あらすじ
我が道を突き進む成瀬あかりの人生は、今日も誰かと交差する。お笑いコンビ「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の大学受験を見守る父、バイト先に現れたクレーマー、観光大使になるべくして生まれた女子大生。個性豊かな面々が新たな成瀬あかり史に名を刻むなか、幼馴染の島崎が故郷に帰ると、成瀬が書き置きを残して失踪しており……。最高の主人公が再び登場する2024年本屋大賞受賞作続編!【解説・駒場孝(ミルクボーイ)】
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
成瀬の真っ直ぐな言動、行動が
周りの生き方を少し変えていく様子が
見ていて明るい気持ちにさせてくれる。
————
みらいは、陰でゼゼカラのことを嗤っていた友達に
対して不信感が出てしまった。
仲の良い二人が羨ましい、と思わず口にすると成瀬は
先のことは誰にもわからない、これから良い出会いが
あるかもしれない、と言ってくれる。
「わたしだって、島崎がいなくなるのが不安なんだ」
と、みらいにだけこっそり教えてくれた。
憧れの人の少し弱い部分が見えると、
自分だけじゃないんだと、勇気づけられる。
みらいのためにおそろいのパトロールの腕章を
用意してくれる成瀬が優しい。
————
父親にまで「思ってたんとちゃう」
「口を利いたところで何を考えているか読めない」
と言われる成瀬がちょっと面白い。
父親だからって慣れてるわけでもないのか、と
びっくりした。
でも成瀬が謎の書き置きをしていなくなったときは
誰よりも心配していたし、
紅白のときも目一杯応援していて
どんなに意味不明な娘でも
可愛いものは可愛いんだなと、ほっこりした。
そして心配をかけるなと母に叱られ、
しょんぼりする成瀬が愛おしい。
————
かれんは米田さんの過去を聞いて、どの大人にも
その人の歴史があることを実感した。
自分の人生は観光大使になるという夢が叶った時点で
生きる意味を失ったような気がしていたけど、
これからも生きてるだけで歴史はつくられていく、
と思うと少し前向きになれた。
でも家族は、どんどんかれんの人生の筋道を
用意していく。
「嫌なら断れば良い」と成瀬らしい、ごく簡潔な助言に
背中を押されて、はじめて母に反発する。
————
クレームを入れることが
生き甲斐のようになっている呉間さん。
お店のため、と言い聞かせているけど
毎度、投稿するたび罪悪感が残っていた。
ここでも成瀬は、
呉間さんの「お店のため」という部分を
しっかり受け取っていて
迷惑どころか感謝を伝えていた。
実際人は何かをするとき、
完全に利己的でも利他的でもないことが多いと思う。
そういうとき、善意の部分を捉えて、
素直に感謝の気持ちを持てる成瀬がとっても眩しい。
そんな人柄だからこそ、
一見意味不明な行動でもそのまま突き進む様を、
止めずに見ていられるのかもしれない。
Posted by ブクログ
audibleにて。3作まとめての感想。
勧められて読んだ。作品紹介とか表紙とかから、なんとなく青春・恋愛みたいな感じかなと不安だったけど、内容も普通に面白くてスルスル読めた。
Posted by ブクログ
成瀬は京大生になり、島崎は東京の大学に進学した。この本は成瀬も島崎もあまり表には登場せず、関連した人物たちの活動を中心に描かれているため、成瀬の活躍はあまり見られない。やはりこのシリーズでは成瀬の力ずよく奇抜な行動が痛快で、もっと読みたい。第3作に期待したい。
Posted by ブクログ
大学受験前後の成瀬を描いた続編。東京に引っ越した島崎とのエピソードは減り、父親や小学生、町のクレーマーなど、様々な視点からの成瀬を楽しみつつ、最後のエピソードは全員集合感があって、1冊の本としても楽しめた。自分の知らない成瀬が増ていくことに戸惑う島崎の微妙な描写もありながら、やはり島崎あっての成瀬というところを随所にわざとらしくなく感じさせるあたりは、うまいなと感じた。