【感想・ネタバレ】【カラー口絵付】陽だまりの天使たち ソウルメイトIIのレビュー

あらすじ

【カラー口絵付】人と犬との絆を描く、珠玉の全7編収録。その娘と犬は運命の出会いを果たした。両者の間には何人たりとも立ち入れなかった「トイ・プードル」。亡き妻が残した雑種の犬が、ある日拾ってきたのはイリオモテヤマネコの子供だった「ミックス」。視力を失い、ますます偏屈になった小説家。唯一逆らえない姉が盲導犬を連れてきた「ラブラドール・レトリーバー」。母犬に噛まれて醜い顔になった犬。だが、その笑顔は周りの人々を幸せにした「バセット・ハウンド」。不治の病に苦しむ犬。その姿に心を痛めた家族が、ついに苦渋の決断を下した「フラットコーテッド・レトリーバー」。全てを失い、命を絶とうとしていた男。彼の前に一匹の捨て犬が現れた「フレンチ・ブルドッグ」。愛犬を亡くし悲しみに暮れる男。思い出の森の中で、亡き犬たちと幻想的に邂逅する「バーニーズ・マウンテン・ドッグ ―魂の伴侶―」(書き下ろし)。犬を愛するすべての人へ捧げる書き下ろし巻頭詩「いつもそばにいるよ」も必見。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

犬と人間の短編集なんてきっと自分は泣いてしまうと前作のときもそう思っていたが、今回も予想を遥かに超える号泣をしてしまった。中でもフラットコーテッド・レトリバーのエマの安楽死の話は辛過ぎた。作者は最後の短編で言う。犬は魂の伴侶。亡くなったとしても「魂で繋がっているのだ。哀しむことはない。嘆くことはない。」と。そしてまた新しい子を迎えてと。でも私はどうしても愛するあの子への想いで心が一杯で、まだまだそれは当分出来そうにない。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ソウルメイトと、この第2弾で、「犬」は人に寄り添ってくれる一番の動物なんだなって改めて思い、かつて飼っていて、7年前に逝った「ゆうき」っていう犬の事を思い出しました。

ある日、ゆうきと散歩に出掛け、よく立ち寄っていた田んぼで、いつものようにリードを外し、ゆうきは喜んで思い切り走り回っていました。その頃、わたしは悩んでいて、ゆうきを眺めている間に涙がでてきて、座って俯いて泣いていました。気がつくと、側にゆうきが居て、走りに行かず、私の横にただただ座っているんです。いつも「帰るよ~」って声をかけるまで戻ってこないのに。あれはやっぱり、私に寄り添ってくれていたんですね。

様々な犬種とその家族を通じて、犬と人とのそれぞれの絆をみることができました。
「フレンチ・ブルドッグ」のお話が、一番印象に残りました。死のうと思っていた男性がフレンチブルドッグに出会い、ただ今を一生懸命生きているフレンチブルドッグと一緒にいる内に、再び生きていく男性の姿に、またその男性とフレンチブルドッグを迎えいれる母親に、心を打たれました。
私もあれこれ思い悩まないで、今を一生懸命生きようっていう気になります。

人間と犬の関係性やその絆、それぞれにある物語、またその裏にある悲しい問題も、本当に上手く表現され描かれていると感じています。

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2021年01月16日

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