【感想・ネタバレ】父として考えるのレビュー

あらすじ

ホンネで語り合う白熱の討論!
もはや父親として、この国の現状を黙視してはいられない。育児体験の比較から、教育問題や男女のパートナーシップのあり方までを論じ、子ども手当など保育支援策を検討、若者の非婚や少子化をいかに乗り越えるかを語り合う。ツイッターなど新メディアを利用した民主主義の未来まで、今日の知的課題をも浮き上がらせる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前半は子育ての話だけど、後半は両者の展開するいつもの持論。両社会学者の子育て論は意外にも普通。だけどそこが逆に良いのかも。両者とも教育する家族には絶対にならないって述べてるし。東先生の書斎で娘さんが微笑んでいる写真を見て嬉しくなりました。

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2011年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新進気鋭の二人。思想家と学者の「家庭観」について。

まえがきにあったように、東氏は明らかにアウェイ感の否めないダイアログが続いていて、それはそれで読んでいて楽しい。

どこか「絶対感」的言動が多い東氏が、こと家族観になると、一歩引いて話しているところが、彼もやはり人間(笑)と思わせる。氏の他作と会社経営などの多角的活躍を考えると、これはアウェイでも仕方ないのかもしれないけれど。
娘について真剣に考える一人の人間になっていた。

一方、宮代氏は通常通りというか、家庭第一主義。言動は結婚し、子どもを持ってずいぶん変わってきたことを裏付ける結果になっている。

もともと東大大学院でテレクラ研究者と揶揄されるほど通俗的な世界にどっぷりと嵌って研究していた、ある種「偏向的」だった学者が、やはり家庭というものの中で変容を遂げ、人間としての違うフェイズを手に入れたのが伺える貴重な面が見えた。

おたくと学者といえども、家庭観について語りだすとはっきりいって通俗的な一般論にどうしても向かってしまうというところが面白かった。

内容としては子どもを持つ親としてのごく当然の思想についてと、社会の中で「子どもを持つということ」が実際どんな不利益と利益をもたらしているか。社会制度として(主に制度の話としてみるほうがわかり易い)何が足りしていて、何が足りていないか。
親は何を考えて、何を考えるべきでないか。

などを押し付けがましくはなく、淡々と学者たちが語っているというところ。

昔、大江健三郎も教育や子育てと社会のすり合わせについて語っていたが、あれが確か70年代。あれから社会構造というものや、子育てに対しての社会意識というものは大して変わっていないのかもしれない。

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2011年06月14日

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