あらすじ
学歴もなければ、金もなく、恋人もいない三十五歳の晴夫。一流マジシャンを目指したはずが、十七年間場末のマジックバーから抜け出すことができない。そんなある日、テレビ番組のオーディションではじめて将来への希望を抱く。だが、警察からの思いもかけない電話で、晴夫の運命が、突如、大きく舵を切る――。人生の奇跡を瑞々しく描く長編小説。
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一流マジシャンを目指していたはずが、ずるずると場末のマジックバーで働く轟晴夫(とどろきはるお)。晴夫の母親は、晴夫を産んだ直後に亡くなり、父親とは何年も顔を合わせていない。
ある日父親の訃報を受けたあと、両親が生きている過去へ突然タイムスリップする。過去へ行って初めて知った、父と母の出会い、そしてその二人の晴夫へのまっすぐな愛。
お笑い芸人の劇団ひとりさんの『陰日向に咲く』に続く二作目の作品。複雑なことはなく、深く考え込むこともなく、ただただ素直なストーリーに涙が出ます。親から注がれる愛は本当に美しくて、まっすぐで、偉大だなって必ず感じさせられます。
すっと心の中に入ってくる物語で、素直に感動できる作品。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
劇団ひとりの本が好きで、また読んでみた。始めはクスクス笑いながら、あーやっぱり面白い!楽しいなー。と思っていた。
最後までサラサラとあっという間に読めた。感動したし泣けた。清々しい気持ち。
うん、やっぱり読んでよかった。
Posted by ブクログ
ずっと楽しみにしていた2作目。
『陰日向に咲く』が、まぐれじゃなかったと証明された2作目 笑
おもしろかった―♪
読み始めの感触は、
売れないマジシャンが昔にタイムスリップしてマジックで一躍有名になるが、やがて転落していく人生を描くストーリーなんかなぁて予想してたけど、
違った展開で安心した―
おもしろかった―♪
主人公の人物像は、
『ちょっと残念な駄目ナルシストやけど、何か憎めない』っていう、劇団ひとりのコントキャラの中でも好きなタイプのやつ♪
何でいるんだろうな
誰のためにいるんだろうな
何で生きてんだろうな
何で生まれてきちゃったんだろうな
…っていう無限ループの自問自答が得意技。
『普通が一番』ってことに気付くのが遅かったんやね―
優しさ以外に取り柄のない父親が嫌いで、
自分の負の部分は、父親似やと思ってるわけで。
でもね、
自分が親の年齢に近づいたとき、
もしくは自分に我が子が産まれて親になったときに、
初めて自分を産み育ててくれた親の気持ちや立場が分かる…ってことに気付くまでに時間が掛かるわけで。誰だってね―
プライベートで、父親になった劇団ひとりの心境が表れてるような。
あのオーディションの風景も、
芸人として舞台でスベリ倒して得た経験が効いてるような笑
…彼自身がNHKのオンエアバトルでもあんまりオンエアされてなかった頃のね✨
単独DVDはめちゃおもろいのんやけど。
もし、映像化するなら、すべての役を劇団ひとりが『一人ほぼ全役』でやってほしい。
それでこそ劇団の名に相応しい♪
彼が、監督・脚本・演出・主演で、通行人等の役以外を全て劇団ひとりでやってほしい。
でも、
悦子と恭子ママは大沢あかねやな!
タケ坊と島田晴夫氏は本人出演で○
主人公に『君、ないわ』と言った客は温水洋一で♪
このタイムスリップは、死んだ父親が最期に起こした奇跡のマジックでしたか……
…って 死んでないやんけ―ッッ!!!…っていうね。
まぁまぁ
過去で母親に逢って、自分には2つ分の命の重みがあると知り、
現代に戻ってきて、父親と再会して感謝の言葉を伝えられて良かったやん。
もうそれだけで充分 生きていく意味あるやんか。
がんばれよ~
続編があるなら、恭子ママとサワダと晴夫の三角関係が見所やな♪
2011年09月20日
Posted by ブクログ
久しぶりにほんをよみました。
自分の生き方について晴夫が考える序盤のシーンで、考えが途中で途切れないのってすごいなって思った。
普段自分が自分のこと考えるとき、行数にして4〜5行で変な方向に逸れていっちゃう。
思いが強いほど、思考が他に向かないほど、そういう風になれるのかなと
いいことなのか悪いことなのかはわからない。
親ってすげーな。
親も一緒なんだな。
親が自分を産んだときのことを具に知ってる人なんてそうそういないと思う。親に聞くにしても恥ずかしいし。
それを自分の目で見ようもんならどんなに人生がかるものか。命を生む瞬間の熱量は人を動かすのに十二分にエネルギーがあるんだろう。
メメント・オヤって感じ
落ち込みがちなこのコロナ時代に、非日常に連れ出してくれてありがとうございました。
Posted by ブクログ
オーディオブックで聴いたのですが、作者本人が主人公の声だったのでこれはもう作者の思う通りの作品に仕上がったのだなと感じました。映画も観てみたくなりました。タイムスリップをして自身の過去を知る。そしてそれは自身で思っていたものとはまるで違ったステキなものでした。あったかい作品に出会いました。
Posted by ブクログ
陰日向に咲くに続き、見事に伏線回収。しがないマジシャンが、過去にタイムスリップ。自分の思っていた人生と違う過去を知り、生きる意味を知る。同じ結果でも親の思いを知っているか知らないかだけでも人生観が変わる。そんなもんだよなーと思わされた。
Posted by ブクログ
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幸せなんて本人が『思う』か『思わない』かそれしかないはずなんだ。
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学歴も金も恋人もいない晴夫。マジックバーでの仕事も鳴かず飛ばず。そんなある日、生き別れた父の訃報を耳にし…
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タイムスリップ系好きなので映画化された時凄く興味があったけど観に行けてなかったので読めて嬉しい。ずっと誤解したまま家族への否定的な思いを持っていた中の不思議な経験で母や父の愛を知れて良かった。まさかの伏線まで楽しめた。
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Posted by ブクログ
とても読み易く、とても綺麗な作品
お笑い芸人としても面白いのは、文筆の才能もあるからなのかな
感受性が高くて表現力も豊かで
劇団ひとり凄すぎ〜
Posted by ブクログ
オーディオブックで読みました。
劇団ひとりさんの芝居がリアルで、何度もクスッと笑いました。笑いあり、感動あり。劇団ひとりさんっは多才だなーと感じる1冊でした。
Posted by ブクログ
読みやすくて数時間で読んでしまいました。
224頁
馬鹿だった。何が「どうして俺は生まれたんだ」だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そのとき、・・・・・。
234頁
・・・・・。
劇団ひとりさん、反則です。
判っていても涙腺崩壊しました。
映画も観ようと思います。
Posted by ブクログ
数年前に映画を観て本を買った。映画も良かったが本も良かった。爽やか。タイムトリップで見たことのない母親に会い、ラストは全く力まない感じの父親との再会。いい構成だなぁ。文庫本の帯が高く、(カバーより5ミリほど低いだけ)その段差がマジシャンのタキシードを連想させる。お洒落。
Posted by ブクログ
自分の過去にタイムスリップし、思いがけない事実を知り、生き方を変える。
よくありそうな物語だが、構成がうまいのか、自分が単純だからか、話に入り込んだまま最後まで一気に読めた。
望まれて生まれてきたと思える人たちには、自分の生き方の再確認になるのかもしれない。
個人的には、主人公が「前に進もう」と考えたから、それを後押しするために起こった出来事だと思いたい。
Posted by ブクログ
人生にあきらめている三十五歳のマジシャン轟晴夫。
ひょんなことからタイムスリップした過去には若かりし、自分の父親が。
なんで生まれてきたのかと悩む晴夫が知る出生の秘密。
予備知識もなく、読み始めて面白かった。家族の大切さを知った。親孝行をしようと思った。
Posted by ブクログ
自分が望まれて生まれたんじゃないのでは?とずっと悩んで自身がもてなかった主人公。自分が生まれる瞬間にタイムスリップしてわかった。自分が愛されていた事を…( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
Posted by ブクログ
読みやすくてするするっと読めた。
場末のマジックバーでマジシャンとして働く35歳の晴夫。
タイムスリップして若き両親と出会い、自分の出生を知る。
温かいお話だった。
もう少し深みがある話が好み。
とはいえ映像化するにはちょうど良いわかりやすさだと思う。
今後の晴夫の生き方が気になる。
Posted by ブクログ
なんで生きてるんだろう→望まれたからだろのところで感動。それに尽きるんだけど、月日が流れて歳を重ねるにつれて忘れちゃうよなって思った。特に親といい思い出ないとか、後悔してることがある人とかみたらいいかも。親の大切さがわかる。ありがたさも。
Posted by ブクログ
自分自身にもこの先の人生にも、何の価値も見いだせなかった主人公。だけど自分は確実に愛されながらこの世に生まれた存在である事を知って、新しいチャンスじゃなく、今度は自分が愛する側になろうと心を動かす様。それこそ雷に打たれた様な感動を覚える作品でした。
Posted by ブクログ
映画が面白そうだったので、購入。思っていたよりボリュームが少なくサクサクッと読み終えちゃいます。内容はいろんなお話の寄せ集めな感じもしなくはないですが…。最後はちょっとだけ泣きました。純粋にいいお話だと思います。
Posted by ブクログ
学歴もなく、恋人もいない売れない35歳のマジシャン・晴夫。ある日突然、警察から電話がかかってきて疎遠になっていた父親が死んだので遺骨を取りに来てほしいとの報を受ける。そして遺骨を抱えた晴夫は父が生前住んでいたという段ボールハウスを訪れ、そこで雷に打たれ意識を失ってしまう。気が付いた時には、自分が生まれる以前にタイムスリップしていた。そこで、晴夫は自分の出生の秘密を知ることになる。
「なんで生きているんだろう?」と思っていた晴夫だったが、自分の出生のことを知り、その意識が大きく変わっていく。生まれた意味、生きる意味を問いかける作品である。
プロットよりも情感
「陰日向に咲く」がずいぶんと面白かったので引き続きこちらの本も読んでみた。「火花」の又吉さんもそうであるが、お笑いという業界の人たちは文才のある人が多いのではなかろうかと感じさせる本である。ストーリーの仕掛けはタイムスリップもの のみであり、プロットよりも情感で読ませる作品である。
Posted by ブクログ
とっても読みやすい本。
話の展開のテンポが心地良く、続きが気になる構成だった。
読みやすい割には感動する箇所も有り、最後のあたりは思わず目頭が熱くなった。
なかなか良い本だなーという感想。
Posted by ブクログ
「芸人の書いた小説」と言うとどうしても又吉さんと比較してしまう部分が出てくるけれど、純文学臭が良い意味で薄く読者層を選ばない印象(内容が薄いという意味ではない)。前作「陰日向に咲く」より文章の変な癖が抜けていたと思う。
Posted by ブクログ
オーディオブックで聴きながら読みきりました。
最後の展開は予想外で面白かったです。
頼りなさそうなしょうたろうが意外と策士でびっくり笑 読み終わり清々しい気持ちになれました。
生まれてこなけりゃ良かった命なんて無いことを伝えたかったと思う。主人公は過去にいき、初めて母親と出会って望んで産んでくれた事を知れて良かった。
Posted by ブクログ
オーディオブック。
あんまり面白くなさそうな本のなか、
続きが初めて気になった。はは。
ベタやけど、目頭が熱くなる。
劇団ひとりの声だとわからなかった。
最後まで聞いて、映画も観よ と思ったよ。