【感想・ネタバレ】カフカ寓話集のレビュー

あらすじ

迷路のような巣穴を掘りつづけ、なお不安に苛まれる大モグラ。学会へやってきて、自分の来し方を報告する猿…。死の直前の作「歌姫ヨゼフィーネ」まで、カフカ(1883-1924)は憑かれたように奇妙な動物たちの話を書き続けた。多かれ少なかれ、作者にとっての分身の役割を担っていたに違いない、哀しく愛しい彼ら。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

掌編から短編まで計30作品。どの話も、カフカの姿がぼんやり浮かんでは溶け込む感じ。私の中で、特にその感覚が強かったのは「ポセイドン」。デスクワークする神というのも、それはそれで想像すると愉快。一番長い話は「巣穴」。アナグマなのかなんなのか。勝手に適当な動物を想像しながら、つくった巣穴に対する持ち主の考えを追う。ときおり挟まるカフカ直筆絵も突出した感性が滲み出ているようで、味わい深い小説集でした。

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2021年08月13日

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