【感想・ネタバレ】海辺の扉(上)のレビュー

あらすじ

宮本さんの長篇にはヨーロッパを舞台にした作品が。『ドナウの旅人』(ドイツ・東欧)『オレンジの壺』(フランス)『睡蓮の長いまどろみ』(イタリア)……。この小説はギリシャを舞台にした作品です。観光地でもリゾートでもなく、苦い現実をはらんだギリシャ。子供を事故で死なせた宇野は、そこでガイドとして働いています。ギリシャ女性・エフィーとの新しい恋。しかし、不気味な影が二人に忍び寄る……。宮本さんの傑作ロマンを堪能してください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんていうか「染みた」っていう感想。ものすごく面白くてぐいぐい引き込まれる、というわけではないのだけれども、静かに染みてくる話だった。幼い息子を不注意で死なせてしまった男性がギリシャでギリシャ人女性と再婚して。。。という話なのだけれども、特にこの男性がどのように、自分の過失による息子の死を乗り越えていくか、、、という話。観光の側面からだけではわからない、ギリシャの混沌とした雰囲気がまた興味深かった。
「ものごとにはすべて原因と結果があるのに、人間の運命だけこの原因と結果の法則からはずれるのはおかしい」という言葉にちょっと考えさせられたな。

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2011年11月18日

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