あらすじ
賢司は入社二年目の“リーマン”。仕事は順調、彼女もいるのに、なんだか冴えない毎日。そんな時、高校の同級生・凌一がインディーズブランドを旗揚げした。気の合う仲間と作りたいものを作る――そんないい加減なことでいいのかよ!? そのくせ、足は彼らの仕事場に向かい、曖昧な会社生活をリセット、本格的に手伝うようになるのだが……。ミシンのリズムで刻む8ビートの三島賞受賞作!
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Posted by ブクログ
鈴木清剛さんの書く小説は好きなのです。
たとえ文章のリズムが肌にあわなくても、人称による視点にブレがあっても、好きなのです。
表現される以前にあるもの。完成された作品ではなくて、作者の目に映る世界の景色といったものが、(きっと錯覚も多いのだけど)ぼんやりと見えてくることがあって、同世代によるものなのか知らないのですが、とても共感できるのです。
文章を褒めなかったのは、私のわずかばかりの誠実さのためです。もちろん、個人による感想としてですが、うそはつきたくはなかったのです。