【感想・ネタバレ】普通の人たちを予言者に変える 「予測市場」という新戦略のレビュー

あらすじ

未来が見えたら、そりゃ勝てる! グーグルやマイクロソフトなどの先進企業がぞくぞく採用する まったく新しい意思決定の方法を、豊富な事例をもとに詳しく解説。 社会問題や政治への応用法も考察する話題作! 新規プロジェクトのアイデアが自社のイントラネット上の擬似市場に「上場」されると、全社員がバーチャルマネーを投資する。マネジャーの仕事は、モニターを見て人気の高まっているプロジェクトに予算をつけるだけだ。プロジェクトがうまくいけば、「株主」には配当があるし、上場した本人にはボーナスが入る――そんな世界があるなんて、まさかと思われるかもしれない。 だが、このような「予測市場」は実に驚くほど正確にプロジェクトの成否を予測する。実際にグーグル、モトローラ、マイクロソフト、GEなどの先端企業が、予測市場を採用して成功しているのだ。 本書では、このような新しい取り組みがどのようになされているのかを具体的に紹介しつつ、なぜ専門家ではない人々の意見の集積によってこのように未来を見通すことができるのかを、すでに予測市場が普及している選挙、映画の興行予想、スポーツ賭博などの例、あるいはボーイング社の例なども例にとりながら解説。また、民主的な意思決定、ガバナンスの変容など、予測市場の普及が社会にもたらす根本的な変化についても考察する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

まるで宗教の本みたいなタイトルだなーと目を奪われ、表紙のセンスが気に入ったので買ってみました。

ある未来のことを予測する命題につき、その的中を市場で売り買いするシステムとして考案された「予測市場」。
株と似たようなシステムで、ポイントは常に市場の上で他の人がどう考えるかを念頭に入れて動くこと。
門家ではない素人集団の意見の集積によって、未来を見通す可能性について考察する。
現在実際に、グーグル、モトローラ、マイクロソフト、GEなどの先進企業が事業に取り入れていること画期的なシステムの社会的応用法にも触れる。

人間の心理的には、どうしても素人100人の意見の集合体よりも、専門家数人の意見の方が正しいように思えます。
でも実はそうでもない、ということを実際の事例を用いて解説してくれるのがこの書籍です。
脳みそで理論は把握できても、感情的に受け入れられないアイディアの好例ですね。
文章自体は平易ですが、内容が学問の要素が強いため、一気読み、というわけにはいきません。

本筋には全く関係ありませんが、潰瘍の治療法の発見によってノーベル生物学・医学賞を受賞したバリー・マーシャルとロビン・ウォレンの発見プロセスが個人的にヒットでした。
培養した細菌を飲みこむなんて真似、常人にはできません。

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2013年05月19日

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