あらすじ
妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。しかし彼女は、恐るべき“怪物”だった。長い黒髪を振り乱し、常軌を逸した手段でストーキングをするリカ。その狂気に追いつめられた本間は、意を決し怪物と対決する。単行本未発表の衝撃のエピローグがついた完全版。
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最後まで
一気に読んでしまった。
漫画を見てからの原作でしたが、漫画よりもよりリアルな表現で更に気持ち悪かった。
後味が悪い話が好きなので、この作品はそういう意味では私好みの後味の悪さでした。
Posted by ブクログ
ただ真っ直ぐに怖かった。そして面白かった。
主人公の言動全てがずっと軽率で考えなしの極みだから「このバカいっぺん死ね!」くらいのことは思ったのだけど、死ねないほうがあまりにもキツかった。
Posted by ブクログ
リカが人間離れしすぎててそれが許せるかだと思う。
人間なのかゾンビなのかはわからないけど…
ターボババアの如く走り、骨が折れても動き、拳銃で急所2発撃たれても平気で動きます。
最後家族いなくてよかった。いたらって思うと…
この小説の怖いところは生きてる方が恐ろしい。
Posted by ブクログ
良かったところと、うーんと思ったところがある
良かったのは、圧倒的な恐怖と強烈なラストシーン。
リカが得体のしれない化物なのは言うまでもないが、ここまで書ききるかと思うようなエグいラストシーンだった。
解説を読むと、このラストシーンは文庫化で追加されたとのことだが、エピローグ追加前でさえかなり恐怖を植え付けられたのに、それを圧倒的に上回る文章を追加で書けることがおぞましいなと感じる。
うーんと思ったのは、そのラストシーン。
全身麻酔をして、四肢を切り刻み、その上でまだ生体反応があり、リカが持ち帰った本間の体と脳は生きている。
これが、かなりリアリティがなさすぎると感じた。
フィクションにリアリティを求めるなとよく言われるが、このリアリティがあるかないかで恐怖度が段違いになるので、ここは個人的に大事な部分だと思う。
いくら医学的知識がある看護師でも、一人で全身麻酔をして生かすことはできないはずだ。
全身麻酔は、呼吸や自発運動が止まるので、医療現場ではかなり慎重に扱われる。だから、麻酔医という存在がいる。
それをただの看護師であるリカが、一人で本間の体を生かしながら切り刻むことは、かなり不可能に思える。
仮に生かせたとして、四肢を切られているのに、どうして出血多量で死なないのか。
切られた四肢から生体反応があったからと、なぜリカが持ち帰った本間の体も生きていると断言できるのか。
ここらへんのリアリティがなくて、恐怖度がいまいちになったように思える。
これが全て可能な上で、四肢を切られ自由を奪われた本間が、リカにこれからどんなことをされるのか、意識を取り戻したとき、どんな気持ちにどんな絶望に打ちひしがれるのか、それを考えるとすごくおぞましいと思うけど。
現実的にはあり得ないラストシーンだったのが、少しもったいない終わり方だったなと思う。
Posted by ブクログ
この本が刊行された頃はまだ出会い系もメジャーではなく、古い時代を感じさせる。メンヘラストーカーなんて言葉もなかっただろう。でもイカれてる奴の怖さはいつの時代も共通だった。リカに会うまで出会い系を分析しながら楽しんでいたのが面白おかしかったけど、リカに電話番号を教えたら恐怖のギアは徐々に上がっていく。初めてタクシーで逃げ切った時のスピード感は堪らなかった。ラストはさすがに超人すぎないか。けどエピローグも含めてジェイソンのような存在になりそうなリカに乾杯。
Posted by ブクログ
出会い系で知り合った女がやべーやつでストーキングされる中年男の話。男がクズなのでひどい目に遭おうが自業自得、同情する気になれないのがいい。
2002年の刊行時にはまだ一般的ではなかったインターネットでの出会いについてチュートリアル的な序盤の100頁はマッチングアプリが浸透した現代に読むとまだるっこしい。
リカと出会い、異常性に気づき、粘着され、調査を依頼した探偵の死体が発見されるあたりまでは面白かった。そのあとはラストも含めて予想できる展開だった。リカには話が通じないイライラはあったが怖さは感じなかった。
薬を使うところが村上龍のオーディションを連想させる。粘着してくる女の話としてキングのミザリーという名作もある。
Posted by ブクログ
いわゆる人怖みたいな本だと思って読んだらびっくり、人間離れしてました
作中もアクションのシーンとか、現実離れしたことがたくさんで久しぶりにサクサク読み進められました
この文庫が発行されたのが2003年頃?ということもありインターネット黎明期の、インターネットに対する印象などがジェネレーションギャップを感じるからそこの認識合わせを作中とする必要があるなと思った
Posted by ブクログ
奥さんと娘のいる40代男性が出会い系で リカさんという女性に出会う。普通にメールのやりとりしていたけど、だんだんリカさんがストーカーになっていく話。どんどん大変な事になっていってただただ怖かった。他人は簡単に信用出来ないなと思った。想像以上に怖くて残酷で読んでて体調くずしそうだった
怖い怖い
登場人物達の背景が詳細に描かれてないにも関わらず、この怖さは一体何なのだ!
なぜリカは黒眼なの?なぜ屈強な男がバラバラになって発見されたの?なぜ娘さんは裸で背中に十字が描かれてたの?
様々な疑問が逆に恐怖を煽ってくる。
怖い怖い怖すぎまっせ!
救いがない
池井戸潤のストーカーものを読み終わり、他にも似たものを探し、この作品を読みました。
最初から最後までノンストップで読み終わりました。
読んでいる最中、トイレなどにに立った際、ドアに鍵がかかっているか無性に気になったり、電気のついていない部屋に入ると、言い様のない恐ろしさで無意識に鳥肌が立つほどでした。。。
読み終わった時、あれがラストなのかと思うと救いがないです。
読み終えた時、何とも嫌な気持ちになります。
身から出た錆…なのかもしれないけど、最後はせめてもハッピーエンドにして欲しかった。
消化不良なラスト
時代的には2005年くらいのちょっと昔の設定。
私が女だからだろけれども途中までは妻子と円満な家庭築いてる癖に出会い系サイト的なものを利用している主人公に全く同情できず自業自得じゃん、と、それに巻き込まれて被害にあった人達が気の毒、としか思えなかった(最後はさすがに主人公にも気の毒だったけれど)。
確かに犯人の描写は怖い。
ただ、結局犯人の存在が何なのか、が明らかにならないまま終わってしまったので、消化不良な感じが否めなかった
こういう形の『ホラー』が好きな人もいるんだろうけど私にはちょっとダメでした。残念。