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とある猫の親子は外を散歩していた。
そのうちの一匹が家族とはぐれて迷子になってしまい道路の車や道を歩く犬に驚いているうちに知らない公園にきてしまっていた。
独りでさみしい思いをしている子猫を見つけたのは転んで泣いている男の子だった。
気付いた子猫は知らない場所にいた。
さっきの男の子の親が子...続きを読む猫を見つけて保護してきたのだった。
母猫と離れて寂しい思いをしている子猫は外に出ていきたくてしょうがない。
しかし家族が猫用のミルクをあげたり洗ったりしているうちにその気持ちも少しづつ薄れてきているのだった。
一方拾った家族には一つ問題があった。
かわいそうだから保護したものの住んでいるマンションがペット禁止のため飼うことができない。
なので情が移る前に引き取り手を早く探してしまいたいがなかなか見つからない。
そうこうしているうちにおしっこを指すチーを名前と勘違いして反応するようになってしまった子猫。
保護した家族も子猫が名前というものを理解しているのを見て情が移ってしまい、ペット禁止の所に住んでいるけど隠して飼うことを決断するのだった。
外で必死に助けを求めて鳴いている子猫はかわいい。
けど自分の人生の今後をその生き物を中心にして考えなければいけない年月が20年近くあるかもしれないと思うとなかなか保護するという事はできない。
それだけに今後チーがどうなるのか続きが楽しみ。
Posted by ブクログ 2011年02月03日
ある日、公園で転んで泣いてる男の子「よーへー」と
母猫からはぐれてひとりぼっちの子ねこ「ちー」が出会い
物語が始まります。
ひとりぼっちだった「ちー」が、はじめての子ねこに
とまどっていた「よーへー」一家に やがて温かく
迎え入れられ、家族になって行く様子に感動します。
おとぼけ子ねこの「ちー」は...続きを読む、かけがえない家族を地盤に
自分自身で世界を広げ、ねこの世界でも仲間を作っていきます。
一方で、ちーを迎えた「よーへー」一家は「ちー」をめぐる
日常の小さなできごとをはじめ、動物禁止のマンションから
ねこが飼える一戸建てへのお引っ越しを決意するなどの
一大事を乗り超え、小さな命の重みと愛おしさを「ちー」から
教わります。 一見普通に見える「よーへー」一家のぬくもりが、
読む者の心を癒します。
そんな何の問題もないようにみえる「ちー」の日常ですが、
ねこ同士の追っかけっこあり、人間との確執あり…
これほど大好きな家族に囲まれていながら
離れ離れになった「ママ」に対する気持ちは、
まるで人間の心をあつかうように丁寧に描かれています。
母と暮らせない子の寂しさは、案外言葉にできないような
こんなものかもしれないと、本当は物言わぬ子ねこが
主人公なだけに、不思議なリアリティーを感じます。
(本書の子ねこは、かなりおしゃべりですが)
全編フルカラーで、優しい色遣いにもホッとさせられます。