【感想・ネタバレ】善人長屋のレビュー

あらすじ

善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。実は長屋の住人は、裏稼業を持つ“悪党”たち。差配の儀右衛門は盗品を捌く窩主買(けいずか)い。髪結い床の半造は情報屋(ねたもと)。唐吉、文吉兄弟は美人局(つつもたせ)。根っからの善人で人助けが生き甲斐の加助が面倒を持ち込むたびに、悪党たちは裏稼業の凄腕を活かし、しぶしぶ事の解決に手を貸すが……。人情時代小説の傑作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 西條奈加さんの人情ものは面白い!

 逆転の視点というか、善人と呼ばれている人々が実は悪党だった。そして、そこへまっとうな善人が入ることで物語がとても面白くなる。

 加助さんのあれは行きすぎだと思うけどね。

 私、個人は『犀の子守歌』が一番好き。切なくて悲しい恋物語だったなぁ。

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2022年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

感想書くため再読完了。やっぱりいいです。
長屋の住人が自分を悪党と認識しながら、困っている人を助ける様、知恵や技を駆使する様に、玄人仕事のかっこよさがあって、爽快感があります。源平爺様、カッコ良すぎる。
魅力あるキャラたちの中で、異色なのが加助さん。いい人すぎて厄介ごとを持ち込んだり、みんなの「仕事」の邪魔をしたりと、ハラハラさせてくれますが、なんか憎めないお茶目なおっさん。
でも、彼にも後悔を伴う辛い過去があり、そこから逃れようと善行を強行してしまう歪みがあったことに、世の中ってグレーだなと感じます。

長屋のみんなが悪党ながら、明るく気持ちのいい人たちで、「善人長屋」の二つ名通りに、厄介事に手をだして巻き込まれながら、精一杯前向きに暮らす様に、ポジティブさが溢れ出しておりました。

安心して読める作品で、今度は続きが読みたいですね。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表の顔と裏の顔。二つの顔を巧い具合に使い分ける江戸は長屋の人情もの。
すりに泥棒に美人局に文書偽造、と揃いも揃って裏稼業持ちの住人たちの中に、ひょんなことからお人好しの正真正銘"善人"が紛れ込んだことから様々な騒動を巻き起こす。

唯一の"善人"加助は長屋にとって福の神なのか、はたまた貧乏神なのか、悪事を止めるストッパーなのか。
根っからの"善人"ってのはほんと始末に負えない。タイミングも容量も悪く、真面目で思い込んだら一直線。巻き込まれた方は溜まったもんじゃない。また間違ってないだけに文句も言いにくい。

悪人ぶってる住人たちも、ナンダカンダ文句を言いつつもすっかり加助のペースに振り回され、いつの間にやら善いことをする羽目に…というより、やっぱりみんな根は善人。表の人以上にしがらみや義理人情に厚い。だからこその"善人"長屋なのだ。

江戸っ子らしいテンポの良さと胸アツの人情もの。やっぱり江戸の長屋物語は面白い。

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2022年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「善人長屋」と呼ばれる、裏稼業を持つ住人たちが住む所へ、本当の善人加助がやってきて、あれこれ起こる騒動。

一番の闇を抱えてるのは、加助だったなぁ。

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2022年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

その長屋に住むものは皆さん訳アリで
裏家業(スリや騙り、盗人)を営んで
いるため普段は善行をして世間からは
「善人長屋」なる皮肉が利きすぎる異
名があるのだが、そこに本物で筋金入
りの善人が入居したから大変な事に…

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2022年05月10日

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