あらすじ
破格の社会派エンターテインメント!
犯罪へのアプローチ、犯罪からのアプローチ。なるほど、そこを攻めるか!
―――今野敏氏
物語が進むごとに心拍数は上がり、予想外の展開に拳を強く握り締め、そして胸が熱くなる。これぞエンターテインメント!
―――薬丸岳氏
本当に面白くて一気読みでした! あらゆる人物の吐息が伝わる傑出した迫真力。混沌とする社会に打ちひしがれまいと戦う全ての人々のためのドラマだ。
―――冲方丁氏
大阪市内で起きた強盗殺人事件。闇バイトによる犯行と思われるが、大阪府警本部捜査一課の高城が犯人グループを追って大阪港へ到達すると、観光帆船のシージャック事件へと発展してしまう。制圧のために海上保安庁特殊警備隊(SST)の岸本らが突入するが、船では思いもよらない事態が待ち受けていた――。
悲劇的な幕切れを迎えたシージャック事件には、多くの謎が残される。犯人たちはなぜ犯罪に手を染めることになったのか。シージャックされた船の中で、本当は何が起きていたのか。やがて高城と岸本が辿り着く衝撃の真相とは?
警察小説の名手が時代を切り取る、破格の社会派エンターテインメント!
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Posted by ブクログ
大阪市内で起きた強盗殺人とトラック強奪事件。闇バイトによる犯行と思われ、大阪府警本部捜査一課の高城が犯人グループを追って大阪港へ到達すると、犯人らは姿を消していて…。
ブグログで高評価の吉川さん。いつかは読まねばと思いつつ、今からシリーズものを読むのも大変だよなと思っていたら、今作が発売。これは面白そうと手に取った。
警察モノの社会派ミステリーはよく読むけど、海上保安庁がらみのミステリーはお初。ちょっと難しい言葉やコールサインが出てきたり、あまり馴染みのない大阪が舞台ということもあり、第一部は丁寧に読み進めなくてはならなかったが、第二部からは、犯罪に関わった人たちの姿が浮き彫りになり、ページをめくる手が止まらなかった。
海上保安庁特殊警備隊の存在を知ることができ、所々に出てくる大阪弁のやりとりにはほっこりした。
そして、闇バイトは日常生活の場にかなり浸透してるのだなと恐ろしくなった。
Posted by ブクログ
夫婦での本屋デートで夫に選んでもらった本。
自分では絶対選ばない海上保安庁が舞台になった小説。単行本だから持ち運び不便だし、こりゃ読むのに時間かかるぞーと思ってたら3日で読んでしまった。
大阪湾で起きた観光船のシージャック事件。それに絡む海保、大阪府警、闇バイト…もつれた糸をほどくように犯人の足跡をたどる海保の岸本と府警の高城。
第一章で主導権争いをしていた両陣営がつながって、真の黒幕に迫る様子には胸が熱くなった。
なんといっても第二章「加害者家族」の重さ。かなりズシンときた。
加害者の親の立場から描かれる事件後の数日間が、本当に読んでいて辛かった。「加害者だから」と子を失った悲しみに無理やり蓋をしようとする、でもやっぱりかわいい自分の子。大切に育ててきた我が子。「あの時ああしていればよかったのかな」「どこで間違えたのかな」という両親の葛藤に胸が苦しくなった。もういい!もういいよ!と同じ親として駆け寄って肩を抱きたくなる。
闇バイトって遠い世界の話みたいに感じていたけど、「なんだか人生うまくいかないな」から一気に絡めとられてしまう可能性があるんだって怖かった。もちろん闇バイトを選んでしまったその人自身にも責任はある。その一方で、一個人の問題と片付けてしまうのも乱暴に感じた。
うまくいかない時、躓いた時に立ち上がりやすい社会であってほしいなと思う。
2026年 71冊目。
Posted by ブクログ
久しぶりのハードボイルド。
大阪万博1年前に起きたシージャック事件。
大阪府警の刑事、大阪海上保安庁SST隊員、犯人の父であり同じく大阪海上保安庁職員の3人の男達の視線で物語が進む。
闇バイトは普通の人でも凶悪犯になってしまう。なんとか根絶して欲しい。舞台が大阪で独特のノリツッコミに暗く凶悪な事件なのに絶妙な軽さが上手いなと。
犯人として亡くなった息子を見送る父と母のやり取りが切なかったけど、ハードボイルドだけじゃない彩りを与えていた。
去年の大阪万博の大屋根リングから見た海を思い出しながら読んだ。映画化できそうじゃない?
Posted by ブクログ
吉川英梨さんの作品は初めて読んだ。小島秀夫氏が絶賛していたので手に取った。今年最高だったと思う。前半のアクションとサスペンスは迫力があったし、中盤の加害者とその親の話は丁寧に感じた。主人公の挫折と立ち直り。犯人一味のサイドストーリー。真相。被害者だと思ったら…。ストーリー、人物描写、どれもよかった。てんこ盛りだった。大阪弁も愉快だった。悲しい場面なのに、それがいい味出していた。府警の高城はいいキャラだった。言葉は乱暴だが優しく熱い。海保の岸本とのバディも最高だった。シリーズ化されているのかわかっていないが、また彼が出ている作品を読みたい。
Posted by ブクログ
隙がない
最初から最後まで隙がない
はい、ヨシエリさんこと吉川英梨さんの最新作です
ほんともうね、「達者になったな〜」と思います
なにしろこちとら全作読んでますからね
文句のつけようがありません
そして海保を書かせたら間違いなく当代随一
臨場感がハンパないです
海上保安庁お抱え作家と言っても過言ではありません
むしろ職員説まである(ない)
ヨシエリさんて国家公務員だったのか!(ない)
コツコツ捜査を積み上げる警察パートと、ズババン突き進む海保パート
その両方を堪能できる贅沢な一冊でした
Posted by ブクログ
すぐにでも映像化できるような臨場感が伝わってくる。
夢中になり一気に読んでしまったほど。
大阪市内で起きた強盗殺人事件は、闇バイトによる犯行と思われたが、大阪府警捜査一課の高城が犯人グループを追って大阪港へ到達すると観光帆船のシージャックへと発展してしまう。
制圧のために海上保安庁特殊警備隊(SST)の岸本らが突入するが、思いもよらぬ事態に…。
高城と岸本のスナックでの出会いから始まり、どういう流れになるのだろうと予想もつかなかった。
真相に辿り着くまで一捻りのみならず、何度となく惑わされたが、その分、心拍数は跳ね上がる。
もちろん岸本の苦悩は計り知れないが、それ以上に加害者家族や周りの気持ちを読んで動く高城もこれこそ真の刑事なのかもと思った。
大阪近辺の地理がわかるだけに余計にのめり込んだのかもしれないが、大阪府警と海上保安庁による圧巻の社会派エンタメに痺れた。
Posted by ブクログ
気になっていたエログロ描写を捨てて、ようやく吉川氏は一級の社会派ミステリー作家に仲間入りした印象。冒頭に犯罪を見せ、その後は犯罪後に人生を狂わされた加害者家族・事件の全貌を追う熱血刑事・かつての仲間を殺害してしまったSST隊長を中心に、丹念かつ大阪舞台らしいユーモアもまぶしながら、事件の真相と裏側の闇を追い求めていく。展開も描写も申し分なく、最後まで面白く読める。
Posted by ブクログ
コールサインと本名がそれぞれあるので、なかなか難しい。けどそこが大切になってくる。闇バイト5人が大阪湾で観光船をシージャック。海保の特殊警備隊(SST)や警視庁、府警のSAT、MAATなど棲み分けがあるらしく内部モメしてる場合じゃないのに!とヤキモキする。制圧するとき相手が知人だったら、それでも任務遂行のため秒単位で判断する…加害者家族、特殊任務ゆえの苦悩、隠れがちな第二の被害者は大切だ。田路玲奈の右腕のリストカット跡、左利きって書いてあったかな?これからもう一度読む。
子の年表を作る、親としてやりきれない。用語がわからなくてスマホで調べながら読んだが一気読みがおすすめ。シリーズ化希望。
Posted by ブクログ
警察物が大好きな私は吉川英梨先生の作品は欠かさず読んでいますが、今まで読んだ中でもベスト3に入るレベルのいい作品でした
途中涙が止まりませんでした
ぜひ皆さんにも読んでほしい作品です
Posted by ブクログ
大阪市内で発生した闇バイトによる連続強盗殺人事件の犯人を大阪府警本部捜査一からの高城が追うが逃げられてします
同じ日、大阪港から観光帆船カティーサーク号のシージャック事件が発生する
この二つの事件の犯人は同一だった
人質の中に大阪経済界のドンの娘である田野玲奈がいたことで父親が警察に圧力をかける
大阪府警の特殊部隊が主犯の狙撃に失敗したことから人質の玲奈が殺されてします
失敗に備えて準備をしていた海上保安庁特殊警備隊(SST)の隊長である岸本達が帆船に乗り込み犯人達を制圧する
このとき犯人の一人(主犯と見られる)である森下諒に襲われ、射殺してしまう
諒は岸本の以前の同期だった
諒は本当に主犯だったのか?
事件が制圧されたあとハラハラの展開に一気読みでした(半日で読み終えました)
Posted by ブクログ
大阪市内で闇バイトによるものと思われる強盗殺人事件が発生、その犯人は逃走する中で観光帆船のシージャック事件を起こす。制圧するために海上保安庁特殊警備隊が出動し事件は解決するものの、複数の死者を出す結果になった。なぜこのような事件が起こったのか、そして闇バイトのリーダーはどこへ消えたのか。スリリングな読み心地のミステリです。
警察だけでなく海上保安庁もメインになるのですが、それでも警察ミステリと言っていいかな。図らずもかつての友人を殺してしまうことになった岸本、誰が事件の黒幕だったのかを探る高城、そして息子の汚名に苦しめられる森下。それぞれの目線から森下諒がどのような人物だったかが掘り下げられ、明らかになっていく過程が重厚です。特に加害者家族の苦しみがあまりにやりきれなくてたまりません。本当に、事件の加害者家族って一番の被害者なんじゃないかと思います。
闇バイトに図らずも巻き込まれてしまった人たちの苦しみもまた悲痛。うまい話に考えもなしに乗る方が馬鹿だという意見もありそうだけれど、詐欺グループの巧妙すぎる手口には絶句。良識のある人でも、うっかり引っ掛かってしまうことはありえますよこれ。そしてラストは勧善懲悪ですっきり。悲しみも残るものの、読後感は素敵です。
Posted by ブクログ
一つの事件を取り巻く様々な立場の人の視点で描き、その真実を読み解いていくストーリー。
秘匿された部隊の活躍も刑事の泥臭い捜査も、どちらもかっこよく、その他の登場人物も人間味があって読んでいて心地よかったです。
Posted by ブクログ
闇バイトvs海保&大阪府警のバトルサスペンス。最近話題の海保だけれど、SSTってそんなに強いんだ……。不審船と戦う想定なんだから、そりゃそうか。いやー、さすが吉川英梨。読ませるね。
Posted by ブクログ
大阪湾観光帆船シージャックを通して、犯人、加害者家族、狙撃した側、警察など視点を変えて事件の真相に迫る…
一番居た堪れなかったのが、加害者家族でした。
定年間近の海保職員の父と息子。そして結婚したばかりの妹。被害者も切ないけどもっとつらいのは加害者家族ですよね…
シージャックに始まり裏ではトクリュウもあり、後半ジェットコースターでした。
特殊部隊のスロウと刑事の高城との関係が緩く繋がってるのが少しだけ救いでした。
Posted by ブクログ
未明から翌日にかけて大阪で発生した2件の強盗殺人とカティ・サーク号のシージャック事件。
カティ・サーク号に乗り込み犯人グループを制圧した海上保安庁特殊部隊SST隊員岸本波敷通称スロウが緊急射殺した相手は、岸本と同期の元海保隊員森下諒だった。
初動捜査で3件の事件に関わり、シージャック事件発生のきっかけを作ったと内心忸怩たる思いを抱える大阪府警捜査一課の刑事高城明信は、丹念に加害者グループの関係者たちとの対話を重ねる。
徐々に明らかになる3件の事件のつながり。
本筋の事件の解明と裏筋の事件関係者たちの苦悩や人間関係が絡み合いながら、スピード感を持ってストーリーは展開する。
旧友を射殺した岸本の苦悩や自ら海保幹部である諒の父親浩平・秀美夫妻の絶望。
加害者家族にも寄り添い、金魚を介して岸本、浩平を和解させる高城らの人情話。
徐々に口を開いた犯人たちの証言で明らかになる諒の行動。
家族の愛情や浩平との和解はスノウを立ち直らせた。
平和に暮らす普通の青年が闇バイトに陥らざるを得なくなる世相も織り込む。
大阪湾で発見されたスニーカーから明らかになる事件の意外な全貌。
スノウたち海保が追い続けた不審船の伏線も回収し、一回り大きくなったスノウの姿も描き、物語は大団円を迎える。
作者得意の警察ものと海保もの(と水上警察もの)のコラボや、テーマ盛り沢山の展開は、作者ファンに格好のご馳走だろう。
Posted by ブクログ
大阪湾シージャック事件。人質をとり万博中止を求める。動機がよく分からない犯人、海保と大阪府警の縄張り争い。
とても面白かった。事件の真相も良かったが、表現が具体的なものが多く、脳内での映像化が容易だった。アクションものなのでその辺重要。
Posted by ブクログ
デカい事件とその後に起こる加害者の家族の視点やいろいろな視点を描きながら終盤のどんでん返しは普通にびっくりだし、満足。
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