あらすじ
「これからがデジタル革命の後半戦。飛躍的に能力を拡大していくコンピュータに人間はますます仕事を奪われる」
MITスローン・スクール、デジタル・ビジネス・センターの研究者2人が2011年に自費出版した本書の原書であるRace Against The Machineの未来予測は、アメリカ国内外で大きな反響を呼んだ。
本書の2人は、技術の進歩が速すぎて起きる雇用喪失説の立場をとる。つまり、コンピュータとの競争に人間が負け始めていることこそ、雇用が回復しない真の原因であると主張する。
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Posted by ブクログ
「テクノロジー失業」
テクノロジーの進化の早さは指数関数的に伸びており、人間が調整可能な範囲を超えているため、人間の雇用を奪っていく。
自動運転、翻訳。
複雑なパターン認識での進化のスピードも加速している。
人間が機械と共存するには、
組織革新と人的資源への投資。
組み合わせによる新規市場・ビジネスモデルの創出、人的資源を育てる教育の革新が求められる。
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分散するのは時間や場所など特定の状況に関する知識である。十分に活用されていない機械を見つけて利用すること、もっとうまく活用できる人材やスキルを発掘して生かすこと、供給が途絶えたときに使える余剰在庫の存在を知っておくことなどは、優れた新技術に関する知識と同じくらい、社会にとって役立つものである。
「組み合わせ爆発」は指数関数的な上回る数少ない数学関数の一つである。このことから、組み合わせによるイノベーションは、創意工夫によって人間が競争にとどまる最高の方法だと言えよう。
生産性の向上に教育は飛び抜けて重要な貢献を果たすにもかかわらず、教育そのものの生産性を計測する系統的な試みはほとんど行われていない。
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Posted by ブクログ
ざっくり言うと、機械はものすごいスピードで進化しているので、機械と人間が競争するのはよして、機械を上手に活用していきましょうという内容でした。
Posted by ブクログ
コンピューターの発展は人間の仕事を奪い、人間の仕事(雇用)を二極化[高所得と低所得]すると、その処方箋として、教育、起業家精神、インフラ投資、法制度などをあげる。
教育への投資とインフラ投資は、そのとおりだと思った(特にアメリカは軍事に金を使うのでインフラ投資の割合は低いと聞く)が、雇用の二極化は避けられないかも知れない、高度成長期のように、所得の中央値をあげる社会情勢・状態が世間的には幸福感を醸し出すと思うのだが、自分の子供達の時代を思うと、そんなハッピーな時代がもう来ないかもしれないと思うと、少し暗くなる。