あらすじ
八年前、自分の家族全てを惨殺された美結。武器商人・田中晃次から、犯人の正体を知らされた彼女は復讐に我を忘れ、警察組織から離脱する。一方、全世界を影響下に置く強大な敵・田中と戦うべく、日本警察と佐々木兄妹たちは、逮捕したサイバーテロリスト“C”と手を結んだ……。すべての秘密が明らかになる、シリーズ完結篇。
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シリーズ最終巻。やはり、この最終巻に主人公・一柳美結の活躍の場が用意されていた。Cが警察と手を組み、全世界の敵・田中晃次と対決する。そして、最大の謎が…
シリーズ全巻を通して読むと、如何に綿密に構成された壮大な物語なのかが分かる。登場人物の抱える過去、秘密が少しづつ明らかになるにつれ、物語の中の世界が広がるという面白い構成である。登場人物の誰が悪で、誰が正義なのかも混沌としており、読み進むと読者の予想は大きく裏切られる。これだけのボリュームの書き下ろしシリーズとなると、巻を重ねる度につまらなくなる作品が多いのだが、この作品は面白さが増すという稀有な例だろう。
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シリーズ4作目。完結。
「警察物」と一括りにするのは勿体ないくらい、思想的な要素が多く、考えさせられる結末だった。1作目、2作目と天才ハッカーだったり、中国の暗殺者との攻防が描かれて来たので、ラストも派手な結末と予想をしていたのが、裏切られた感じはする。でも、今までの警察小説にはない結末は、やはり読んで良かったと思える。
他の人のレビューでもあるが、残り200ページ近くを残して、事件は解決したかと思わせ、あとはどのような話が出てくるのだろう?とかなり不思議な構成。しかし、事件解決と見せかけ、本当の敵の存在を静かに暗示していた。
美結が主人公だが、本当の主人公は田中講師だと思う。彼の言葉の重さが物語が進むに連れ、心に響いてきた。そして、最後の大事なキーマンの死。ここで死なせてしまうか…と思ったが、それ以上に裏切り者がいないことにほっとした。
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完結編は、これまでよりも一層哲学的で、メッセージ性の強い物語となっていた。
人類を破滅に近づけたい田中をようやく逮捕した美結たち警察。
それまでに犠牲となった人間は数知れない。
だが悲劇は終わらない。
「C」に突きつけられた暗殺予告。
正当な手段で田中を裁こうとする者たちの前に立ちはだかる、多くの襲撃者たち。
犠牲者たちを前に、辛い気持ちをかかえながらも忠輔の信念は少しも揺るがない。
忠輔の、美結の、そして彼らを信じる者たちの願いは果たして届くのだろうか。
はっきりとした結末は描かれていない。
すぐに勝敗が決するような出来事でもない。
けれど、何年先か、何十年先か、何百年先か。
いつかは忠輔の信じる道理が勝利する日が来ると、信じたい気持ちになってくる。
水無瀬が歩んできた人生。
彼の考え方、彼の思い、彼の信じた道。
それらを考えると切なくて辛くて、たまらない気持ちになる。
だが、水無瀬自身はけっして後悔はしていないだろう。
彼もまた、信念に生きた人なのだから。
シリーズで一番読みごたえがあった。
同時に、シリーズで一番好きな物語となった。
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特命担当・一柳美結シリーズの4冊目「シュラ」
全4巻のまとめ、説明的な内容を踏まえて、物語をまとめて行きます。ちょっとクールダウン的な第4巻。
世にあふれる「警察小説」でも、まだまだこう言う面白いものが出てきますね。
読んで良かったです。
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2014/11/28
完結。
このシリーズってどの本も読んでる間は非常に熱く、次!次!って読み進めるんだけど最後に重要人物が死んで冷や水をかけられて終わるってのの繰り返し。
だから途中はすごく面白いんだけど1冊読み終わるとしゅーってしぼむ。
別に殺さなくていいのに。
でも途中はとてもおもしろかった。
内容とは関係ないけど三村さんのツイッターがなければ出会わない本だったと思うと縁って不思議だなと思った。
そしてこの本を読んで尚、私は死刑制度に賛成です。
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06月-03。3.5点。
一柳美結シリーズ、完結編。黒幕田中から、家族殺害の犯人を知らされた美結。復習に向かう。佐々木先生、警察は「C」と手を組み田中確保を狙う。。
完結編はアクション少なめ、論理のぶつけ合いが多かった。でもスピード感はあり。ラストは良かった。
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八年前、自分の家族全てを惨殺された美結。武器商人・田中晃次から、犯人の正体を知らされた彼女は復讐に我を忘れ、警察組織から離脱する。一方、全世界を影響下に置く強大な敵・田中と戦うべく、日本警察と佐々木兄妹たちは、逮捕したサイバーテロリスト“C”と手を結んだ…。すべての秘密が明らかになる。
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完結。
全体として考えれば、最終巻の中盤までは、かな~り面白かった。
それだけに、最後の約200ページは……。
★3つ、7ポイント。
2015.06.22.図。
●4冊目でやっと、ヒロインがヒロインらしく活躍。長かった……。
●敵の“強大さ”に鑑みれば妥当っちゃ妥当だけれど……。文庫本4冊もかけて紡いだ物語の結末がアレでは、さすがに不満が……。
もうあとちょっとだけで良いから、スッキリさせれ欲しかったな。
●“親子”のくだりは、果たして必要だったのか?
●美結さんの、最後のアレ・・・。
筆者のギャグですか????
匂わせる記述も、無いわけではなかったけれど……。
『うそだろ?』と、ツッコミを入れたくなってしまった。
※完結と言わず、そこいらへん↑も含めてスッキリさせてくれる続編なんぞがあったら、きっと買うだろうな。