【感想・ネタバレ】ギャングース(1)のレビュー

あらすじ

オレオレ詐欺団の金庫を狙え! 職なし、学なし、犯罪歴あり。社会に見離された最底辺少年トリオが、生きるために選んだ仕事は“ヤバイ橋”。裏稼業・悪徳業種の収益金(アガリ)を狙う闇の窃盗団を結成した! 犯罪結社(カンパニー)の金庫を叩き、建築資材窃盗団の倉庫を荒らす。義賊? ただの犯罪者? 彼らは毒を持つ者を喰らう小動物。【※この漫画は実話を基にしたフィクションです。ただし犯罪の手口はすべて実在しますので、ぜひ防犯に役立てて下さい。※】

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今苦しんでいる若者にこそ

主人公たちはその日暮らしもままならない状況から犯罪に手を染め少年院に入った前歴持ちの若者。
彼らは犯罪グループの利益を横から浚うことでなんとか糊口をしのぐという毎日を送っています。
奪った金も道具代情報代にほとんどが消えていき、貧困から抜け出すことはかないません。
この漫画はそうした彼らのタタキ(利益の強奪)仕事が主軸となったストーリーです。

タタキを繰り返すにつれ、彼らは様々な犯罪グループと対立し抗争します。
しかし殴り合い感情をブチまけ腹を割って話してみれば、彼らのいずれもがのっぴきならない状況から悪に走った若者たち。
自分たちと何も変わらなかった。
そうして彼らは対立を忘れ、やがて信頼しあう仲間となり沢山の若者たちを支配し搾取する巨悪からのタタキを目指して団結していきます。
それがたまらない。
ご都合主義と言われるのもわかりますが。
かつて反目しあった相手への「今は仲間だろ これからもずっとな」という台詞なんか本当にたまらない。

中核テーマとして原作者が警鐘を鳴らしているのは若者の貧困問題。
「年金貰えて金持ってるジジババから盗るのなんざ正義の味方くらいに思ってる」なんて過激な台詞もありますが、それも若者としては全肯定はせずとも理解できる人は少なくないのではないでしょうか。
彼らは確かに犯罪者ですが、少なくとも現状を打開するために団結し戦っている。
俺もしんどいけど何かできるかな、やらなきゃなという気持ちにさせられる。
本当にいい作品です。出会えてよかった。

ただヤクザ宮島の存在は汚点かな。ヤク売って儲けてるヤツなんか仲間に入って欲しくはなかった。

0
2019年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いじめなどを特集していたNHKのEテレにて、
マンガを題材にした回でこの作品を知り、
読んでみることにした。

既出作品のようにサクサクとは読めないものの、
独特の作風・作画と時々注釈してくれる専門用語のメモなどで、徐々に世界に引き込まれる。
裏稼業をただ悲惨・凄惨に表現しているのではなく、
そこに様々な救いがあり、笑いがあり、
彼らなりの必死な様子が浮き彫りになっているところがおもしろい。

世にはびこる多機能犯罪のための、
防犯ブックとしても読めるかもしれない。

0
2015年07月17日

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