【感想・ネタバレ】獣の奏者 外伝 刹那のレビュー

あらすじ

児童文学のノーベル賞にあたる、国際アンデルセン賞作家賞受賞! 本編では明かされなかった空白の11年間にはこんな時が流れていた! 王国の行く末を左右しかねない、政治的な運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、母親として、いかに生きていたのか。時の過ぎ行く速さ、人生の儚さを知る大人たちの恋情、そして、一日一日を惜しむように暮らしていた彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。単行本未収録の書き下ろし短編「綿毛」も収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「綿毛」が読みたくて。外伝は読んだことあったのですが、改めて文庫版を買って読みました。ソヨンのことを知れてよかった。本編に書いてある生い立ちの情報だけでは、「なんて不幸な人なんだろう」という感想で終わってしまっていました。せっかく一族を離れてまで共に生きたいと思えた人と一緒になれたのに、先立たれてひとりエリンを育てる人生はつらかっただろうなと。その答えが書かれていて、たくましさに胸が熱くなりました。

「秘め事」がやっぱりこの本の肝なのかなあと思います。ユアンのことがずっとよくわからなくて、頭に残っていたのですが、読み返すと「物言わぬ王獣のよう」な彼の姿がつかみ取れる気がします。何一つ不自由ない、用意された伴侶と添い遂げる飼育された王獣のような一生。焼けつくような破滅願望を、ずっと抱えていたのでしょうか。それでも、エサルと過ごした山小屋での研究の日々は、彼にとっても宝物だったんじゃないかと思わずにはいられません。どんなにそれが身勝手な行いだったとしても。なんて静かで、悲しい抵抗なんだろうかと。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物達の人生が詳しく温かく描かれていた
国の命運を背負う運命を負ったエリンと、夫のイアル、師のエサル…
皆激動の人生を歩んできて、辛いことも多かっただろうけど、それでも自分の人生を良かったと思い、刹那であってもその瞬間の幸せを大切にしている人達だと感じた

人の群れの中で生きていくことは苦労が多く簡単ではないけれど、彼らのように小さな幸せの欠片を拾い集め、周りの人や生きとし生けるもの全てに愛を注いで生きていきたいと思った

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2024年02月25日

ネタバレ 購入済み

ようやく納得

本編では明かされなかったエリンたちの馴れ初めが見れて良かった。いきなり結婚してて、どうしてそうなったかもわからなかったので過程が知れて納得です。それぞれの人生が刹那という題名通りだと思います。

#切ない #深い

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2025年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この外伝は、児童向けの皮を被った、超絶大人向けの小説だと読んでいて感じた。なんというか、じっっっっっっっ…とりとした大人の面倒臭い感情が絡み合った末に結ばれるという過程が描写されており、そこに性表現が挟まれ、リアルさを演出しているように見えた。
闘蛇編、王獣編、探求編、完結編を通してあったテーマは、『秘匿された情報の探究、そして獣と人間の在り方』だったのだが、この外伝ではそのテーマが無くなり、ヒューマンドラマ一筋になっている。
正直、上記の四作のようなテーマを期待して読むと肩透かし感があると感じるだろうが、それでも上橋先生の超絶技巧による世界観構築のおかげで、キャラに思い入れさえあれば大丈夫だと感じる。(私はぶっちゃけエサル先生にそんなに思い入れがないので、読むのが遅れたが…)

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イアルとエリンの馴れ初めは読ませていただいてありがたい、という気持ちだけれど、正直、本編までで最高に綺麗に収まっていたんだな、という気持ち。
やっぱり描かないからこその余韻ってある。

あと外伝だけはどう考えても児童向きでは無いなあ…

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2025年01月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

完結編を読み終えた、エリンが死に、イアルが死ぬまで、家族で過ごした時間を語るジェシを読み終えたとき、どうにも外伝を読む気になれなかった。エリンとその周囲の人たちのその後の結末を知っているがために、生きていたころのエリンやイアル、エサルの物語を改めて読み直す気持ちになれなかった。意を決して外伝を読みはじめてもなお、やっぱり生きているエリンたちの物語を読んでいることの違和感はずっとあったように思う。そうした意味で、タイトルの「刹那」という言葉が、物語によく合って見えた。どの物語も登場人物たちの人生の中で見れば一瞬のような幸せな時間が描かれる。

一番印象に残ったのは、エサルのセリフだった。

たとえ病を癒しても、パミは礼を言わない。ーそれが獣ノ医術のいいところだ。自分がなんのために病を癒しているか、見誤らずにすむ。
病を癒すのは、獣に頼まれたからではない。自分がそうしたいから、やっているのだ。
病が癒え、痛みが消えたその姿を見たいから、やっているのだ。(p335)

『獣の奏者』に出てくる登場人物たち全員に共通した考え方だったように思う。獣ノ医術師にせよ、セ・ザンにせよ、ジェシが生まれてきたことにせよ、自分がなんのためにそれをするのか、登場人物たちが、それを見誤らない、あるいは、それを見つける物語だったのだと、この外伝を読んで、本編に対するイメージが変わった。
面白い。けど、本編を読んでから、時間を置いて読みたい本だった。

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2024年08月11日

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