あらすじ
日本SF大賞ノミネートの奇想小説集
真実の愛を証明できる物体『回樹』をめぐるありふれた愛の顛末ほか、誰も思いつけないアイデアと、誰でも思いあたる感情の全6篇
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
ジャンル的にはSF小説。
回樹 樹に取り込まれた愛は本物なのか
骨刻 言霊
BTTF葬送 最近の映画が面白くないのは映画が輪廻転生してないから、80年代の映画を葬送する
不滅 もし人間の身体が何をしても不滅ならどうする。行き着く先は
奈辺 黒人でもない白人でもない宇宙人
回祭 それは愛なのか
Posted by ブクログ
斜線堂有紀さん初めましてでした。
どの作品もすごく良かったです。
回樹
判断基準のわからない他者に愛を測られてたまるかと思いました。他人からどう思われようと、関係が悪かろうと主人公の行いは愛そのものだと思います。
骨刻
骨にタトゥーを入れるという設定こそSFですが、その技術が一部のマニアから一般的になり、宗教団体に利用され、廃れていくという一連の流れが素晴らしかったです。本当にありそうだと思いました。
BTTF葬送
映画が大好きなのでこんな世界絶対に耐えられないと思いました。主軸がネバーエンディングストーリーとBTTFというのも熱いです。
不滅
例えば土葬で自然に還ること、火葬で灰になり好きだった場所に撒かれることと、宇宙港の土台になることに違いはあるのだろうかと考えてしまいました。倫理的にということを置いておけばそんなに変わらないような気がします。それにその後の人類に役に立つなら倫理的に悪いのか?とも思います。宇宙へ飛ばすと偽って遺体を集めたことは問題ですが…。また、自分はいいけど自分の大切な人が埋められるのはいい気がしないというのは納得出来ます。ただ、そこに行けば会えるのなら宇宙に放たれるよりはいいかもとも思います。
奈辺
「罪人たち」のような世界観がたまらなかったです。白人による黒人迫害の時代に緑色の宇宙人が現れるという。リアルな世界観に異質なものが1つだけあるというのがたまらなく好きでした。常々分かり合えないのは分かり合おうとしてないからだと思っています。どうしようもなく悪い人はいますがどうしようもなく悪い人種・民族はいないと思うので。
回祭
回樹のその後。試し行動でしか愛を表現できない亜麻音と、最初はお金のためでしたが次第に亜麻音のために離れない決意をした蓮華。愛がないようで固く結ばれている二人とその結末が、回樹の裏返しのようで面白かったです。回樹も回祭も愛だと思うので、やはり得体のしれない青い物体に愛を測られたくないなと思いました。
Posted by ブクログ
死と送り方がテーマの短編集
日本が舞台のSFって初めて読んだかも
お気に入りは『奈辺』
異種間も含めた友情ものって大好き
明るい感じの話だったのがよかった
カバーかけて読んでたからタイトルのKAIJYUに気づかず読み方は回帰とかけた「かいき」だと思ってたがあとがき読んだら違いました
解呪とかかった「かいじゅ」だったんだ
Posted by ブクログ
どの短編も設定がすごくてすごい。何食べたらこんな設定思いつくんだろ。設定は突飛なのに登場人物たちの感性は身近で、SF初心者でも読めちゃう距離感なのもすごいな。
とは言えSFって設定の面白さがメインで、読んでてうおおお!ってなることがないなぁと思ってました。『回樹』と『回祭』を読むまでは。
あとがきに
心の証明、感情の証明については個人的にずっと考えているテーマであり、どこまでなら惰性ではないのか、どこからが真の愛情なのか、はこの世の全ての関係性に纏わりつく命題だと思っております。
という一文がありました。すごい。すごいことをお考えになられている。
SF的設定で自分の愛情が証明される展開、すごく好きでした。自分でも自分の心なんて分からないし、これが惰性なのか真の愛情なのか執着なのか憎しみなのか別の感情なのかなんて証明できない。回樹を通して自分でも分からない自分の感情を見る主人公の様子に感情を揺さぶられました。回樹に取り込まれた死者側は口なしで、残された側の感情だけが浮き彫りにされるのが一方的すぎてちょっと怖くて、それも含めて好きでした。
Posted by ブクログ
いや~~~~~~~~よかった……!
SF苦手だから読み切れるか心配してたけど、斜線堂有紀節が効いていてかなりツボだった。
よくぞまあこんなアイデアが次々と思い浮かぶわ~と感心しながら読んだ。
「骨刻」なんて今後はやりそうだとも思ったし。
愛と憎しみは紙一重であることがよーくわかる作品ばかりで、惜しみなくちらばったキラーフレーズにやられた。
ぜんぶ好きだったけど、特に好きなのは「不滅」と「奈辺」!
「不滅」はねーよかった。燃えない腐らない死体をどう処理するかって議題だけど、まーおもろいわ。読みながらわたしだったらどう思うかって考えてた。
「奈辺」はこんな作風もかけたのかという驚き。洋画みたいでおもしろかった。
斜線堂有紀のあとがきもよかった。自分の作品をおもしろいと自信満々に言い切る人、大好き!