あらすじ
「勇気を持って生きなさい。世の中は愛でいっぱいだ」。最愛の父の遺した言葉を胸に、みなし子になったエミリーはニュー・ムーン農場に引きとられた。孤独で夢見がちな彼女は、伯父伯母から変わった子供だと言われながらも、書くことに熱中し、詩人か小説家になろうと決心する。著者は『赤毛のアン』シリーズで親しまれているが、より自伝的だとされるエミリー・シリーズの第一作。
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Posted by ブクログ
アンよりちょっとビターなエミリー。
自然の美しさ、エミリーの書くことへの情熱、読んでいて心を打ちます。ご婦人の噂話を書かせたらモンゴメリは本当にすごい。エミリーのモテっぷりも注目です。
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いつものことながら読み応えのある本です。想像力たくましいエミリーが、父を亡くし、預けられたマレー家で過ごす日々を描いた物語。みんな噂が大好きで、狭い町の中で起きることは全て住人に筒抜け。エミリーは失敗して恥をかきながらも成長していきます。正直私の子供の頃と比べると何て達者にものを話すのかと思うほど、語彙に長けた少女だと思います。その想像力も少しわけてほしいくらい羨ましいです。
Posted by ブクログ
赤毛のアンで有名なモンゴメリの作品。
小さなエミリーが少しずつ成長していくさまが微笑ましい。
一見冷たいエリザベス伯母さんが、恐らく無自覚にエミリーを可愛がっているのが伝わってきて、早くお互いに気づくといいのになぁとウズウズしました。
実は凄く優しいのがなんかいいなぁと。
Posted by ブクログ
もう内容さえも忘れてた「可愛いエミリー」読みました。アンのほうが柔軟で目が外に向いてると思った。エミリーは生き辛い子だなと思うけどとても魅力的な子。
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モンゴメリは「赤毛のアン」が有名だけど、エミリーも忘れてはいけません。明るいアンには憧れを抱くけど、青い顔したエミリーには共感を抱いてしまう。
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LMモンゴメリー作、村岡花子訳。プリンスエドワード島の少女エミリーは両親に先立たれ母方の実家マレー家の叔母エリザベスとローラ、ジミーに引き取られ、ニュームーンで暮らす事になる。作家を目指すエミリーの幼少期の話。
アンシリーズほどはのめり込めませんでした。
Posted by ブクログ
「赤毛のアン」より作者の面影が色濃いということで読んだ。
やはりヒロインは孤児の10~12歳の少女。アンのように派手な底抜けに明るいのではないけれど、想像力にとみ詩や物語好き。古ノートにいつも何かを書きつけているその様子がほほえましく、作家のめばえがうかがえる。モンゴメリ自身がそうであったのだろうと。
前半のエピソードは、「アン」のあのエピソードがこのエピソードと比較想像できて興味深く読める。だが「アン」のほうが構成の卓抜、人物表現の魅力、意外な展開で多くの人を惹きつけたのだなーと思うところもある。「エミリー」もフィクションだから事実をふくらまして書かれているが、こちらを素材と思わせる落ち着きがある。
後半の章はとてもいい。想像することと書くことが好きな少女が、いかにして作家志望になっていくかということが、真摯に描いてあって感動する。
26、27章は12歳の少女に36歳の男性の出会いはちょっと妖しいものを感じるが、(といってもモンゴメリたるゆえん牧歌的であるけど)文学好きの少女がはじめて文学的に手ごたえのある人に巡り会い心の成長をとげる。「エミリーはのぼる」「エミリーの求めるもの」に続くという余韻が残るのだから。
そして28章からの「可愛いエミリー」という題名に似つかわしくない、あっと思う展開。
ところどころの今はやりのファンタジー的要素、ミステリ要素もあって楽しませる。やっぱりつぼを心得ている、ルーシー・モード・モンゴメリ、ほほえましくかつまじめに読んだ。