あらすじ
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。……」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。(解説・大江健三郎)
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私の個人的な悲劇は、むろん誰の関心事であるはずもなく、またそうであってはならないが、私が生得の日常表現や、何の制約もない、豊かで際限なく従順なロシア語を捨てて、二流の英語に乗り換えねばならなかったことで、そこには一切ないあの小道具たちさえ魔法のように使えれば、燕尾服の裾を翻しながら、生まれついての奇術師は独特の流儀で遺産を超越することもできるはずなのだ。
──ウラジーミル・ナボコフ
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難しいのに、この本好きすぎる。
文章が綺麗すぎるし、まるで本当に存在したみたいに本の中の体験が気持ち悪くて、悍ましくて、紳士的で、愛に近いもので、丁寧な作品だと感じた。
あたしの心をめちゃめちゃにしたのはあの人なの。あなたはあたしの人生をめちゃめちゃにしただけ。
Posted by ブクログ
10/9-10/20 あっという間に読み終わった気がしたのに結構読んでた笑 引き込まれたんだけど、何にかた言われるた難しい。途中私も小児愛に目覚めそうで苦しんだ。それくらい描写がうまい。
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ものすごく面白かった!大好き。コレほど素晴らしい小説には年に数回出会えるかどうかといったところ。
だがめちゃくちゃ主人公のハンバートの小児性愛っぷりが気持ち悪い!!
身勝手で、自分の都合良く物事をこねくり回し、罪のない少女を性の奴隷にする卑劣さ。ずる賢く、裁判を前にしてまだ自分をかわいがる最低なジジイ。
でもそれ以上に美しく聡明な、人物の心情やアメリカ大陸の自然を表現していく文章力。この美しさとロリコンの汚さの対比が、この小説の見どころなんだろう。
ハンバートの小児性愛目線の描写も細かすぎて、マジで気持ち悪くなるけれど。吐きそう。
何通りにも読める、深読みしたくなる小説だとは聞いていたけれど、、まさしく。納得です。
最高の読書体験でした。
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ロリコンの語源となった有名な小説。タイトルとあらすじから読むのに抵抗がありましたが、女性YouTuberが勧めていたことと、世界文学の最高傑作とあったため、思い切って。
独白のように読者に語りかけるような文体に惹きつけられ、多彩な比喩表現と語彙が駆使され飽きずに読めて、物語が途中で変節していく様は凄いものがありました。ただし、内容はキツい。なんとか自分の読書力でも読みきれたのは翻訳者の力。
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ロリータという造語をここまで世間に浸透させるだけあり、ニンフェットへの偏執的な愛が詰まった本で読んでいて良い意味でかなり疲れた。
ハンバートによる書き出しのロリータの発音の描写がこれ以上なく気持ち悪くて美しくて、人生500回やってもこの文章は書けないだろうな…。
あとは、実際にロリータと関係を持つ瞬間よりもロリータに気づかれず事を運ぶシーンの方がめちゃくちゃ壮大に描かれていて変態すぎる!とドン引き笑いした
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面白かった。
文章は「ザ、文学」って感じで詩的で美しいと感じた。内容に関しては、年の差を考慮しなければ、悲しい恋愛小説として読めるかもしれないが、正直気持ち悪さがあった。ハンバートの、ドロレスのことを考えているようで自分のことしか考えてない所がとても嫌だった。
私は読んでいて、ドロレスが何を考えてハンバートと一緒にいたのか、と考えていた。
最初はいまいち掴みどころのなかった少女だったけど、小説の後半で、彼女が1人で泣いていた。ことがわかる描写があり、色々考えてしまった。
肉親がおらず、1人でロリコンと過ごすのはどんなに辛かったんだろう…って、ドロレス側に結構感情移入をした。
この本は再読するとより味わいがあると思うからいつか再読したい。
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隠喩と言葉遊びの連続で浅学の自分にはそのうん分の一も理解できてないが、中年男と少女のロードムービーを見てるようでもあるし途中のミステリーぽい雰囲気も楽しめる。とにかく一読じゃわからない、要再読。
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ポルノにしてもミステリーにしても,どの読み方をしても少しずつズレてしまい,読む快楽はどこかしらで中断せざるを得ない。しかし結局のところ,この作品が教えることは何もないし,救いもない,虚構。文学の可能性を追求したという点で重要なのは納得。
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ロリータという単語を現代に定着させた、いや生み出したと言ってもいい作品が、ナボコフによるこの作品である。倒錯した性的嗜好を持つハンバートがかつての愛人の姿を12歳の少女に見出し、歪んだ性愛と憎悪、理想をぶつけ巻き込むものを不幸にしていく。パリで出版されてから多くの物議を醸し、文学界に波紋をもたらしたこの作品は、20世紀文学の最高峰とも称される。この作品を原文のまま読むことができた場合、どれだけ印象が変わるのか興味がある。少なくとも訳文として読んでいる限りは、展開が回りくどく分かりにくく、精神力を使い、その複雑な抒情表現や情景描写を読み取ることでなんとか読み切った、という水準に自身が達しているように満足させることしかできなかった。
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主人公どヘンタイすぎワロタwww……と思いきや?感動のラストに魂が震える世界文学の傑作。解説:大江健三郎
海外でどうなっているのかは知らないが、日本においてはすっかり定着したロリコン=ロリータ・コンプレックスという言葉。その語源となった本作は、ロシア出身、アメリカで活躍したナボコフの出世作だ。彼はロシア語と英語で多数の作品を残した。この『ロリータ』は当初英語で書かれ、アメリカでベストセラーになった。その後スタンリー・キューブリックによって映画化されたり、日本ではロリコン・ブームと呼ばれる現象になるほど、強いムーブメントを起こした。現在では一つの概念として、ロリコンという言葉が当たり前に使われているのはご存知の通り。
そんな本作は、そのセンセーショナルな内容から各国で発禁処分を受けたりしたが、その後は文学的に評価されて、現在ではアメリカ文学の古典として認知されている。
自分が今回、興味を持ってこの小説に取り組んだ理由はそこだ。単純に性的な倒錯を描いただけでなく、ミステリーやロードノベルなどの複合ジャンルになっていたり、さらに時代風俗や言語遊戯などの要素を含み、統合的に文学として非常に評価が高いところに注目した。
さて、実際に手にとってみると、これはすごく読みにくい。ディティールの緻密さ、情報量の多さと、独白調文体が独特で、なかなか頭に入ってこない。さらに600ページオーバーの長編だ。ざっと通読するだけでもかなり読書的な体力が必要だった。しかし、読みにくさに反して、というかこれだけ読むのがつらかったにもかかわらず、本作は面白かった!
基本となる主人公の性的倒錯の物語について。これは予想の3倍以上は倒錯していて笑ってしまった。タイトルを忘れてしまったけれど、むかし深夜放送で見た、40代の中年男が14歳の女の子と恋愛関係になってしまったという(フランス?)映画が印象に残っていて(女の子がプレゼントしようと思って美術館で絵画を盗んでしまうシーンを覚えているのだけど、この映画どなたかご存知ありませんか?)、そういう感じの話かと思っていたら、甘かった!本作の主人公はそんなレベルではなく、マジのガチでド変態なのだ。前思春期の少女にあらわれる性的な魅力を「ニンフェット」と名付け、特定の個人ではなく、ニンフェットたちの魅力そのものを愛する30代後半の男の人生が語られる。その言動には終始ニヤニヤしながら見ているしかなかった。ところが、これが感動への伏線のようになっていて、以外にも結末は泣けるところへ行き着くのが本作最大の魅力だと思う。
本作がすごいのは、エロティックな倒錯小説というだけでなく、先にも述べたように多様な要素を含むところだ。全体を通して1940年代のアメリカの風俗小説ともいえるし、文学知識への言及や言語的な遊びが多用され、後半はロードノベルからミステリー的な展開となっていく。初読で読みにくいのはあまりに情報量が多すぎて頭がついていかないからなのだ。したがって、一回の通読だけでは多くの情報を読み落としてしまうため、物語の筋書きを知ったあとで、何度も再読する価値のあるタイプの作品といえる。というより、繰り返し読むことが前提になっているパズルのような小説といっていいかもしれない。
これらのことも含め、恋愛小説としても感動したので、まさに世界文学の名作にふさわしい傑作だと納得した。
巻末の解説には、先日亡くなられた大江健三郎さんの名が。小説家志望の若者に、本小説が参考になるとして研究を推奨していたのが印象深い。
後世への影響も計り知れないが、本作自体も未だに謎とされている部分が残っていて、まだまだ読み継がれ研究されていくのだろう。
※巻末の注釈は、再読用のものとして書いているようで、ネタバレをさけるならば、まず一度は通読してからがベストのようです。(本作にはミステリー要素がある!)
Posted by ブクログ
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。」
書き出しからバキバキに飛ばしていて最高
人にお薦めする際、「主人公ハンバート・ハンバートは幼女見境なくすきなわけではなく、幼いながらにどこか妖し気な雰囲気を持つニンフェット、妖艶な精霊ですね、を愛してやまない純な愛情の持ち主であり、このハンバート・ハンバートは…」って一息で言いがち、興奮しがち、絶対にハンバートって言わない、一度読んだらもはや沼入り
そして馬鹿みたいに(褒めている)分厚い注釈が私の心を掴んで離さない、至高のロ。リー。タ。
原文にも手を付けたが途中で挫折、しかし途中まででも十分に気がつける翻訳の素晴らしさ、天才
文学として大好きだけどペドは滅びろって、ちゃんと思っているよ。
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文章力のあるオタクっぽさがあって面白かった。
始まりこそ、幼少期に特別な女の子がいて、その子と別れねばならなくなり、拗らせた結果の逃避行劇なのかしらと予想していたが…、
急にp30にて、オリジナル理論の紹介が始まってまた話の流れが変わってきた笑
さて今から、次のような理論を紹介したい。九歳から十四歳までの範囲で、その二倍も何倍も年上の魅せられた旅人に対してのみ、人間ではなくニンフの(すなわち悪魔の)本性を現すような乙女が発生する。そしてこの選ばれた生物を、「ニンフェット」と呼ぶことを私は提案したいのである。p30
などと言い出し、どこかのオタクみたいなことを言い出す奴だなと笑った。
健全に楽しむだって?冗談じゃない!p328
などと、時折興奮して”!”をつけて心の中で叫んでいる。ロリコンゆえの表現の気持ち悪さもありながら、いつの間にか主人公を応援したくなっている。
Posted by ブクログ
ロリータ・コンプレックスやロリィタの語源として有名。
内容は…大して面白くないけど、面白い。なんじゃそりゃ。
さしてエロくはない。やたら文学や詩の引用が多く、フランス語が多く、教養人臭を放っている。最初の方に犯人(?)の話があったり、仕掛けは多い。
Posted by ブクログ
面白かった。主人公にマジで倫理観とかなくて、やっぱり元祖ロリコンは格が違うなぁと変な感心をした。義理の父親になってまで娘をモノにするとかバケモンすぎるだろ。
ただ、彼は彼なりに彼の理屈のうえではロリータを愛してたんだよなあと思うと妙な感慨が湧いてくる。愛することと犯すことは彼の中で矛盾しないのかなと思った。
あと作者の博覧強記ぶりがすごい。怒涛の注釈を追うのが大変だった。
Posted by ブクログ
異形の大作家とも形容される著者の大ベストセラー作。ロシアに生まれ、アメリカにわたって、ロシア語から英語での執筆スタイルに変えて生まれたのが本作です。
ヨーロッパからアメリカに渡ってきた主人公の容姿端麗な中年男性、自称名ハンバート・ハンバートは、少女性愛者です。偶然が重なって間借りすることになった家宅で、そこの娘、ドロレス、愛称・ロリータとハンバートは出会ってしまう。ハンバートは魅力を放つ特別な少女のことを、妖精のニンフをもじり、ニンフェットと呼びますが、ロリータこそが理想的なニンフェットだとして、本性を隠しつつ狙いを定めていく____。
本書は初め、パリにあるポルノ小説のシリーズで悪評高い出版社のそのシリーズから出版されたそうです。アメリカではどこの出版社からも「うちでは出せない」と断られたのだそうです。そりゃ、やっぱり、12歳くらいの少女との性愛描写や性交まであります。それも、とある事件をきっかけにハンバートとロリータの二人でアメリカ各地を旅することになる中盤では、そのさなかでははっきり描写されていませんが、どうやらハンバートはロリータを慰みものにしつくしていた感が、後に感じられてきたりもして、「一線を越えまくってたんじゃないか!」と読み手のこちらはちょっと騙されていたような、罠にかかってしまった後のような気持ちになりました(僕が鈍いか、あまりにお人好しかで、そのロードノヴェルパート上で気づけなかったのかもしれません。弁解すると、著者の人格を勝手に想定して好意的に読むとそういうこともありえますが)。
『ロリータ』の主人公ハンバート・ハンバートが、どうして12~16歳ぐらいの少女に性的な執着を持つのか。それはどうやら自分が12歳だったか13歳だったかの頃にいちゃいちゃした同年の少女のすばらしさの印象が強烈に焼き付いているせいのようでした、文学的こじつけなのかもしれませんが。ただ、著者のナボコフはフロイトなどによる精神分析的な「象徴」などを用いた考え方を嫌っていて、本作でも精神科医を小馬鹿にしているところもありました。なので、ハンバートの性癖についても、幼少時体験のためだ、と確定的に考えるのは、本作としてはほんとうのところから逸れてしまうことになりそうです。
「ロリコン」「ロリータ・ファッション」など、本作から生まれた流行り言葉が現在は一般化し、多くの人がふつうに使う言葉になっています。それだけのインパクトが、この小説にはありながらも、読んでみた人って最近ではそれほど多くないような気がします。内容を知らずに、「ロリコン」などが独り歩きしているので、小説内容は、それへの「勝手な思い込みと決めつけ」に汚されているきらいもあります。誤解も多い、と言われるそうですが、本作が出版されたときも論争が起き、それがベストセラーへの契機になったとか。
著者・ナボコフは、母語・ロシア語ではないのに、あとで覚えた英語をうまく使いこなすどころか、名人の域でこういった大作を書き上げてしまう。「才能に恵まれた人」と大げさやお世辞ではなく評するとしたら、こういう人のことをいうのかもしれないですね。文章ひとつとっても、文体にしても、翻訳越しに読んでいても練れているし、シーンや情景、心象や独白などへの移行の仕方、そのスピード感やひっかかりのない巧さも名人芸だし、教養や知識の量もかなりです(本作を書いたころ著者は50歳くらいですが、一般的な50歳以上の知的深みがあるでしょう)。
『ロリータ』は小説としても多面的で、サスペンス、アクション、ポルノ、少女愛、滑稽、悲劇などさまざまです。大江健三郎は巻末の解説中に、野心的で勤勉な小説家志望の若者にはこの作品を読むことを勧める、と書いています。『ロリータ』には謎の部分や解釈の分かれる部分もありますが、それだけよくできていて、見習ったり盗んだりするのによい作品なんだと思います。それと、ロマンチックな作品としての部分については、それは性愛描写の第1部第13章ですが、褒めていましたね。
さて。
感想をまとめるとするとすごく難しくて自分としての答えも決めきれないし、生煮えの考えのままだけれど、最後に書いていきます。まあ、割り切れるような作品ではありませんので。
フィクションのなかでの幼児性愛や性犯罪って、高い知性での知的なコーティングがなされれば許されるみたいな、あとはもうそれは受け手の問題なんだよみたいな、本作を知的遊戯として読んでそう感じたのですけれども、つまりはそこに「表現の自由」というものの中身を見た気がしました。
芸術表現が社会になにかをもたらしたりします。それは作品を社会や個人などにつなげて考えたりしたときにです。だけれど、現実に芸術を発生させるために幼児性愛を実際にやるんだ、としたら、それは本人や同族にとっては大きなカタルシスかもしれないけれど、言うまでもなく許されるものじゃなくて、秩序がそれを排除にかかるでしょう。
芸術のカテゴリって善悪の判断ができない性質のものだから、そこは秩序が法や規律で人間の尊厳を守る、ということになるのでしょうか。「表現の自由」の「自由」は自由勝手でも欲望のままとしての「自由」じゃなく、責任を伴ったものとしての「自由」と定義された「自由」なのか、どうなのか。
と考えてみたとはいえ、あらためて難しいなあと思うんです。作り手の初期衝動は縛られるべきではないし、実際に作っていく段階になって自身のコントロールをいれていき、徐々に客観的な視点も鑑みてできあがっていったときに、あまりにマイルドなものが完成したのだとしたら、ちょっとやりきれてない感が出るでしょうし。
作品が部分的に悪しき性質を内在させていたとき、そこをフィクションとして受け止め、自分なりに処理したり手綱をつけたりするのは受け手の教養や知性の問題だから、としたいほうなんですが、人間っていろいろな人がいるから社会は秩序を守るために線引きをするっていうのは、ある意味で社会的包摂ということになります。それはその芸術作品に関心が持てなかったり理解が難しかったりする一般的な人たちへの優しさでもある。でも他方、そういった包摂をする社会秩序は、いわゆる「ヘン」なモノに対しては厳しく、排除してくるものです。障がい者やとがった芸術に対しては包摂しません。なんていうか、やっぱり難しいんですが……。
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ちょっとエロいロマンチック変態小説かと思って読んだら違ってた!
確かに変質的なおじさんが出てくるし、それを上回るニンフェットとしての自覚があり意図的に煽ってくるのが14歳の女の子だしで単純なロマチック小説ではなかった。並行して読んでいるスティーヴン・キングの「死の舞踏」の影響のせいか一種のホラー・サスペンス小説として読んでしまいました。実際にあった事件をもとに描かれているらしいけれども、いやおぞましい。解説の大江健三郎氏も書いているけれど、さまざまな読み方ができる深みのある変態小説なのだと思う。私にはホラーにしか思えないけれども。ナボコフすごいね。
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一部まで読んでとりあえず休憩。
豊富な語彙と表現力に彩られた告白体小説。ハンバート・ハンバートのシニカルでグロテスクな語り口に陶酔させられる一方、いささかカッコ付きの文学性には鼻じらむ感。ナボコフの上から目線に同化したくない感じはある。この人面白いけど色々言い方がドン引きするほどきつい。
翻訳者によってだいぶ変わりそうな文体。
有名すぎる冒頭はやりやがったなって感じで拍手をしたい。
Posted by ブクログ
ペドがロリータをひたすら愛してて少なからず気持ち悪い場面もあるが、文章はとても美しい。注釈は分厚く、引用や言葉遊びが沢山あって理解できない部分も結構あった。伏線などにあまり気付けなかったからまた読み返したい
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大久保康雄訳で読んだ。
もちろんロリコンの語源になった作品だが、ロリコン男がうひひひひと思いながら読むような本ではまったくない。
周りくどく分量が多い文章のために読むのにとても苦労した。これは翻訳のせいではなく、作中作である犯人の獄中記が晦渋なため。
犯人ハンバートが逮捕された理由は性的虐待容疑ではなく、道路交通法違反および殺人容疑だと思われる。ロリコン部分についてはたぶん病気として扱われている。
うっかりすると読み飛ばしてしまいそうだが、
「私のなかに棲む原始の野獣は、殺人がすんで、もはや何も気にすることがなくなり、何をしてもかまわなくなったとき、しばらくのあいだ抱いていられるような薄着の少女をさがしもとめていたのだ(P.404)」
と書かれている部分に一番どきっとした。あ、これは救いようがないのかな、と。
ロリータは無垢でもなんでもなく、ハンバートが考えるようなニンフェットとは異なるので、ハンバートが気の毒と思う部分もある。
冒頭の方はすっかり忘れているし、読み落としている部分もたくさんありそうなので、再読したい気持ちはある。しかしこの労力を思うと気が重い。
Posted by ブクログ
途中途中よくわからない部分があったが、自分の教養の浅さゆえなのだろうと考えてまた何年か後に読み返せればいいなと思った。
自分の嗜好を理性で押さえつけてられる範囲を趣味と呼び、抑えられないと病気の領域になるのだと感じた。
最後の方で存在がいないことが悲しいんじゃなくてそこに加わってないのが悲しいみたいなセリフがあって、親っぽい一面が少し育まれていることがわかる点はよかった
Posted by ブクログ
長かった…!なかなか読み進まなくて、なんとか2月中に読み切るぞ!と頑張って読破した。
すごく大変だったけど、この作品をただ「難解」「気持ち悪い」で片付けてしまうのは違うと思う。それはこの膨大な注釈で解説してくれている若島正先生の偉大な仕事への敬意からだ。すごすぎる。
Posted by ブクログ
友人Tからのプレゼント。読みにくいしなぜロリータをそんなに魅力的に感じるのか良く分からなかった。読みにくさは、表現が分かりにくいのと、よく海外文学の文章を引用して使うがそれらに馴染みがないから真意が伝わりにくいからだと思った。そして最後の方は誰が誰だか分かりづらく、なぜクィルティを殺したのかあまりよくわからなかった。最後の方は、ロリータの姿かたちも変わり望んだ再開ではないところに、少しハンバートの哀愁を感じる一方で、それでも全て通して結局一貫して一人の人をこれだけ愛せるのはすごいことだと思った。ここまで書いた後にチャットに色々自分の理解の確認や意見を求め、クィルティの部分を聞き、「ハンバートにとって彼は『自分の歪んだ欲望の完成形』なのです。そのため、クィルティを殺すことは、自分自身の欲望を殺す行為でもありました。」と書かれたのを見たときに、『火の鳥』のクローン人間の話が彷彿とさせられ、チャットに聞いてみると関連性があると言われた。ただ読んでいる時は良く分からないが、チャットと意見交換したり、理解を進めることで面白いものが見えてきたように思う。
Posted by ブクログ
性倒錯者の話かと思ったらさにあらず。古典的名作と言われているようだ。文学的言及(他の小説や詩の引用)はついていけない豊富さとひねりがあり、注釈がないと、ほぼ読み飛ばしてしまう。再読したら理解が深まるやも知れぬ。最後の殺人シーンの描写は圧巻。2026.2.10
Posted by ブクログ
読む前と読んだ後では全く違った印象を受ける作品だと思った。
最初はハンバートのことを心から軽蔑していたし、気持ち悪いとしか思えなかったけど物語が進んでいくに連れて悪い意味で感情移入してしまってラストは少し応援する気持ちがあったように思う。
Posted by ブクログ
読書会のため。
今までにも一度ならず読んでいるのだが、いつも入ることが出来なかった。倫理観や道徳観で小説を読んではいけないなとは思うが、でもそれは犯罪だよね?と思ったり、妄想がすごいなと思ったり。その妄想の世界についていけないから、入れなかったのだろうな。読みづらかった。
一部と二部とでは、トーンがまるで違う。一部では、振り切れ具合がコメディかというほど。二部では旅のドライブ感もあるが、それと共に思い込みが深くなって破滅へ向かっていくような。まあハンバートにとっては「破滅」ではないのかもしれないが。