【感想・ネタバレ】君の不在の夜を歩くのレビュー

あらすじ

高校時代の同級生五人――三十代後半になった彼らの人生は、一人の自死をきっかけにして、さまざまな挫折や変貌や再出発を強いられていく。宗教二世、小説家、主婦等々、五人それぞれの生きることの迷いと歓びと傷、そして再生への切なる希望を深い声で語り、無常観の果てにある祈りの旋律が鳴り響く著者真骨頂の感動作!

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感情タグBEST3

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ペンタゴン⁡
⁡⁡
⁡ってなことで、窪美澄の『君の不在のよるを歩く』⁡
⁡⁡
⁡窓辺の夕餉に⁡
⁡野辺の送り⁡
⁡空夜⁡
⁡柘榴色の雪⁡
⁡芍薬の星月夜⁡
⁡⁡のペンタゴンな短編集⁡
⁡⁡
⁡沙耶、健太、倫子、達也⁡、菜乃子のそれぞれに想いの絡み合うペンタゴン。⁡
⁡⁡
⁡久々に窪美澄ワールドへ没入しちゃったよ⁡。
⁡⁡
⁡わしの中のThe ⁡窪美澄さんって感じの内容で滅茶苦茶良かった。⁡
⁡⁡⁡
⁡それぞれの想いを線に繋げていくとペンタゴンになると思ってたら一辺繋がって無かったけど、見えない線できっとペンタゴンに繋がってるはず。⁡
⁡⁡⁡
⁡好きと言える、言えない、言わない、言わせない、言われない……
⁡⁡
⁡『言う』って300パターン有るんやで⁡⁡
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⁡2026年34冊目
⁡⁡
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⁡
⁡

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2026年10月14日

Posted by ブクログ

最後の章、読まずに終わらせようかな、と思ったの。なんか、その視点で語るの、陳腐じゃない?と思えてしまって。
読まなかったら単に自死した若い女性と周りの人間の物語だけで終わってしまうところだった。
この達也の言葉のための、それまでの章だったんだ。

そして、達也のこの言葉は、人生の中で自分の中に湧く「負の感情」全部に当てはまるのだ、と気づいたときの爽快感?をまだ言語化できずにいる。

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2026年10月14日

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ネタバレ

初めて窪美澄先生の作品を読みました。
本当に出会えてよかった作品です。
ひとりの自殺が、残された同級生たちの人生に、どんな影響を及ぼすのか、本当に長い年月をかけて追っていってるのが、すごく良かった。
達也の章で、有馬くんが「優しいんじゃなくて、だらしない」って言ってた時、優しさって結局人のためじゃなくて、自分のために人に優しくしてるのかなって。それってなんだか不純だなって思ってたけど、最終章の達也の言葉は、紛れもなく、優しい人の言葉だなって思った。
死だけじゃなくて、仕事辞めたいとか私はよく思うんだけど、それって周りに上手く合わせられない自分がいけないのかな、どうやったら辞めたいって思わなくて済むんだろうっていつも考えてたけど、達也の言葉を読んで、べつに頑張らなくても、辞めたいって思うのは普通のことか!って思えた。
なんだか、凄く肩の力が抜けるというか…
本当に出会えてよかったです。

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2026年10月08日

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最終章「芍薬の星月夜」で心をもっていかれた。
それまでの群像劇ももちろん面白かったけど、彼女の視点で全体を見ることができて、さらに面白くなった。
達也が、自販機で買った温かいミルクティーを差し出して言ったことを、今悩んでいる人たちに伝えたい。
その感情を特別なものだと思わなくていい。

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2026年08月08日

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何者かになりたい気持ちの時と、自分が生きていた痕跡など何も残さずに消えたい気持ちの時とを行き来し、今はそういうことをほとんど考えずに生きていられる。
他者のことを背負いすぎず、他者に期待をしすぎず、他者と自分を比較しすぎず、自分のあり方に期待しすぎずに生きることのなんと難しいこと。
これが死ぬまで続くなんて。

それにしても、生理前は本当によくない。
人の身体は今の社会を生きていくのにそんなに適していないと思うけれど、その中でも一二を争うくらい不都合な性質だと思う。

私にとっても、今読めてよかった一冊。

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2026年07月15日

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どんな読後の気持ちを抱くのだろう、そう思った。
ある出来事をきっかけに、見えていなかったものが見え、友人関係に変化も起こる。
菜乃子の気持ちがわからないが、そこではなく、菜乃子を囲む友人たちの生き様が人間らしくていいと思った。
揺れて曲がっても、生は全うしなくては。
そんな気持ちになることはおかしなことではない。
そういう気持ちになることを見つめる。
個人的には達也の思いが真っ直ぐすぎてやるせない。そういう生き方もありかもしれないが、達也なりに。
こんな辛い思いをさせる菜乃子は、やはり良くはない。後で気づいても遅い、そこにいるだけで良い。

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2026年10月23日

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この著者の本は初読。 
高校の同級生が自死してしまった後の友人達の彼女との思い出やその後の人生、それぞれの関わりを描く。
最後の章が良かった。本人的には目標完遂だったかもしれない自死だが、同級生たちはそれぞれの思いを抱えてその後を生きていた。高校の頃から予兆が見え隠れしていた事から、どこかで「やっぱり」という思いを持つ。
最後の章の、死にたいという感情を持ってもいい。それはお菓子が食べたい、と同じような感情だからそのうち通り過ぎていく。という内容の言葉は、なるほどなぁと思った。確かに人に「死にたいと思うな」とは言えないかも。それでも個人的には、やっぱり踏み切る前にどうにか生きる道はないのかを考えてほしい。この章は心残りがあると成仏できない、に対する著者なりの答えなのかな、と感じた。

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2026年10月04日

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5人それぞれの視点で関係性が紐解かれてくのが新鮮だった。
私の周りもそれぞれが何かを抱えていて、日々葛藤しながら歩みを進めているのかもしれない。
それも観測することはできないが。

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2026年09月23日

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感想
外から見れば順調そうでも人はそれぞれ悩みを抱えている。

死んでも誰かが思い出してくれるのはいいな。


あらすじ
菜乃子が亡くなったと健太から連絡が来た。沙耶、菜乃子、健太、達也、倫子は高校の同級生だ。達也と結婚した菜乃子は、人生に倦んでいた。沙耶は健太がずっと好きだったが、蔑ろに扱われていた。そんな健太が菜乃子の死後、結婚したいと沙耶に言って来たが、沙耶は断る。沙耶は、達也に頼まれて菜乃子の格好をし、達也と関係を持つ。

健太は5歳で父親を亡くす。母親は宗教にハマり、それを隠すために健太は明るく振る舞い勉強に励む。高校で菜乃子と達也に出会い、達也のことが好きになる。その気持ちを押し隠しながら結婚するも妻から母親の宗教狂いがバレて離婚を突きつけられる。菜乃子を失った達也を支えたいが、達也は菜乃子のことしか見ていないのだった。

倫子は菜乃子のことが好きだった。菜乃子から勧められて、大学の時に書いた小説が準優秀賞になる。そのことを菜乃子に伝えて傷つけたことを後悔していた。仕事を辞めて実家に帰り、祖母の介護をしながら小説に応募するのだった。

達也は菜乃子の死から七年が経ち、町に戻って雇われ店長をやる。何をしても思い出すのは菜乃子のことだった。本屋の経営方針でバイトと揉めながらも一人の女子高生に出会い、菜乃子を重ねる。捨てられなかった菜乃子の原稿を燃やす決意をする。

菜乃子は成仏出来ずに自分のことを思い出す人たちのところに現れた時が経つに連れて皆も年老い、思い出されることが少なくなっていった。菜乃子は最後穏やかに過ごす達也と共に成仏する。

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2026年09月17日

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ネタバレ

窪美澄作品 6冊目
登場人物たちの 表面では知りえることのできない本当の姿や想いを綴っていく「視点交代ノベル」連作短編小説

埼玉の高校で出会い いつも一緒にいた男女5人の仲間
その中心にいた美しく聡明な菜乃子
〈菜乃子が死んだってよ〉
30を過ぎそれぞれの人生を歩んでいた頃に届いたメール
仲良く付き合ってきた 身近な仲間たちとの築いてきた関係。
だが 本当の想いは。そして 死にたがりだった菜乃子の想いは

身近な誰かの人生が終わったことで変化する 残された人たちの人生
それぞれが お互いに思いやり そして傷つけあう

窪作品は いつも人の知らない部分が複雑なんだよなぁ
それでも 何処かにいそうで そして 手を差し出したくなる危うさが
読み手の心をヒリヒリさせておもしろい

一気読みのお話しでした。
でも ちょっと重いから気を付けてね。

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2026年09月20日

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5人の仲が良かった元同級生。そのうちの1人が自死で亡くなった。残った同級生は何年経っても心に亡くなった彼女がいる。何故亡くなったのか本人しか分からないが残った者はそれを抱えて、人生を左右されながら生きていずれは年老いて人生を終わらせる。明るい話ではないが読まずにはいられなかった。

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2026年09月03日

Posted by ブクログ

生き物は死んだらどうなるのか。無になる、と思う。
私個人としては死後の世界があるとは到底思えないけれど、亡くなった人が思い出される時(と空間)にだけ死後の世界が生じる、というアイデアに共感。

私たちはそれぞれ自分の物語を持っている。そして自分以外の人の物語を(勝手に)創り出している。
暫く前からずっとそのことを考えていたせいもあってか、面白く読んだ。

描かれていない登場人物の人生についても知りたい、と思わせるところに作者の技量を感じた。
特に健太の最期。どういう経緯でそうなったのかな。

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2026年08月30日

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ネタバレ

あまり好きな作家ではなかったけれど、これはよかった。
最初の章は、あーまた いつもの内省的な話かぁと思ったけれど。最後の2章はとてもよかった。
本人も確とした理由がなくて自死すると、周りは死ぬまでそれを考え続けていかないといけない。
タイトルそのもの。なぜ、君はいなくなったのだ…という思いから離れられない。辛いよね。

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2026年07月06日

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同級生男女5人の物語。よくある設定だが、窪美澄さんらしいとても湿度が高い世界観に引き込まれる。そして成仏したかのような穏やかな結末に安堵する。この低温度で湿度の高さは癖になる。

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2026年07月01日

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高校時代の5人の仲間。同性愛者2人、カップル2組で、宗教二世の子、祖母の介護をさせられる子など複雑。そして菜乃子が命を絶つ。彼女が命を絶った理由がわからないと4人は言っていたが、私はわかる気がした。端から見れば恵まれた人生でも満たされない淋しさのようなものはあるのだと思う。

「自分のことを嫌いな人がいてもいいの。その人は彩音ちゃんの人生とはなんの関係もない。人生で起こるすべてのことに、真面目に向き合う必要はないの。もっと不真面目でいいの。そこにいるだけでいいの。」

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2026年07月01日

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高校時代に仲の良かった5人グループのうち、一番綺麗だった菜乃子が自殺し、5人それぞれの目線で語られる。菜乃子の存在は、残された4人それぞれの心の傷として残っていくけど、夫だった達也が一番不憫だった。
何か大きなきっかけがあったわけではなく、うっすらずっと死にたくて、たまたまうまくいって死んでしまった。人生には絶え間なく辛いことが起こるし、この先も起きるけど、死んでしまったらだめ。人生をどうにかしようと背負いすぎず、真面目に向き合いすぎないようにしようと思った。

「自分のことを嫌いな人がいてもいいの。その人は彩音ちゃんの人生とは何の関係もない。人生で起こるすべてのことに、真面目に向き合う必要はないの。(中略)人間なんて、もっと不真面目でいいの。そこにいるだけでいいの。」

「死にたいって思うことは、お菓子が食べたいとか、水が飲みたいとか、そういう気持ちのひとつでしかない。その気持ちを特別な感情だと思わなくていい。呼吸をして、それが過ぎ去るのをただじっと待つんだ。死にたい気持ちと闘わなくていい。死にたい気持ちを抱えて生きていくのは、ちっともおかしなことじゃないから。」

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2026年10月29日

Posted by ブクログ

切ない。読み終えて まず溢れた感情。
高校時代からのグループ5人組の一人菜乃子が死んでしまってから他のメンバーそれぞれに焦点を当てた短編。それぞれが深い想いを抱えて生きていて、苦しい。最後は菜乃子自身が語るんだけど その中で健太の人生なぜそうなった??と不思議で仕方ない。健太の人生の物語の先を、読んでみたいものだ。

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2026年10月24日

Posted by ブクログ

窪美澄さんは、追い詰められた人間を描くのが上手いなといつも思う。
今回は、その先を描いている気がする。追い詰められた先の人間の姿。死んでしまった人、生きながらその死について考え続ける人、新しい道を進みはじめる人、壊れながら生きていく人。

死にたい人間が生きていくには、どうしたら良いのだろうか。どうせいつか死ぬのだから生きていたっていいだろうと思えたら、そのくらいの気持ちでいいのかもしれない。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

菜乃子がとんでもない女だった、我儘なところとか嫉妬とか承認欲求とか嫌な女の詰合せみたいな感じに私は思えた。でも沙耶も結構やばいし面倒くさそう。健太が宗教家?になったのもうーんだった。
自殺はするなって話なので読む人によってはいい話なんだろうけど…
倫子だけ嫌じゃなかった。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

重たい空気で始まって、ずっと暗い空気のまま進んでいくんだけど何故だか最後は悪くない気分だった。
承認欲求って厄介なもんだなと改めて思う。承認欲求の高さとプライドって比例してて、っつーかプライド高いと承認欲求の高さはイコールだな。と思う。どっちも面倒くさいな。

倫子以外の登場人物とは友達になれそうもないな。とか思いながら読んだ。

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

高校の同級生5人。
一番の美人で頭の良い小説家希望の菜乃子が自殺したのをきっかけに5人のそれぞれの関係をあぶりだす?
5人5様の人生、みんな一筋縄ではいかない悩みを抱えてる。
それぞれの好きな相手が男が男だったり(健太が達也)、女が女だったり(倫子が菜乃子)を死んだ菜乃子が俯瞰して語る章が好きだった。
死んだ理由はホルモンのバランスかもなんて言ってたけど、案外そんなものなのかもしれないって思った。
あんなに毛嫌いしてた健太は宗教の幹部になっていてそこに到達するまでの話しが読みたかったかも。
老人になった達也、最期は穏やかに逝けて良かったね。
菜乃子はずっと見ていたんだね。

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2026年08月06日

Posted by ブクログ

静かな、悲しい話だった
自死はいかんと思うのだけど
そうなってしまったらそれはもう運命なのかもしれない
生きていても死んでも、人はだれかの人生の底に
澱のようにある

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2026年08月01日

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〈菜乃子が死んだってよ〉
そんなたった一言のLINEメッセージがきたのは五月の連休中のこと。

高校の元同級生の男女五人。
いつも五人の中心にいた菜乃子が自死した。
どうして死んだの-。
そして自分はどうして生きているんだろう-。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

読み始めは、大人の恋愛小説かと思ったんです。なんて狭い範囲で好きだ嫌いだ言っとるんだ、めんどくさいわーって笑 (おい!)

しかし、菜乃子の人生がプツリと終わりを迎えても 残された4人の人生は続いていく。

「なぜ死んだの。あなたが放り投げたかっこ悪い生を私はこれから何十年も過ごしていかなくちゃならない。」

これは、40代を目前にした男女が、親友の死をきっかけに それぞれが持つ傷や生きずらさと向き合う物語でした。


「菜乃子が本当は何に悩んでこの世を去ったのか知らないし、わからない。けれど、自分だって、もうこの世はうんざりだと思う瞬間は幾度もあるのだ。今だってそうだ。」

もう若くはないけれど、それなりに年齢を重ねてきた。
結婚や出産。介護。誰にも言えない恋。宗教二世。仕事に忙殺される日々。そんな中 大切な人が突然 この世から消えた。
何もかもが儘ならない世の中で自分が生きてる意味とは何なのか。各章は四人それぞれの視点から語られ、菜乃子の「不在」を想いながら自身の「存在意義」を問います。

いやー、そういう時期ってあるのよね。
なんだかいっぱいいっぱいの時。不幸なことや不運が重なって、ある日 突然ぷつんっと糸が切れちゃう時。私がパニック症になったのも、妹に同じことが起きたのも たしか36,7歳。登場人物たちと同じ歳。きっとそういう年齢なのよね。(どういう?)

いやしかし、窪美澄さんは「儘ならない」を書く小説家としてナンバーワンですな。そしてやっぱり読みやすぅい。すいすいーっとね。

最後の章はなんと死後の菜乃子目線。
残された四人は どんな人生を歩んで老いていったのか…。

「人間は ただそこにいるだけで 十分なのだ」

そうなのだ。結局そうなのだ。

窓から優しく朝陽が射し込む。そんな景色が浮かぶ読後感でした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

もうひとつのテーマとして「小説を書くということは」っていうのが書かれているんじゃないなぁと感じたので その感想も。

小説家になれなかった者、小説家になった者。それを見守るひと。売る人。その小説を読む人。後半は そういった視点から人生を見つめ直す物語にもなっていきます。

小説とはその一文字一文字に作者の魂が宿っていて、読み手がしっかりとそれを受け止めた時に、作者が込めた怒りややるせなさは昇華され、喜びや希望は 次の創作意欲に繋がるんだなと改めて感じました。

生きていくことの厳しさも、生きていることの尊さも、どちらも等しく味わえる。それが「小説を読むこと」…かな (*´`*)ナンテナ



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2026年08月01日

Posted by ブクログ

終始ヒタヒタとした雰囲気の本だった。今まで残された側のほうが辛いと思っていたけれど、もし死後の世界があるならば、死んだ側も辛い。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

暗くて重い。
読んでて気持ちが沈む話は読まないようにしているのですが
今回の話は、テンション下がるものでした。
宗教2世とか、話題になった内容も入っていて
考えさせられる部分もあったけど
とりあえず読んでて気持ちが沈むのは苦手。

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2026年07月26日

Posted by ブクログ

高校の同級生男女5人グループ。40歳を目前に1人が自死。5人それぞれの視点で物語が綴られています。
読んでいてずーっとしんどかった。
各々心の中で闇を抱えていて、そりゃ辛いんだろうけどね…やっぱり死んじゃダメ。

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2026年07月21日

Posted by ブクログ

 何者にもなれなかった自分を受け入れられない孤独、それを気づいてあげられなかった孤独、本当の自分をだせない孤独
いつも一緒にいたのに‥
小説って、死んでから気づいたってことを、死なないために伝える術になるんだと痛感した

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2026年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

しんどかった。
4つ目と5つ目がよかったかな。
でも、うーん。
なんとも言えない気持ちが残ってしまった。

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2026年07月18日

Posted by ブクログ

亡くなった友人と関わった3人が彼女を回想する、心の描写で物語が進む。亡くなってからの彼女は、老いていく友人たちを俯瞰して見ていて…。亡くなった私の友人や祖父母も、私が思い出すたびにこうやって傍にいるのかもしれないと思った。生きていくって苦行だなーと思うことって誰でもある。人間はただそこにいるだけで十分なのだという言葉が心に残った。

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2026年06月28日

Posted by ブクログ

高校時代仲が良かった男女五人のグループのうち、もっとも聡明で美しかった菜乃子がODで自死したことから溢れ出す、残された者たちの続きの人生。
当時から五人のあいだであちこちに矢印が向き合っていたことが分かり、それが二十年後の今もなお一方通行である事実にもどかしさを感じながら読んだ。
話の主人公が入れ替わっていく連作短編で、まさか五番目となる最終章は亡くなった菜乃子の視点ではあるまいなと冷や冷やしていたらそのまさかで、はじめ若干白けたのだけれど、蓋を開けたら五つの中では一番良かった。
クールでわりと物静かな印象を他人に与えながらも、実は彼女が「小説家になりたい」という野心や、才能ある他者への嫉妬を煮え滾らせていたところは意外だった。

〈私はまだ若かったけれど、余生、という言葉が浮かんだ。負け犬、という意識は十分にあったし、そう思うことがメンタルの不調を引き起こしているのは確かだった。自分、という人間の幼さや愚かさを抱えながら、私は地味な仕事を続け、余生を生きた。〉

この感覚はなんか他人事と思えない。
彼女が生きた余生の先にあったのは、理想と現実の乖離に苦しんで、飽和した憂鬱のもとに起こった衝突事故のような死。
本を読みすぎた者の末路かもしれない。

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2026年08月26日

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