あらすじ
キリスト教国の雄スペインは、カスティーリャ、アラゴン両王国の婚姻により成立した。八世紀以来イベリア半島を支配したイスラム勢力を逐い、一四九二年、レコンキスタを完了。余勢を駆って海外へ雄飛し、広大な領土を得て「太陽の没することなき帝国」の名をほしいままにする――。国土回復戦争の時代から、オスマン・トルコとの死闘を制して絶頂をきわめ、宿敵イギリスに敗れて斜陽の途をたどるまでを流麗な筆致で描く。
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Posted by ブクログ
網羅的なスペインの歴史書ではなく、タイトルにもあるように物語としてスペインの側面を見ていく本。
終盤にもあるように、情熱の国というイメージだけではないスペインの苦悩の歴史を垣間見た気がする。西欧史でも辺境の位置にあり、世界史でも中世以外ではあまり注目されない(?)スペインだが、さらにその歴史を知りたくなった。
『能天気な観光ポスター的標語はもういい加減に破り捨てなければならない。スペイン人はそれほど気楽な人たちではない。もっと真摯で寡黙、そして働き者である。』