【感想・ネタバレ】凶悪―ある死刑囚の告発―のレビュー

あらすじ

人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる──雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。信じていいのか? 記者は逡巡しながらも、現場を徹底的に歩き、関係者を訪ね、そして確信する。告発は本物だ! やがて、元ヤクザと記者の追及は警察を動かし、真の“凶悪”を追い詰めてゆく。白熱の犯罪ドキュメント。

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Posted by ブクログ

映画から入り、原作を読みました。
「これが本当にあったのだ」という現実。犯行時の会話の軽さと行っていることの重さ…
文庫版では単行本発刊後の話も追加されていました。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

これがノンフィクションとは、恐ろしくて残酷で、気分悪くなる箇所もあった。
今まで雑誌は新聞より真実性に欠ける媒体と見下していたが、この本を読んで考えを変えた。警察捜査にも似た裏どりをし、掲載に踏み切るまで慎重に熟考を重ねている。
殺人による死刑囚だったという事を忘れさせるぐらい、後藤が良い人に思えてきた。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

まじで小説みたい…!
でもきっと表に出てないだけで同じようなこといーっぱいあるんだろうなぁこえー!

日本はもっと早く司法取引を合法化すべきだった

死刑囚を別件の裁判にかける意味があるか?て、
え?こわいこわい
逆に意味ないと思う意味がわからん
死刑執行された後っちゅーならまだしも
生きてるなら真相解明のために審理が最優先なの当たり前やろ

にしても雑誌記者さん本当すごい

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

世の中には殺人を犯しても、平然とした顔をして生活している輩がいる。
言葉にするのは簡単で、フィクションでそんな人達は沢山いる。

でもこれはノンフィクション。小説とは違う、生々しい空気が常に漂っている。そして、真実が明らかにされ、逮捕に至るまでには、実際、膨大な時間が費やされる。

その年単位の期間、始めた時と同じくらいの熱量を維持出来るのは並大抵ではないと思う。裏付けをちゃんと取り、手筈を整えでここまで来れた事が凄いと思った。
ジャーナリストとして鏡だったかどうか、振り返って初めてわかるのもまた事実。

大罪を犯しても後悔の念に駆られている人は意外と少なくて、必ずお金は絡み、どうすれば罪を逃れる事が出来るのかに苦心している。嘘で塗り固め、ありとあらゆるもののせいにして、娑婆で人生を終えたい。
そういう輩に有終の美が訪れる事が無いように、司法、警察、そしてジャーナリストには頑張っていただきたい。

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2023年10月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文庫版で「先生」への判決が出た後のことまで読んだ
告発した3件中1件でしか「先生」を追い詰められなかったけど、少なくともこの人間とは思えない人間を世間と隔離できたことは良かったと思う
告発者も恐ろしい暴力性を持った人間だった
復讐を主とした動機の告発だけど、告発してくれて本当に良かった

世の中にはこの事件のような犯罪や犯罪者達が沢山いる
殺人には至ってなくても特殊詐欺で人のお金を奪おうとする人たちの心理はこの「先生」に通じるものがあるんじゃないかと思う

この事件に限らず、雑誌記者だからできる長期の取材があるということを初めて知った
雑誌がどんどん休刊廃刊になってることをなんとも思ってなかったけど、気になる出来事がある時は電子版でも購読してみようかな
雑誌記者、新聞記者、テレビ記者それぞれのメディアの特徴を上手く活かした報道をしてほしい

本の内容からは逸れるけど、インパクトだけを追いかけて事実無根、憶測、思いやりのない取材で人を傷つけることがないメディアが増えていけばいいなと思う

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2022年06月28日

Posted by ブクログ

WOWOWで映画版を見て、興味が出て購入。

「上申書殺人事件」、当時、なんとなくニュースで知っていたけど、ここまでのものだったとは。
まさしく、「事実は小説より奇なり」。

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2020年12月29日

Posted by ブクログ

世間に知られていなかった事件を明らかにするため、著者が取材していくノンフィクション。読み応えがあるし、あえて不適切な表現をするけどすごいエンタメ的に書かれていて面白かった。当該人物の「先生」呼びが気味悪さを醸し出しているし、死刑囚の本当の目的は…まだ何か隠しているのでは…という疑念を抱きながら奇妙な結束で真相に迫っていく複雑な心境もよくわかる。それにしても多額の負債を抱えた人や不動産を持つ孤独な老人に接触して組織的に身ぐるみはがして殺人も厭わない連中がそこかしこに存在しているのだという事が怖すぎる

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2019年12月10日

Posted by ブクログ

面会を繰り返す中で、記者と死刑囚の信頼関係が深まってゆく様は、実話であるがゆえに、心に迫るものがあった。
地道な取材・調査を重ね、ついに巨悪が暴き出されたとき、記者の執念を見せつけられた気がした。

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2019年10月27日

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死刑囚の告白がなければ明るみにならなかった事件。 証言とそれを裏付ける証拠などを探す記者の動きに熱意を感じます。こんな恐ろしい事件があったとは…

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

報道が犯人を追い詰める、記者の確実な取材が形になった。

まさに報道、しかも週刊誌が一人の死刑囚の言葉を信じて、本当の悪人を炙り出す、雑誌の意義を存分に発揮している。

しかも文章が理路整然としていて、妙な正義感を出さない感じも、今まで読んだノンフィクションより好き。

面白かったです。

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2023年11月24日

Posted by ブクログ

死刑囚が新潮社の記者に三件の余罪殺人事件を打ち明ける。それには〝先生〟と呼ばれる共犯者がいて、のうのうと娑婆で生活していると。死体がなかったり、証拠を隠滅されているだろうと思われ、真実を明らかにするのは難しい事件だった。弁護士が上申書を警察に提出し、この本の最後には「捜査当局と〝先生〟の勝負の行方ーいまだ最後の審判は下されていない。」と。ネットで検索してみると、その後逮捕され無期懲役を言い渡されたとの事。この記者の取材力はすごいし、やっぱりノンフィクションは面白い。

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

この手の本はホントおもしろい

ジャーナリストの底力というか執念には感嘆する

雑誌もまだまだ捨てたもんじゃない

よし、ぶっこんじゃお

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2022年07月12日

Posted by ブクログ

映画を見た事あったけど、やっぱり本の方が面白い!
映画でもカーテン屋さんに酒を無理矢理飲ませたのが印象的やったが、やっぱりほんのでもそこが一番印象的だった。

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2021年03月26日

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面白かった。
文庫版描き下ろしで後日談というか、一応の結末が書かれている。
文庫版じゃないやつを買った人からすると消化不良も甚だしいだろうと思う。

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2020年12月27日

Posted by ブクログ

読みやすいし、わかりやすいし、面白い。
本当に映画の通りなんだな

本人の顔写真みてなんか変な気分だった

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2020年11月21日

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みんながみんな人を殺したのかと思ってたけど人を殺す事ができるのはほんの一部でそれを利用し、自分では手を加えずに多額の金を受け取る。人を殺す奴が悪であると思っていたが一番残酷で汚い奴は誰か、、面白かった。

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2020年09月10日

Posted by ブクログ

読み始めるにあたって、なんの予備知識もなく、なんなら別犯人の複数の凶悪事件を取り扱っていると勘違いしていた。

時系列や人間関係、また事件の詳細を紐解いていく過程などがとても読みやすく、筆者の文才、構成力の高さを感じた。

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2020年08月23日

購入済み

一気読み間違いなし!

`先生‘と呼ばれている人物の表と裏の顔。読み進めるうちに背筋の凍る思いと、その残忍さに吐き気すらする。著者の地道な取材が、警察を動かせるのか⁈一気読み間違いなしのノンフィクション!

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2020年06月20日

Posted by ブクログ

初めてノンフィクション作品を読んだ。
本当にフィクションではないのか…?と読後には
思わずその事件について調べてしまった。

真実は小説より奇なり!!!!とは本当に…
ノンフィクションだから最後には
後藤と先生の裁判結果や顔写真が見れて
それが答え合わせのようで楽しい。
公正世界仮説に寄り添った小説が多い中、
リアルってこんなもんですよ(笑)
って現実を突きつけられる感じが面白かった。

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2025年09月21日

Posted by ブクログ

ノンフィクション作品。
悲惨で凄惨な事件の数々に背筋が凍る。
こんな世界があるのかと、また、死刑囚の新たな事件の告白と前代未聞の展開にドキドキした?

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

 貴志祐介『黒い家』を彷彿させるようなノンフィクション作品。人間をあたかも商品のように扱い、そこから金を得ていくという、資本主義社会ならではの現象を浮き彫りにした事件。社会の闇に立ち向かう記者の執念深さと真摯な姿勢が本書から伝わる。

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

先生のなんとも無害そうにみえたのが一番ゾッとした。
ドラマのような内容で犯罪にどっぷり浸かっているような人が先生と従われ、見方によったらいい人で。人の親なのがノンフィクションだからこその怖さがあった。

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2024年08月01日

Posted by ブクログ

 「人知れず老人の資産を食い物にしているブローカーをいっぱいしっているよ」 
行方不明の人の中には食い物にされている人がいるのだろうか、怖い!!

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2023年12月26日

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告発者がならず者で塀の中という特殊事情から苦悩とか駆け引きとかあるのかと思いきや結構淡々と進む。筆者の目的や信念などが良くわからなかった。

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2023年11月22日

Posted by ブクログ

衝撃的なノンフィクションだった、あまりにも醜悪で、世の中にこんな事を考えて実行する輩がいるのかと、背筋が寒くなった。
一番の悪でありながら、社会の中で悠々と生きている、事実に愕然とするが、悲しいから世の中多々あるよね。
金は人を狂わせる。

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2023年02月26日

Posted by ブクログ

この実話すごいな。って思うけど、ホントにいるんだこんな人。ってくらいに凶悪な二人。

凄まじい。

どちらも写真載ってたけど、結構普通の人っちゃ普通の人で、、、その辺歩いてても早々気に留めないようなおじちゃんが。こんなことやってたなんて。と、思うと同時に家族も普通にいて、家で殺害してたっていうんだからその家族もどんなふうになっちゃってんのかな。ってひたすらに思う。

大学生の娘とか高校生の娘と普通の妻がいる家で殺害ってさ。

保険金かけまくって殺す。って。でついでにそのすごい凶悪おじちゃんの子どもたちが普通に生活してるっていうのもまた、これまたすごいことだし。

借金苦で父親殺してくれっていう依頼が来るのもこれまたすごいよね。

フィクションを上回るノンフィクションに衝撃です。

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2022年03月19日

Posted by ブクログ

凶悪なのは、なにも犯罪者ばかりではなく、家庭を省みない人間だったり、他人を蹴落とす人間だったりする。
そして案外、こういった事件に興味を持ち、犯罪者は死刑になれば良いと考えている人間だったり、死刑は可哀想だと迷う私かもしれない。

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2021年06月09日

購入済み

小説よいうよりもルポルタージュ

この小説というかルポルタージュを読んで、映画よりも恐ろしいことが現実で起きていたのだという衝撃とともに、
同時に自分の身近でも同じことが起こりえるという恐怖を感じざるを得ないのよ。
今この瞬間にだってわからないのだから。

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2021年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普段はほとんど読まないジャンルの本だが、この世界の明るい部分だけでなく闇の部分にも興味が湧き、読んでみた。
内容的には残酷で怖いところも多かったが、文章的にとても読みやすかったため途中でやめることなく読み終えることができた。
カーテン屋殺人の描写がとても怖かったし、自分とこんなにも違う人種の人間が存在しているというのが信じられなかった。しかも三上は、娘を溺愛する父親という一面も持ち合わせているというのがなんとも不思議だった。凶悪な殺人鬼である後藤も、著者との対面の描写や、舎弟を思いやるような描写からは、常識的な一面も感じられた。
また、取材の過程に迫真性があってよかった。マスゴミなんて言われて世間では嫌われているけれど、社会にとってマスコミの働きが大きい場合も大いにあるんだと思い改めた。

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2020年10月31日

Posted by ブクログ

世評ほどではなく。映画を先に見ていたからか、そういうこともあるもんだ、という感慨しかない。しかし、これは先の食肉の帝王や清水潔の著作、やくざ者のドキュメンタリーすべてに共通している。暗部を暴くようなものは、事実以外の面白みはあまり感じないのかもしれない。

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2020年04月26日

Posted by ブクログ

ドラマのような展開だった。まさに凶悪。これがノンフィクションなのだから、事実は小説より〜だ。人間が怖い。

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2020年03月28日

Posted by ブクログ

死刑の実刑判決を受けた受刑者が、別の殺人事件を新潮雑誌記者に話し、記者が裏を取り、記事として報道した。受刑者の証言から計画殺人の主犯の悪徳不動産業者が浮かび上がる。筆者が実録を描いたノンフィクションドキュメント。

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2020年01月20日

購入済み

内容は素晴らしい

宮本太一氏の本件関わる取材脳力は特筆すべきものがある。
事実であれば凄まじい事件だ。
また、雑誌の力も思い知らされた。

bookliveで読まさせてもらったが、
追加した部分で重く再現できていないところがあり、そこは残念であった。

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2013年10月06日

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