の薄さが、連綿と続く怪談の作法に沿っているように感じられて、怖くて面白かった。湿り気といえば、それとは正反対のタイトルである斜線堂有紀さんの『涸渇』はタイトルとは裏腹な湿度があって、こちらは近代ホラーみを強く感じた。梨さんの『ブルーライト』は恐怖というよりは、青春期の奇跡という風合いで切ない。この作品をラストに配置した本の構成をしっかりと考えている編集に不思議な安堵を覚えた。
6作が収録されているのに、250頁程度なので手軽さもある。紙の本として手元にあっても良いなあと感じた。
Posted by ブクログ
6人の作家さんによるホラーアンソロジー。
いつもの日常が少しづつ侵されていく様がそれぞれいろんな角度から描かれていてどのお話も面白かった。ぞくりとくるものから少し切なさを感じるものもあり。斜線堂さん作品は状況が頭に浮かび気持ち悪さをたっぷり楽しめて筆力さすがでした。
Posted by ブクログ
ホラー版『プレゼント』といっても過言ではないような、それくらい粒揃いの、夏にぴったりなアンソロジーだった。 じっとりとした気持ち悪さが味わえた「涸渇/斜線堂有紀」、活字であるからこその一行にハッとさせられた「まぎれ鬼/新名智」が特にお気に入り。 『その他の危険』というタイトルはピンとこなかったので、そこが最も惜しいところに感じた。 読みながら終始鳥肌がたっていたのは、久々に読むホラーに怖気を感じたからか、はたまた効きすぎたエアコンの冷気のせいか…
Posted by ブクログ
8月に刊行されるのにぴったりな、真夏の心霊ドラマスペシャルを観る気分で読める、実力派人気作家アンソロジーでした!
どの作品も個性があって読みやすいですが所謂ジャンプスケア的な怖さはなく、じわじわと侵食してくるジャパニーズホラーな作品がほとんどです。
どれも毒のある作風でしたが最終話、梨氏著の「ブルーライト」だけ毛色の違う爽やかさがあり、田舎に帰って肝試しをした後、軒下でアイスを齧るような清涼感と一抹の寂寥感があり、良い余韻を残す好著だと思います!
やっぱり夏は怖い話だよ!と思う方は是非。
Posted by ブクログ
本作はホラー短編のアンソロジーです。
決まったテーマは特になさそうでした。
『小説新潮』に掲載された短編が収録されているようです。
普段はあまり短編を読まないのですが、作家陣が豪華なので読んでみました。
アンソロジーなので、どの話が好きだったかを書きたいと思います。
一番好きだった作品は、…うーん、決められない!二つあります。
斜線堂有紀『涸渇』
上條一輝『枯れた街の上でも』
です!
『涸渇』は、主人公に襲いかかる怪奇現象というか体調不良というか、それの描写が秀逸すぎました。
いろんなホラー作品を見てきていますので、呪いによる色々な症状も見てきているのですが、この作品のやつは新しい!こんな霊障見たことないです。
上述していますが、その描写が素晴らしいです。
短編なので、細かい話は端折ってあるのですが、その辺の詳細が知りたいから長編化してほしいぐらいでした。
『枯れた街の上でも』は、話のまとまり方が短編とは思えないクオリティでした。しかも短編なのに時系列が2つ同時進行するという凝った仕掛け。
しかも、短編ホラーでは端折られがちな怪異の原因、元凶についても描写されています。
短編でここまでやれるの?!という、概念を覆される読書体験でした。
その上、ちゃんと怖いっていうね、文句ないです。惜しみない賞賛です。
特別枠として軽く言及させて頂きたいのが、梨『プルーライト』です。
ネタバレしたくないので詳しくは書きませんが、梨さんってこういうのも書くのかーとびっくりしました。
梨さんの作品は『かわいそ笑』しか読んだことなかったので意外でした。
この話が、このアンソロジーの最後に収録されているのもなんかいいなと思いました。
満足度の高い作品ばかりで、大満足でした。
斜線堂有紀さんの作品は読んだことなかったので、手を出してみたいなぁと思いました。良い出会いになりそうです。
Posted by ブクログ
どの話もおもしろかった!
とくに前半は搾取する側/される側の話が連なっていて、しかもどの話もちがった着地をキメていてぞくぞくした。上條さんはこの分野で完全に作家性を確立していて感心する。
ラスト、意外にも梨さんが青春小説のようなエモさで〆たのも良きでした。
Posted by ブクログ
6作品、テイストが違って面白かったな。
個人的好みとしては上條一輝さんの「枯れた街の上でも」と新名智さんの「まぎれ鬼」かな。
梨さんの「ブルーライト」は切ない。
Posted by ブクログ
日本のホラー小説に興味を持ち購入。幽霊が出てきて祟られるというよりは全篇不思議な怪異による現象が多かった。それでも湿度の高い恐怖が味わえたし、三者三様のホラーを味わうことができました。暑さが厳しい夏にはぴったりのホラーアンソロジーでした。
Posted by ブクログ
ホラーアンソロジー。
全部粒揃いの面白さだったけど特に斜線堂有紀の「枯渇」が特に抜きん出ていた。活字でここまで気持ち悪い(褒め言葉)描写を表現出来るのは凄いと思う。
Posted by ブクログ
背筋さん、斜線堂有紀さん、上條一輝さん、新名智さん、皮肉屋文庫さん、梨さんといった実力派の作家陣が名を連ねており、ホラー好きとして手に取らずにはいられない贅沢なアンソロジーです。
本作の魅力は、収録されている恐怖のバリエーションの幅広さ。文字を追っているだけでこちらまで痛みを感じてしまうような、思わず顔をしかめたくなる物語もあれば、反対に爽やかな夏の情景を感じられるような物語もあります。
それぞれの作家さんの個性が色濃く表れており、一冊の中で全く違うベクトルの恐ろしさを存分に堪能できるアンソロジーでした。
私のお気に入りは、斜線堂有紀さん『枯渇』、上條一輝さん『枯れた街の上でも』です。
Posted by ブクログ
最近、“アンソロジー“を何冊か読んでいる。 いままで、“アンソロジー“のよさ。が、わからなかったんだけど。
よい。
サクッと読めて。個性が出てて、多面的。
要するに、面白い。
この『その他の危険』も名だたる作者揃い。
この夏の身近なとこにある。みたいな…
ぜひ“アンソロジー“の恐怖を体感して欲しい。
浅い感じ
どの短編も浅い感じがしてしまいます。奥行きがない。余韻がない。余韻を楽しめません。文字でホラーを表現するのではなく読み手に想像させてゾクっとさせて欲しいです。