あらすじ
夫を捨てて、突如出奔した母・絹子。「ドナウ河に沿って旅をしたい」という母からの手紙を受け取った麻沙子は、かつて五年の歳月を過ごした西ドイツへと飛ぶ。その思い出の地で、彼女は母が若い男と一緒であることを知った。再会したドイツの青年・シギィと共に、麻沙子は二人を追うのだが……。東西ヨーロッパを横切るドナウの流れに沿って、母と娘それぞれの愛と再生の旅が始まる。
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Posted by ブクログ
この長い小説を読み始めて、さっき涙を流しながら読み終わった
ステラというタクシー運転手の
「楽天家でなきゃあ、こんな厄介なことばかりの、悪人だらけの世の中を
生きていけるもんか。人生なんて挫折して当たり前じゃないの。
うまくいくほうが不思議なんだっていうふうに、あたしはいつのまにか
考えるようになったのさ。だから、あたしは、いいことがあったら、
ああ、よかった、よかったって手を叩いて喜ぶんだ。悪いことが起こったら、
まあ世の中、こんなもんだって口笛吹いて、おかしくもないのに笑ってやるのさ。」
シギィの「おそらく、人間とは、ひとつの欠点の消滅によって新しい美徳が
生じるというのではない。欠点は欠点のままに、その人のちょっとした
心の作動によって美徳に生まれ変わる」というところで
きっと前は泣かなかっただろうと思いながら、静かに涙が出てしょうがなかった
初めて読んだ時は、娘の麻沙子の年より若かったのに
いまは母親の絹子の年にちかくなっていて、
それでも同じように、いや、違う形でも
こんなに心に響く小説を読めることがとてもうれしい
この物語のあと、麻沙子のお父さんはどうしたんだろう
長瀬は、オダは、どうしたんだろう
いや、きっと笑っているよな なんて思いを巡らしている
Posted by ブクログ
麻紗子とシギィの再会にドキドキした。
絹子と長瀬の出逢いにも。
長い旅だから、いろんなことも起きて。
みんなの気持ちも変わっていった。
旅先でさまざまなひとと出逢い、別れて、
ひとの温かさを感じる旅だった。
ラストは残念だった。わたしはふたりで困難を乗り越えてほしかったから。