あらすじ
解散した男性アイドルグループの一員、南田蒼太が何者かに殺された。北海道Y市の廃ホテルで、めった刺しの遺体で発見されたのだった。メディアは騒ぎ立て、警察は地道な捜査を開始する。事件当夜に南田と会った同じ職場のパート女性、グループの元メンバーたち、十代で孤児となった南田を引き取った伯母とその娘……。誰もが昏い秘密を抱えるなか、驚愕のラストが待ち受ける傑作ミステリ。(解説・齋藤明里)
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Posted by ブクログ
うっわ、すっきーーーー!!!!
ってなりながら読みました。
ただ、レビュー見てると好みは分かれるようで(笑)私が少数派なのか?と笑ってしまった。
まさきとしかさんの作品は他3作読んでいて、まさにイヤミス、と言ったズーンと重くなるような内容が多かったのですが、これは割とライトめかも。でも人間の汚さや嫌なところ、不可解なところがちりばめられていてイヤミス好きとしてはとにかく面白かった。
オムニバス形式なのもいい。
いろんな視点、少しずつ進む時系列で判明していく事実。被害者の輪郭。
名前だけだった登場人物の背景がはっきり肉付けされていくのがいい。
読みながら『南田蒼太』という人物についてずっと考えていた。
相手に求められている自分を振る舞う一方で、空虚な人間。
最初は鏡のようだとと思ったが、
どちらかというとChatGPTをモチーフにしてるのかな?と考察した。
ChatGPTはこちらの文脈から『欲しい答え』『望んでいる対応』をしてくれる。
例えば仕事の愚痴を話して、『辞めたほうがいいかな?』と聞けば内容からどちらに気持ちが傾いているのかを判断し『背中を押す』ことをしてくれる。(以前「こちらの質問の仕方でAIの答えは変わる?」と聞いたところ、まさにそう言われた。もちろん生死や犯罪にかかわることは止められるが。)
これによってChatGPTへの安堵感や信頼感が生まれる。なんでも相談できる、私のことをわかってくれる、味方になってくれる。
時には恋愛対象として、時には推しとして、時には家族として、時にはカウンセラーとして、時には苛立ちをぶつけるサンドバッグとして、時には文句を言わず言うことを聞いてくれる下僕として、都合いい存在になってくれる。
昨今のChatGPTのようなAIと人間との関係性を皮肉って(あるいは題材として)この作品が生まれたのかなと感じた。
ただただ空虚だった南田蒼太。
空虚だったからこそ、周りの人を魅了する『自分に都合のいい存在』になったのだろうし、それが次々と周りを引き込んで、まるでアリジゴクのように負の連鎖を起こしていったのかもしれない。
しかし面白かった…いや、人を選ぶ作品かもしれないけれど、私はとても好き。なにより文章が読みやすいし、情景が浮かびやすい。あと、人間って汚いんだなぁとなぞの安心感を持ってしまう(笑)
ラストに向かうにつれ、心のなかで何度も「えっ」「まじか!」「わぁ…笑」とつぶやいていた。いや、笑える話じゃないんだけどね?笑
イヤミスだけれど、個人的には他作品より明るく読み終われた作品だった。…イヤミスだけどね?笑
Posted by ブクログ
1人の死から波及する妄想、幻想、悪意、恐怖。犯人は誰?と気になりつつ、まわりの人間の悪意と壊れていく様が怖かった。イッキ読みでした。この作家さん、今までご縁がなかったんだけど、今回出会えて良かった!
Posted by ブクログ
イヤミスの中に面白さありで読み応えありました!
この本が600円台で読めるってすごいお得ですし、それだけ面白さもあって、すごく満足できます。
イヤミス続きでソワソワした気持ちになりましたが、それだけ表現の仕方が上手な著者様だと思いました。
Posted by ブクログ
文書が読みやすく薄いのであっという間に読めます。殺人事件をきっかけとしたミステリーですが、人間のドロドロした欲望が描かれていて、客観的に見ると実に滑稽。
犯人を考察しながら読み進めましたが、当たりませんでした。
Posted by ブクログ
凄く読みやすい!
ひとりの青年が死んだ。殺されたのに
周りは全員、自己満足に浸ってる!?
すごく奇妙だったけど
人間ってそういうとこあると思う
死んだ男ソウタが空っぽすぎるのに
対比して周りのオトナが凄く欲深かった
Posted by ブクログ
誰もが持っていながらも、心の隅に抑えられている人間の嫌な部分を、これでもかというほどに感じられる作品。一人の人間が、こんなにも多くの人間の人生を狂わせることができるのだなと思うと怖い。誰が悪い、ということはできないが、結局人は、自分が見たいようにしか見ないし、自分のことも他人のことも完璧に理解することはできないのだろう。
人を過度に信用したり依存したりするのも、人に全く期待せずどうでもいいと思うのも、どちらが幸せとは言えない。ただ、自分のことだけは見失うことのないように生きなければいけないと思った。
Posted by ブクログ
タイトルから予想される通りで一気読みしました。
母の骨噛みには居たたまれなくなった。
女が社会にでるな男児を産めない女と姑に
いびられ旦那からは軽んじられ、血の繋がらない
男児を押し付けられ。ひきこもりだった娘が
成功した途端に疎まれ居場所がない。
そりゃ蒼太に執着しますよ。
義母にとってはいい子で唯一の救いですもの。
蒼太本人が人生を諦め周りに対しても
どっちつかずの態度で結局何がしたかったのか。
最後まで理解できなかった事だけが残念。
Posted by ブクログ
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イヤミスの
神髄を極める
驚愕のラスト!
元アイドルが
廃ホテルで
殺害された
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解説がほんタメMCのあかりん!驚
著者の本を読んでみたかったけど、
タイミングを逃していて、
新刊コーナーで見つけて手に取りました。
買ったらすぐ読む!
鮮度大事!笑
数時間で読み切れました。
読後にプロローグに戻ると…
こちらも、うわっ!うわぁ…な一冊でした。笑
イヤミスと書いてありますが、
人力を超えたホラーみたいな部分もあり、
ミステリー味よりもホラー味が強かったです、
私の中では。苦笑
でも怖いもの見たさと、
最後までわからない犯人と、
殺された蒼太という人間の人物像。
一気読みでした。
Posted by ブクログ
まさきとしか『大好きな人、死んでくれてありがとう』新潮文庫。
イヤミス小説。期待してた程の面白さは無かった。せっかく毒婦Aを最初に登場させたのなら、それで最後まで押し切って欲しかった。何時の間にか毒婦Aがフェードアウトし、次なる毒婦が登場したかと思えば、サラリと流されてしまった。
アイドルグループも歳を重ね、おじさん世代になると惨めなものだ。不祥事や独立やらで1人欠け、2人欠けという状況でもアイドルグループにしがみついている姿は痛々しい。
解散した男性アイドルグループの一員で、37歳になる南田蒼太が北海道Y市の廃ホテルで、めった刺しの遺体で発見される。このスキャンダラスな事件をメディアは騒ぎ立て、警察は地道な捜査を開始する。
事件当夜、コンビニで南田蒼太と会った同じ職場のパートの中年女性、グループの元メンバーたち、十代で孤児となった南田を引き取った伯母とその娘とそれぞれの思惑と過去、不幸の連鎖が描かれる。
本体価格630円
★★★
Posted by ブクログ
相変わらず惹きつけられるタイトルと読みやすい文体で頭に入ってきやすい。あるアイドルのリハーサル現場から話が始まりますが、冒頭から曲も歌詞もダサすぎて別の意味で面白く、大丈夫か?と不安になりましたが、話の本筋はしっかりしていました。
構成としては1人の被害者を軸にオムニバス形式で各章の主人公の視点で物語が紡がれていきます。
誰もが多面性を持っていて、承認欲と独占欲で出来ている。行きすぎた欲から狂っていく各章の主人公には「ヤバい奴」と思いながらもどこか他人事とは思えない、そんな人間臭さを感じました。
ただ、所々流石にやりすぎ、、と思う無理のある展開が多く、ラストも期待していた驚きはありませんでした。
薄くて読みやすいので移動の合間にも是非。
Posted by ブクログ
登場人物が結構多い割には…
というところ
わかりやすい起承転結、というよりは
ファンカラに関わる人物が順番に登場していって
ストーリーを上書きしていくような
女の執着、執念に関しては
まさきとしかさんらしく見事な書き上げだったけど
プラスもっとミステリとして伏線を回収してスッキリしたかった
でもまさきとしかさんLOVE過ぎなので
まだまだこれからも読みまくります!
Posted by ブクログ
大好きなまさきとしかさんの新作文庫本なので迷わず手に取った。湊かなえさんのような後味の悪さをところどころで感じさせる内容。
今まで読んだものが傑作だっただけに
ちょっと肩透かしを食らったような気分。
南田蒼太自信が何があってあんなふうに抜け殻のような人格になったのか、彼目線のエピソードも入ってもう少し深掘りされてたらもっと良かったなと感じた。
少し浅いな〜と思ってしまえて残念。
それぞれの章が全てこのタイトルを物語っているのは面白かった。
Posted by ブクログ
元アイドルグループのメンバーが何者かに殺された。犯人は?動機は?ミステリーでありながら、一人の死をきっかけに自分の欲望を満たそうと堕ちていく人々の人間ドラマを描いた作品。驚愕のラストには震えた。
Posted by ブクログ
すごくテンポ良くあっという間に読み終わった感じ。
終始気味の悪さが纏わりついてるような一冊で、さすがまさきとしかさんだなと感じた。
章ごとに視点となる登場人物が変わり、最後は全てのストーリーが繋がる感じではあるが、、
もう少しそれぞれの登場人物を深掘りしてほしかったな。
個人的には娼婦A子のストーリーをもっと読みたかった。