あらすじ
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。……」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。(解説・大江健三郎)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
文章力のあるオタクっぽさがあって面白かった。
始まりこそ、幼少期に特別な女の子がいて、その子と別れねばならなくなり、拗らせた結果の逃避行劇なのかしらと予想していたが…、
急にp30にて、オリジナル理論の紹介が始まってまた話の流れが変わってきた笑
さて今から、次のような理論を紹介したい。九歳から十四歳までの範囲で、その二倍も何倍も年上の魅せられた旅人に対してのみ、人間ではなくニンフの(すなわち悪魔の)本性を現すような乙女が発生する。そしてこの選ばれた生物を、「ニンフェット」と呼ぶことを私は提案したいのである。p30
などと言い出し、どこかのオタクみたいなことを言い出す奴だなと笑った。
健全に楽しむだって?冗談じゃない!p328
などと、時折興奮して”!”をつけて心の中で叫んでいる。ロリコンゆえの表現の気持ち悪さもありながら、いつの間にか主人公を応援したくなっている。
Posted by ブクログ
ペドがロリータをひたすら愛してて少なからず気持ち悪い場面もあるが、文章はとても美しい。注釈は分厚く、引用や言葉遊びが沢山あって理解できない部分も結構あった。伏線などにあまり気付けなかったからまた読み返したい
Posted by ブクログ
大久保康雄訳で読んだ。
もちろんロリコンの語源になった作品だが、ロリコン男がうひひひひと思いながら読むような本ではまったくない。
周りくどく分量が多い文章のために読むのにとても苦労した。これは翻訳のせいではなく、作中作である犯人の獄中記が晦渋なため。
犯人ハンバートが逮捕された理由は性的虐待容疑ではなく、道路交通法違反および殺人容疑だと思われる。ロリコン部分についてはたぶん病気として扱われている。
うっかりすると読み飛ばしてしまいそうだが、
「私のなかに棲む原始の野獣は、殺人がすんで、もはや何も気にすることがなくなり、何をしてもかまわなくなったとき、しばらくのあいだ抱いていられるような薄着の少女をさがしもとめていたのだ(P.404)」
と書かれている部分に一番どきっとした。あ、これは救いようがないのかな、と。
ロリータは無垢でもなんでもなく、ハンバートが考えるようなニンフェットとは異なるので、ハンバートが気の毒と思う部分もある。
冒頭の方はすっかり忘れているし、読み落としている部分もたくさんありそうなので、再読したい気持ちはある。しかしこの労力を思うと気が重い。
Posted by ブクログ
友人Tからのプレゼント。読みにくいしなぜロリータをそんなに魅力的に感じるのか良く分からなかった。読みにくさは、表現が分かりにくいのと、よく海外文学の文章を引用して使うがそれらに馴染みがないから真意が伝わりにくいからだと思った。そして最後の方は誰が誰だか分かりづらく、なぜクィルティを殺したのかあまりよくわからなかった。最後の方は、ロリータの姿かたちも変わり望んだ再開ではないところに、少しハンバートの哀愁を感じる一方で、それでも全て通して結局一貫して一人の人をこれだけ愛せるのはすごいことだと思った。ここまで書いた後にチャットに色々自分の理解の確認や意見を求め、クィルティの部分を聞き、「ハンバートにとって彼は『自分の歪んだ欲望の完成形』なのです。そのため、クィルティを殺すことは、自分自身の欲望を殺す行為でもありました。」と書かれたのを見たときに、『火の鳥』のクローン人間の話が彷彿とさせられ、チャットに聞いてみると関連性があると言われた。ただ読んでいる時は良く分からないが、チャットと意見交換したり、理解を進めることで面白いものが見えてきたように思う。