【感想・ネタバレ】一瞬の光のレビュー

あらすじ

38歳の若さで日本を代表する企業の人事課長に抜擢されたエリートサラリーマンと、暗い過去を背負う短大生。一瞬の光を求めて生きる男と女を描く、感動の物語。

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Posted by ブクログ

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友だちが勧めてくれた本。荒んだ環境で育った香折と恵まれた環境で育った瑠衣の対比や、エリートとヤンキーの対比、今を生きることと過去の振り返りがわかりやすく、思わずはまってしまいました。

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2022年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の浩介が、2人の女性の間で揺れる話。
…と言ってしまえばそれまでだけど、村上春樹の「ノルウェーの森」だって言ってみればそういう話ですね。
ノルウェーの森ではワタナベは最後にみどりを選ぶけど、この小説では最後にどちらを選んでも良いと思いながら読んだ。
超脇役で出てくる「柳原くん」を主人公にしても素晴らしい小説が書けるのではないかと思った。

肉体関係を超えた男女の愛情っていうかつながり(?)の物語なのかなぁ…。「心に龍を散りばめて」でも、最後に結ばれる2人はずっと性を超えた結びつきがあったように思う。
でも肉体の繋がりの深さ、その大切さも描かれている。
あー、深い。

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2022年02月08日

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最後がハッピーエンドではなく、中々暗い雰囲気だった。後半は瑠衣に感情移入してしまっていたので、残念。あんなに健気な女の子おらんぞ橋田ーー

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2021年05月05日

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社内抗争の荒波と、虐待を受けた過去をもつ女性との交流の中で自分を見つけていく。
大事が起きたとき、なぜ私がことにあたらないでおられようと考える、その意思こそが人間の道徳観念を形作ってきた、という一文が心に刺さった。
誰かに大切にしてもらうことを良しとする事が自分自身を大切にすることにつながり、人を大切にする中で自分を見つけ出していく。

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2020年04月30日

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重い小説。作中人物の誰も幸せにならない。いや、浩介は幸せになったのかな。でもあと、30年、40年は最期の状態を続けられないでしょう。一体、とうするのでしょうね。

設定もかなり嫌味だし、そもそも、香折の家庭は異常すぎるでしょう。と、あげつらうところも多いのですが、一気に読ませられました。男にとっては、ある種の、ユートピア小説ですね。

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2023年01月02日

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後半になるにつれて読む手が止まらず、2日で読んでしまった。読んで思ったことが多すぎるヽ(;▽;)ノ

まず、ラストがよかったです。

そして、この本を読んでいる間ずーっといらいらしてしまった。
このお話、要はメンヘラがなぜモテるかって話。
まぁ、そうなってしまった過程が過程だからメンヘラなんて言ったら失言だし、こういう生い立ちになれば誰もがそうなってしまうと思うけど、それにしても、私はこうやってずぶずぶ病んでる女にハマっていく男がほんとに嫌い。
私の周りはなんだかんだ強い女の子が多いから、瑠衣みたいに安定している子を支持してしまうのだけれど、それにしても!!!
強い女だから俺がいなくても大丈夫なんてどうして思えるの。人間誰しも一人で孤独なのになー。
確かに傷を抱えて心を閉ざしてしまっている子の方が、自分がしてあげられると実感できることが多いもんね。それに、人の痛みが分かるっていうのも同感。人の優しさへの感度も上がるしね。普段優しさを感じられない生活をしている人にとっては、与えた側からしたらささいなことでも、その優しさが、泣きたくなるほどの嬉しさや感動に繋がるもんね。同じ優しさを与えるのなら、そうやって喜んでくれる人に与えた方が自分の満足感も大きくなるよね。

主人公よ、なんでそっちなのー!!とひたすら思っていたにせよ、そういう依存系の子を選ぶ人こそ、どこか心に傷を持ってたり、小さい頃に傷ついてたりするよね。
だから物語の結末に異議を唱えることはしないし、みんな幸せになってほしいと思う。
そして、血は争えないし、育った環境ってほんとに大事なんだなと思った。

以下は心にぐっときた言葉たち。

「成功の夢とそれがもたらす拘束が、彼をがんじがらめにして、身動きひとつ取れなくしてしまっていたのだ。」

「誰かに期待されたり、励まされたりしてじゃなくて、自分が、ありのままの自分だからこそ、立派にやり遂げられることなの。だから、ほんとに頑張らなきゃいけないことなの。頑張ればきっと報われるの。頑張りがいがあることなの」

「自分を愛さない限り、人を愛することはできない。しかし、誰かを自分以上に愛したとき、人は初めて、ほんとうに自分を愛することができるようになるのだ」

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2018年02月27日

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結局主人公は最後まで、気が休まる穏やかな道は選ばなかった。一方ではほぼ幸せが保証されているにもかかわらず。にしても瑠衣さん報われないな…。

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2023年04月01日

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(正しい意味での)メンヘラをファム・ファタールにしてしまった男の話。
性愛でない愛のかたちを描いているが、自分の大事な人もこういうメンヘラとヒロイズムこじらせた共依存で親に捨てられたので、メリーバッドエンドの先はただの現実があるのを知っている身としてなんだかなぁと思いつつ読んだ。
脳死状態のメンヘラにはそりゃ勝てないよなぁと思った。

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2022年05月26日

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よかった。とてもよかった。こんな形で一緒になってほしくなかったけど、最後お互いの気持ちに気づけてよかったとは思う。いつものことながら白石一文の描く主人公が登場人物たちを分析するくだりが精緻で普段我々も感じているなんとなくの雰囲気とかを的確に表現している。

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2020年12月28日

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