【感想・ネタバレ】白河法皇 中世をひらいた帝王のレビュー

あらすじ

賀茂川の水、双六の賽、山法師。これ以外思い通りにならないものはないと豪語した白河法皇。激動の時代にあって、角逐する政治勢力から天皇制を守るために院政を生みだした「専制君主」の、知られざる実像に迫る。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

桃崎有一郎先生の本で、武力対決も辞さない白河天皇・法皇が強訴急増となり、武士を産みだした「三不如意」が有名だが逆に言えば山法師に抗うから思い通りにいかないと悩む
(白河天皇・上皇は直接指揮して比叡山等を武力排除)
白河院は皇位継承の過程で政治力をつけ、関白藤原忠実を更迭したりと強権を使う珍しき存在
特筆すべきは白河地区(六勝寺)や鳥羽殿の開発により律令で定められた平安京の枠を超え(寺院禁止もなんのその)院政(関係閣僚の邸宅も造成された)・北面の武士とスケールのデカイ(性格のキツイ)天皇・法皇

藤原宗忠「中右記」
後三条崩後、天下の政をとること57年、意に任せ法に拘わらず除目・叙位を行ひ給ふ。古今未だあらず。陽成院ひとり81年に及び給ふといえども、天下を知ろしめさず。いたずらに廃主たるなり。このほか77に及ぶ君おはしまさざるなり。(中略)威四海に満ち天下帰服す。幼主三代の政をとり、斎王六人の親となる。桓武より以来絶えて例なし。聖明の君、長久の主といふべきなり。ただし理非決断、賞罰分明、愛悪を掲焉にし、貧富顕然なり。男女の殊寵多きにより、すでに天下の品秩破るるなり。よって上下衆人心力にまさざるか。

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2024年07月18日

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