あらすじ
水産庁の漁業調査船に船医として乗りこみ、5カ月間、世界を回遊した作者の興味あふれる航海記。航海生活、寄港したアジア、アフリカ、ヨーロッパ各地の生活と風景、成功談と失敗談などを、独特の軽妙なユーモアと卓抜な文明批評を織りこんで描く型破りの旅行記である。のびやかなスタイルと奔放な精神とで、笑いさざめく航跡のなかに、青春の純潔を浮彫りにしたさわやかな作品。
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Posted by ブクログ
ジョーク8割の青春記。
あとがきにある
~私はこの本の中で、大切なこと、カンジンなことはすべて省略し、くだらぬこと、取るに足らぬこと、書いても書かなくても変わりないが書かない方がいくらかマシなことだけを書くことにした。~
の通りの本だった。良い意味で。
作者の宝物を詰めたような本。
古い本だから、聞き慣れない言い回しが多くて苦戦した。でも調べならが読むのも楽しかった。
~私が円周率を考究中のアルキメデスみたいな顔でうなずくと、~
この皮肉めいた一連の流れが特に面白かった。
この作者(北杜夫)のマンボウシリーズ、次は昆虫記あたりを読んでみたいと思った。