【感想・ネタバレ】爆速経営 新生ヤフーの500日のレビュー

あらすじ

「お前が社長になったらヤフーをどうしたい?」。

2012年1月、当時執行役員だった宮坂学氏はソフトバンクの孫正義社長に呼ばれ、ヤフーの社長就任を打診されました。大企業になったがゆえに守りに入りすぎていたヤフー。再び攻めの姿勢を取り戻すために、孫社長が当時の井上雅博・ヤフー社長と話し合った末の提案でした。逡巡した宮坂氏でしたが、最終的に要請を受け入れます。そして、改革の仲間集めに走り出しました。

本書は、宮坂氏のCEO(最高経営責任者)就任が発表された2012年4月以降の改革の軌跡を追った記録です。「高速」を超える「爆速」を掲げて突っ走る若き経営陣が大企業病に陥ったヤフーを変えていくプロセスは、同様の問題を抱える大企業や、組織を変えたいと願うリーダーにとって最良のケーススタディとなるに違いありません。是非お手に取っていただければ幸いです。

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Posted by ブクログ

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組織の大小に関わらず、変わらなくてはいけないと思っている人は、読んでみるべきだ。

トップみずから、実践していることが何よりも重要だと実感した。
音声と映像が一致している、つまり、言動が一致しているから説得力が増す。

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2013年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目5箇所。組織化は社員一人ひとりの当事者意識を奪う、ベンチャー時代は「自分が最後の砦だ」と思って取り組んでいた仕事も、階層化された組織の構成員という自覚が芽生えると、途端に緊張感が緩んでいく、会社が業績を上げ、安定した体質となるほど、その傾向は強くなる、新しい企画を思い付いたとしても、他部署との調整に多大な労力を割かなければならない。自分のやり方が正しいかどうかはやってみないと分からない、だから、何度も挑戦して、何度失敗してもそれを許容し、次に挑戦できる環境をつくっていく、打席に立つ機会を増やして、三振しても、また次の打席に入れるような組織、何度もバットを振り、いつかヒット、あるいはホームランが生まれるようになればいい、「10倍挑戦、5倍失敗、2倍成功だ」。結局、マネジメントというのは人に結果を出してもらうことが仕事です、自分ではない人が結果を出せるように、どうサポートするのかが本質的に重要じゃないですか。「ちょっと大げさだけど、人に『生きていてよかった』とか『本当に楽しい』と心の底から言えるような仕事ができる場を提供すること、それが会社の価値だと思っている部分があって、そのためには、社員がやりたいと思える仕事を見つけてあげることが大事だし、そのベクトルと会社の利益のベクトルを合わせることが大切だと思っています。「結局新しいサービスを生み出すのは人です、投資を考えた場合、銀行にお金を預けてもせいぜい1倍ちょっとにしかならない。だけど、人を資産だと考えると、2倍、もしかしたら3倍に化けるかもしれない。逆に、その育成を間違えれば、やる気を失わせてマイナスになるかもしれないんです」。」

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2013年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

背景
売上など、表面的には問題ない状態。
ただし内面的には「つまらない会社」と揶揄され、退職者も出るほどの危険な状態だったYahoo。これを変革していくストーリー。

まとめ
人の配置と制度を行いつつ、キャッチーな「爆速経営」というワードを共通言語化して広めていったことで、組織文化が大きく生まれ変わることができた。大規模組織でも文化変革をするためのひとつのプラクティス。
また、経営と組織マネジメントとリーダーシップには同じ要素があると感じ取ることができた。


・まずは理念の再定義から始めた。「自分たちは何のために存在しているのか?」
・続いて明確な目標。数字を使って具体的に、ここでは「201X年までに営業利益を2倍にする」
・それから戦略と戦術。戦略は絶対に変えない軸。戦術は状況に応じて都度変更する「手段」。
・トップマネジメントで大事なのは「人事」。誰をバスに載せるか?これが最重要。能力主義でバスのどこに誰を載せるか。異なるタイプを副社長にしてバランスを取るなど。配役によって結果は大きく変わる。
・改革者は人から浮くもの。5%から20%くらいまでのフォロワーが増えるまでが一番疲れるが、その先は早い。真っ先に踊り出し「みんな自分みたいに踊っていいんだよ」という空気を作る仕事。
・マネジメントは「マイクロマネジメント」と「オープンなマネジメント」の二種類。後者は、評価や意思決定プロセスのルールを公開してみんなに自律的に動いてもらう方法。手が回りきらないならこの方法がベター。サイバーエージェントがオリジンの方法。
・経営者の成長要素は「多くの意思決定」「早く経験する挫折」。それには権限と責任が必要。日本電産の永守さんがソース。
・キーワードはキャッチーな方が良い。「!(ビックリ)」「爆速経営」。言葉が広まった時にそこから連想されるイメージ効果は大きい。Tシャツになるのをイメージすると良い。
・「働くということ」「組織のあり方」を議論してベクトル合わせをするのも大切。人事ではなくても、アンオフィシャルな勉強会でこういったことから影響力を広めるのも一手。人事本部長にアサインされた本間。
・女優が美しくいられるのは「見られているから」。仕事も同じ。
・人事評価制度のポイントは3つ。「頑張る人が報われることを社内に周知すること」「実際に頑張った人に報いる」「どうしたら報われるのかの基準を明確にすること」

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2019年03月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グロービスOBHでの推薦本。
平時の変革について非常に良い実例を紹介した一冊。
人の考え方が非常に強く共感できた。

<メモ>
・優れた指導者はしばしば御旗となる言葉にこだわる。我々は何のために仕事をしているのか。企業として社会に果たすべき役割は何か。メンバー全員が目指すべき高い目標を明確なフレーズに昇華させて訴えかけていく。その組織が大きければ大きいほど言葉のもつ重みは増していく。すなわち、表現は端的で直裁でなければ浸透しない。
・ルールだけを決め、あとは権限移譲して自分たちで決めさせる。
・組織改革のステップ
「理念の再定義」自分たちの会社が何のために存在しているのか。問い直す。一般的に企業理念やコンセプトと呼ばれるもの。迷った時に立ち返るべき企業の基軸。
「明確な目標」会社が目指すゴールを決める。登るべき山を具体的で数字を伴ったものにする。
「具体的な戦略を定め、戦術に落とし込む」
・企画の面白さは変化の振れ幅の大きさに比例する。
・大事なのは誰をバスに乗せるか。まずはバスを見て、最適な人材を最適な座席に座らせているかをチェックする。経営者が自分の判断でコントロールできるのはつまるところ人事しかない。
・重要なのはどこに向けて汗を流すのか、何に向けて力を合わせるか。このテーマの持ち方次第で結果は全く違ってくる。
・永守氏のいう経営者には二つの要素しかないという要素。1つはいかに多くの意思決定をするかということ。もう一つはいかに早く挫折を経験するかということ。なるべく早い段階で権限と責任を与えて、意思決定をする機会を増やす仕組みに。
・ソフトバンクの営業力。営業力を上げるには、仕組みとスピード。
・先行他社の真似をしていても、彼らを絶対に超えることはできない。ナンバーワンになるためには、ゲームのルールを変えていかないといけない。
・組織の活性化に絶対に外してはならないポイント「誰かに見られている」と本人に意識させること。人は見られることで自分を意識する。自意識が高まると人の行動は変わる。ハリが出る。スポーツの世界でも強く活力のあるチームは例外なくメンバー同士が互いに声を掛け合って意識を高めている。
・人事評価の要諦は3つしかない
 まず頑張る人が報われるということを車内に周知させること。そして、実際に頑張った人に報いること。さらに、どうしたら報われるのか、その基準を明確にすること。この条件が満たされていれば組織は活性化する。
ヤフーが変えた人事制度 基本的に業績に連動する賞与と後見に関する報酬を明確に分ける。賞与は原則として業績に連動して支払う。後見評価は社員が果たすべき役割行動評価を明確に示し、それに沿って評価する。

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2017年04月06日

Posted by ブクログ

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まったく危機でないYahoo!が
安定企業から脱し、
スマホというデバイス変化に対応するために
いかに変革していったか、
戦略面、人事制度、風土、それらを浸透させるための施策、
総合的な観点で企業の「変革」の事例を学べる本。

たぶん、いい面しか書いていない気もしたのだけど
そのままアレンジ導入してもいいかも。
サイバーエージェントの番付制度をアレンジして真似ているように。

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2015年04月08日

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新ヤフーがどのように考えて動いているのか、現在進行形で記録されたドキュメンタリー。新しい目標、新しい評価制度を悩みながら定め、新しい流れを作っていく様を知ることができる。

「脱皮できない蛇は死ぬ。」

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2014年01月16日

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