あらすじ
ノックの音とともに、二日酔いの男の部屋にあらわれた見知らぬ美女。親しげにふるまう彼女の正体は? いったい、だれのところへ、どんな人が訪れてきたのか。その目的は。これから部屋の中で、どんなことがおこるのか……。サスペンス、スリラーからコメディーまで、「ノックの音」から始まる様々な事件。意外性あふれるアイデアと洒落たセンスで描く15のショートショート。
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Posted by ブクログ
ノックの音がした。
遠い星から誰かが扉を叩く音がした。
全て冒頭文が「ノックの音がした」で始まるショートショート集。
短い中にどれもが二転三転していきどんでん返しが待っている。
ただ読んでいるだけでも楽しいが、展開を予想しながら読むのが楽しい一冊だった。
おそらく、毎日少しずつ読むのが最も楽しいと思われる。
最後に収録されていた「人形」の、このままうまく終わるわけがないだろう、つまりそういうことは…と後戻りできなさに気が付いた瞬間が面白かった。
オチの予想できる作品を読んだとき、そもそもこういったフォーマットを築いていったのが星新一であると思うと、たくさんのものを残した方なのだと感じた。
以前に、星新一の作品は何年も先まで読めるように社会情勢に左右される部分は描写しないと聞いた。
具体的には、金を描写する際に金額を書かず、大金として描写するということである。
実際、読んでいた中で気温の描写(急に高まった暑さ)とはあっても何月とは書かれていなかったり、実際お金をやり取りする際に「高額紙幣を3枚」と書かれていたりと具体的な描写がなく、話には聞いていたが実際にそれを体験できて興味深かった。
一方、やけに女性が出るときにばかり若さや美しさの描写があり気になったが、そもそも1985年の作品のため、時代ということで消化しました。